CEC抜けた韓国イージス艦……米国はなぜ輸出を拒否したのか(世界日報・朝鮮語) CECは、イージス戦闘体系が単一艦艇防御からネットワーク基盤の多重プラットフォーム戦闘体系に変わるのに核心的な役割を果たしたという評価を受けている。 多数の軍艦と航空機などが収集した空中標的情報をリアルタイム共有、単一統合戦場監視·交戦ネットワークにする。 各艦艇が自主的に認知できない水平線越しの標的も他の艦艇で捕捉したデータで識別・追跡し長距離迎撃ミサイルを撃って破壊することができる。 艦隊所属の艦艇が各自対空戦闘に出ることなく、艦隊全体が単一統合防空体系のように作動する。 対空戦闘の効率が大幅に高まる。 米海軍の実験によると、CECを使えば艦隊防空能力が既存より3~5倍高くなることが分かった。 (中略) しかし、海軍のCEC導入は難関を迎えた。 国会国防委員会所属の「国民の力」姜大植(カン·デシク)議員が海軍本部から提出された資料によると、米海軍は韓国海軍のCEC導入に否定的な意見を示した。 海軍は昨年6月、米海軍側に送った書簡で「北朝鮮脅威対応のためにKDX-ⅢバッチⅡ(正祖大王級イージス艦)とSM-3、SM-6艦対空ミサイル確保などを推進中だが、CEC未搭載で超水平線、長距離対空標的対応能力が制限されている」とし、米政府のCEC輸出政策関連情報と輸出可能性検討を要請した。 結果は「NO」だった。 米海軍は同年8月の答申で「韓国海軍の要求事項をよく理解している」としながらも「米政府の輸出統制および技術移転政策は韓国に対するCEC輸出を支援しない」と拒否意思を明らかにした。 (中略) 米国はこれに先立って、2018年にオーストラリアのホバート級イージス艦、2020年に日本のマヤ級イージス艦にCECを搭載することを許可した前例がある。 にもかかわらず、韓国には明確な根拠を示さないまま、CEC輸出を拒否したのだ。 (中略) 米国の武器輸出の検討過程で、政治的考慮は相当な変数だという評価だ。 韓国は5年ごとに政権が変わり、外交安保政策も影響を受ける。 米政府は武器輸出を検討する際、このような部分を考慮しているという。 (中略) CEC輸出拒否に直面した海軍は、国内開発カードを取り出した。 (中略) 米国産イージス戦闘体系とレーダーを使う世宗大王級・正祖大王級イージス艦に海上統合防空体系を統合・連動することは米国との協議や承認が必要な事項だ。 (中略) 現在としては世宗大王・正祖大王級イージス駆逐艦に海上統合防空体系を適用することは難しいという指摘が出ている部分だ。 (引用ここまで) 韓国海軍が「韓国のイージス艦にも共同交戦能力(Cooperative Engagement Capability, CEC)を搭載したい」とアメリカ側に申し出て拒絶されたのは既報です。 日本にもオーストラリアにもシステム輸出を許可したのに、韓国には許可していない。 その理由を考えてみよう、といった主旨のコラム。 簡単にいえば韓国の外交方針があっち行ったりこっち行ったりしているからですよね。 この記事にも同様の記述がありますが。 5年単位でアメリカ側に寄ってきたかと思えば中国側にふらふらする。 現在のイ・ジェミョン政権が中国側だとアメリカから思われているのは間違いないところです。 もうひとつ重要な部分がありまして。 CECを搭載している兵器は国を超えて相互運用性を獲得できるのです。 日本のE-2Dがキャッチした情報をアメリカの艦船が利用して攻撃する等、防衛能力において面をさらに拡げることが可能なわけです。 2023年の日米豪防衛相会談の共同声明でもIAMD(統合防空ミサイル防衛)を導入して対応強化がうたわれています。 日米豪防衛相会談共同声明(仮訳)(防衛省) これ以降、オーストラリアと日本のイージス艦にCECが搭載されました。 こうした協力体制から韓国は爪弾きにされたってことですね。 まあ……うん。そりゃそうだよな、としか。 「日豪韓が連携取れるのか?」ってアメリカから疑問に思われて当然というか。 最低限の情報共有を行うためのGSOMIAすら「外交カード」として消費しようとした国を信用するわけないんですよね。 韓国海軍は「アメリカに拒絶されたので独自のCECシステムを構築して、自軍のみで運用したい」としているんですが。 そんなものをイージス艦に搭載することをアメリカが許可するんですかね? 古くはAIIBに加入して、中国の戦勝パレードで習近平、プーチンとのスリーショットで撮影されてしまう。 GSOMIA破棄宣言や、THAADミサイル部隊を取り締まるくらいの勢いだったムン・ジェイン政権時代は言うに及ばず。 現在のイ・ジェミョン大統領も候補時代、中国大使にへいこらしている姿が映像として残っています。 「核心的装備」を供与されるほどには信頼されてるわけがないんだよね。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 イ・ジェミョン大統領、意外と反日でも反米でもなかった? ……実はそこには大きな理由がありました 」となっています。 また、楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…