相撲九州場所の千秋楽で23日、ウクライナ出身の関脇・安青錦関が、優勝決定戦で横綱・豊昇龍関を送り投げで下し、初めての優勝を果たしました。ウクライナ出身力士としては初の賜杯となっています。安青錦関は3月の新入幕から4場所連続の11勝。今場所は12勝で初優勝を達成しており、来場所の大関昇進はほぼ確実となっています。安青錦関の本名はダニーロ・ヤブグシシンで、出身はキーウから南西に約200キロ離れた中部のヴィーンヌィツャ。2021年7月には、18歳以下対象の欧州相撲選手権で、100キロ級、無差別級、団体戦の3冠を達成するなど、ヨーロッパの相撲界では無双状態でした。なお安青錦関は、ウクライナの恩師から、心技体のうち「心」が大事であると教えられ、対戦してくれたことに感謝の気持ちを持ち、たとえ取り組みに勝った場合でも相手に敬意を示すために、土俵では喜ばないということを徹底してきたそうです。そして、2022年2月母国を離れて日本へ。23年9月に初土俵を踏み、それから2年余りでの初優勝となりました。なお、23年9月場所の初土俵から14場所での初優勝は、年6場所制になって以降、24年春場所で優勝した尊富士の10場所に次ぐ、史上2番目の早さとなっています。戦火のウクライナでも安青錦関の優勝は大きく報じられており、現地の人々に希望と喜びと誇りを与えています。寄せられていた反応をまとめましたので、ご覧ください。「みんな相撲に夢中だった」 80年代の英国で日本の大相撲が大流行した事実が話題に…