日本が15年間かけて脱中国化を進める間に政治的理由で資源安保を犠牲にし続けた韓国【10月11日付社説】 中国レアアース輸出規制(朝鮮日報) 米中首脳会談を前に、中国が再びレアアース(希土類)輸出規制という切り札を出してきた。今回は自国のみにとどまらず、海外で生産された製品(レアアース0.1%以上を含む場合)はもちろん、関連技術や装置まで規制する全方位的なレアアース規制だ。米国との関税交渉用カードだろうが、韓国の中核産業である半導体・スマートフォン・防衛産業などがレアアース波動の影響圏に入り、韓国にも警告ランプがともった。中国がレアアースという切り札を出すたびに、韓国が疲弊するのは昨日今日に始まったことではない。 日本も15年前、韓国と似たような状況に追い込まれたが、今は違う。2010年の「尖閣諸島中国漁船衝突事件」時、中国がレアアース輸出を差し止めて報復すると、日本は政権が数回交代する中でも一貫してレアアースの脱中国化を推進した。日本政府主導でオーストラリア企業に投資するなどして供給先を多角化した結果、2010年に90%を超えていたレアアースの中国への依存度は50%台後半まで下がった。さらに、日本政府主導の研究開発(R&D)でハイブリッド・モーターの重レアアース使用量を50%も減らす技術を商用化したり、レアアースの消費量そのものを40%以上削減したりすることに成功した。「資源安保」という一貫した目標の下、15年間かけて築いた「防波堤」と言える。 一方、韓国では李明博(イ・ミョンバク)政権時に推進した海外資源開発について、政権が変わった途端、「不良投資」「積弊(前政権の弊害)」という政治的な烙印(らくいん)を押して捜査を始めた。韓国鉱物資源公社のボリビア・リチウム開発事業は暗礁に乗り上げ、韓国石油公社が投資した米テキサスのシェールガス鉱区も半額で売ってしまった。結果的に莫大(ばくだい)な利益を手にしたのは他の株主たちだけだった。マダガスカルのアンバトビー・ニッケル鉱山のように、文在寅(ムン・ジェイン)政権時代の安値売却圧力に最後まで耐えて「電気自動車特需」で大当たりしたケースは、韓国の政治風土において奇跡のような出来事だった。 5年ごとに政治的理由で国策が覆される国で、数十年かかる資源開発に参入する企業があるだろうか。結局、韓国は自ら「資源安保」の芽を摘み取り、10年という時間を無駄にした。その結果、電気自動車モーターとスマートフォンに必須であるネオジムの中国依存度は15年前と同じ87-88%、高性能永久磁石用の酸化ジスプロシウムの中国依存度は100%だ。 韓国の政治万能・国民分裂・無能と無責任・怠惰を示す恥ずかしい数字だ。 (引用ここまで) 中国政府によるレアアース輸出規制ですが、日本はかなり備えてきているのですよね。 記事中にあるようにオーストラリアとの協力体制も整えていますし、ベトナムやブラジルもレアアース産業にだいぶ積極的。 南鳥島沖のマンガンノジュールはそれなりに期待できそうとのこと。 マンガンノジュールから採れるニッケルの価格は中国とインドネシアがしかけてて低水準で推移している状況。 新規潰しであるとのこと。 でもまあ、住友商事の手がけるアンバトビーのニッケル鉱山がようやく順調に産出をはじめているのでなんとかなるかな。 このニッケル鉱山が冒頭記事にある韓国と共同所有しているもの。 ムン・ジェイン政権では売り払おうとしていたものです。 現状は住友商事が54.17%、韓国鉱害鉱業公団が45.82%をそれぞれ保持。 ムン・ジェイン政権による売却をなんとか韓国の官僚が押し留めたってニュースを前に見たのだけども見つからない。 まあ、科学への投資と同様、資源への投資も政権交代で大きく変わってしまいます。 イ・ミョンバクの資源外交は大半がしょうもないものでした。 ですが、アンバトビー鉱山のようにたまーに当たりもあったのです。 その当たりもなにもかも、ほとんどムン・ジェイン政権下(一部はパク・クネ政権下)で売られてしまったのですけどね。 そうした場当たり的な対応を朝鮮日報は社説で責めたてています。 「レアアースにしても日本は他国と協力する、あるいは産業開発で使用量を減らすなどしているのに我が国は……」ってなっている。 韓国の場合は「痛くなくては覚えませぬ」どころか、痛みがあってもすぐに忘れますからね。 尿素水、アドブルーが市場から消えて大騒ぎしたのが2021年の11月頃。シェア97%だった中国製の車両用尿素水が輸出されなくなったためです。 輸出中断はその前から予告されていたのに「尿素……肥料か何かだろ、対応できるできる」とか気楽に考えていたってことが暴露されてましたね。 その後、中国からの輸入を71%にまで減らしたのですが、翌々年の23年には91%に戻っているっていうね。 なにをするにも場当たり。 戦略とかまったくなし。それでもまあ、そこそこ成長できたのだからそれでいいんじゃないでしょうかね。 それが韓国ってもんですよ。 note.comで楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 中味は長編記事。最新の記事は「 韓国人労働者300人がアメリカで「不法就労者」として検挙された! いったい、なにが行われていたのか? 解説しましょう 」となっています。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…