先月、フランスのリゾート地カンヌで、「カンヌ花火芸術祭」が開催されました。花火芸術祭は、同地で1967年から続く、世界で最も権威のある花火大会の1つ。カンヌ国際映画祭の会場として知られる、「パレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレ」が主催し、毎年バカンスシーズンに合わせ、7月か8月に開かれています。今年はスウェーデン、スペイン、イタリア、ドイツ、日本、フランスの代表が大会に参加。海岸沿いの500メートルに及ぶ会場にて、期間中に各国が1回ずつ、20分間の花火を披露しています。日本からは、静岡の打ち上げ花火企画製造会社「イケブン」が出場。6000発を打ち上げた作品のタイトルは「共鳴し合う音」で、日本の美学である散り際や去り際の美しさ、日本の情緒を、アニメや映画の楽曲に合わせて表現しました。なお、打ち上げ前には、国歌「君が代」が流れました。その結果、芸術最高賞の「ヴェスタール賞」に加えて、一般投票による「オーディエンス賞」も同時に受賞。審査員を務めた映画監督のデヴィッド・ヘルツォーク・デシテス氏は、以下のように「イケブン」の作品を講評しました。「本芸術祭で前例のない色彩の豊かさ、日本らしさ、力強さを結びつけた、見事な作品が披露された。私は完全に心を奪われ、日本の地方へ詩的な旅をする感覚に陥った。すべてが完璧で、特に音楽と花火は厳格に一致していた。会場でこの花火を観た人は、想定外の感情が引き出され、感動の涙を流したことだろう。これぞ花火芸術の本質である」実際に日本の花火を目にしたフランスの人々から、文字通り絶賛の声が殺到していました。その一部をご紹介しますので、ご覧ください。「もはや日本文化は社会現象だ」 英国人がフランスで目撃した日本の影響力の凄まじさが話題に…