音だけ騒がしい「テム外交」……同盟を広げる日本、一本道を進む韓国(週刊朝鮮・朝鮮語) 「テム人間」という言葉が韓国の若者の間で流行しているという。 中国のEコマース「テム(Temu)」のように何か安くて豊かではあるが、結果はめちゃくちゃな人を指すという。 拡張応用して「テム外交」という言葉も登場するかもしれない。 表向きには騒々しいが、開けてみれば「これだ」と言えるほどのものがない外交のことだ。 韓米首脳会談で取り上げた原子力潜水艦問題は「テム外交」の見本の一つだ。 10年後の稼動は論外としても、果たして建造が行われるのか、可能ならばいつどこでいくらの費用で誰が進行するのかなどは決定されたことがない。 韓米首脳会談後、最大の実績のように言われていた問題だが、2週間が過ぎた今も各論どころか実現可否さえ曖昧だ。 韓米同盟を基盤に支えてきた自由陣営との関係が一つ二つ崩れている。 ドナルド·トランプの「アメリカファースト」が最も大きな原因ではある。 しかしウクライナ戦争とインド·太平洋問題に背を向ける韓国側の姿勢が最も大きな原因だ。 ウクライナとインド·太平洋問題は欧州自由国家のアジア訪問で必ず取り上げられる部分だ。 訪日政治家なら例外なくウクライナとインド·太平洋問題から取り上げ文書にする。 韓国大統領に会ったとしても何の結果も出せないという点で、西側自由国家指導者の訪韓数が目立って減っている。 インターネット時代の鎖国というか? 2025年の韓国外交の肖像画だ。 (中略) 新女性首相の高市早苗氏の韓国関連発言を見てみよう。 10月24日、総理就任後初めての国会所信表明演説だ。 「日米同盟は外交·安全保障政策の基軸だ。 日米韓、日米フィリピン、日米オーストラリアなど多角的な安保協議を深化していく」「韓日日米同盟」という単語は高市の11月4日の国会質疑応答の過程でも登場する。 韓国大統領との首脳会談に触れ、「現在の戦略環境で日韓関係、日米韓連携の重要性で意見が一致した」と話す。 (中略) 筆者の判断ではあるが、すでに日本は「韓日米同盟」や「韓日米協力」という単語を外交的修辞としてのみ使用している。 日米よりも日米同盟に基づく、日米フィリピン、日米豪の3国関係を優先している。 ASEANとAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議中に明らかになったが、日本は日·フィリピン、日·豪との首脳会談とともに国防·外交·経済長官会談も同時に行った。 日米フィリピン、日米豪州につながる合同訓練が年中アジア各地で行われている。 韓国はインド·太平洋関連の合同訓練を「対岸の火事」のように扱っている。 韓米同盟の弱体化は韓日関係の弱体化に帰結する。 しかし速度面で見れば韓日が韓米関係よりさらに早く墜落する感じだ。 (中略) 日本が他国と繰り広げる軍事協力の内容を見れば、GSOMIAは小さな協力事案に過ぎないということが分かる。 同盟だからといって、全方位軍事協力を前提としない。 軍事·安保協力での最高峰は外務·国防長官が含まれた2+2定例会談だ。 両国の長官が年例的、周期的に会って、変化する安保状況に適応しながら、必要な措置を取る。 韓日間には2+2会談がない。 韓国が持つ「2+2協力」は、同盟国の米国とカナダ、オーストラリアの3国にとどまる。 日本は米国、カナダ、オーストラリアはもちろん、フィリピン、英国、フランス、インド、ドイツの8ヵ国と「2+2会談」を行っており、近いうちにイタリアも締結する見通しだ。 有事の際の武器提供協力も韓日の間にはない。 日本は米国、オーストラリア、英国と武器提供協力を結んでいる。 (中略) 訓練中の軍人同士のビザ免除を含む地位協定(RAA)も韓日の間にはない。 韓国は米軍に限って許容しているが、日本は米国、オーストラリア、英国、フィリピン、フランス軍人のノービザファスト入国を許容している。 (引用ここまで) 韓国で「Temu人間」なる言葉が流行しているとのこと。 Temuは中国の通販サイト。 格安ですが、まともなものがやってくるかどうかは届くまで分からないってところです。 Amazonでのガジェットのマーケットプレイスを悪意で煮込んだような通販サイトって表現でだいたい正解かな。 Temuのような人間、すなわち騒がしいものの内実が伴わない人物に対して使われるとのこと。 Temu人間……なるほど。 で、朝鮮日報の週刊誌である週刊朝鮮に「いまの韓国の外交はTemu外交ではないか」とのコラムが掲載されています。 ウクライナ戦争に背を向け、インド太平洋戦略にミリほども協力しようとしない韓国外交の様子を皮肉ったものですが言い得て妙。 イ・ジェミョンが大統領に就任してから半年ほどになりますが、その間にイ・ジェミョン大統領の口から「インド太平洋」とか「自由で開かれたインド太平洋」って言葉が語られたことはありません。 ただの一度もありません。 その一方で高市総理はアジアに言及する度にFOIP(自由で開かれたインド太平洋)への言及をしています。 X(旧Twitter)で各国の祝辞に応える際にも、相手がアジアオセアニアであれば「FOIP」の文字を必ず入れこんでいたほどです。 つまり、日本と韓国では根本的に外交方針が異なっているのです。 これまで米韓のサブラインとして日韓外交が存在していたのだけども、日本からはその位置を外されようとしている。 確かに高市総理は「日米、米韓の協力体制」って言いかたを好みますね。 こんなところよく気がついたな……。 日本はイギリス、オーストラリアと準同盟を構築し、フィリピンとも準同盟を結ぼうとしている。 フィリピンとの準同盟は中国の太平洋進出を封じるための一手となります。 さらに「日本−台湾−フィリピン」の協力が進むとこうなるって図がこちら緑が日台比ラインここを封鎖されたらもう中国はどうにもならなくなるこれまで日本が準同盟を結んできたオーストラリアやイギリスよりも、一見するとフィリピンは見劣りするけどもフィリピンとも準同盟を結ぶ意義は大きい pic.twitter.com/3E3ducIok4— 楽韓Web (@rakukan_vortex) November 10, 2025 韓国はそうした努力もしようとせず「原潜原潜!」って騒いでいるだけ。 そりゃまあ、Temu外交とか言われてもしゃあないですわな。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 どの国とも関係性を築けず「孤立する韓国」 」となっています。 また、楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…