息子のかかりつけ医を新しく替えた初日。ワクチンを勧められた親は、真顔で「自閉症になったら困るので」と断ってしまった。息子はもう自閉症で、親本人も同じ診断を受けている。つまり、ワクチンが自閉症を起こすという俗説をからかった皮肉のつもりだった。ところが冗談は通じず、診察室には長い沈黙が流れた。 ※注:自閉スペクトラム症は、人付き合いや言葉の受け取り方などに特性が出る発達障害。投稿者の息子は支援の必要が比較的少ない「レベル1」で、以前は「アスペルガー症候群」と呼ばれていたタイプ。ガーダシルは子宮頸がんなどの原因になるHPV(ヒトパピローマウイルス)を防ぐワクチンで、アメリカなどでは男の子にも11〜12歳ごろの接種が勧められている。「ワクチンで自閉症になる」という説は、1998年の論文がきっかけで広まったが、その論文はデータの不正が分かって2010年に撤回され、その後の数十万人規模の調査でもワクチンと自閉症の関係は見つかっていない。科学的には否定されている説である。 何をやらかした? 📌 自閉症の息子の新しい主治医に、ワクチンを勧められて「自閉症になったら困るので」と皮肉で返した親(本人も自閉症)。冗談は通じず、医師は無言で退室。代わりに来た看護師から、もう接種を全部済ませている息子のために、15分のワクチン安全講座を受けることになった。 事の発端 医師やカウンセラーに囲まれて育つ息子 数か月前の話だ。投稿者の息子には自閉スペクトラム症があり、その関係で精神科医、何人もの心理士、ほかの医師たちに診てもらっている。その夏、関係する専門家と緊密に連絡を取り合ってくれる人に診てほしいと考え、かかりつけ医を新しく替えることにした。 丁寧すぎるほどの初診 最初の受診は、子どもの成長を確かめるふつうの定期健診だった。新しい医師は、息子の困りごと、飲んでいる薬、これまでの経過などを1時間近くかけて聞き取ってくれた。ここまでは何の問題もない、むしろ理想的な初診だった。 やらかしの一部始終 「今日ガーダシルも打てますよ」 診察が終わりに近づいたころ、医師が言った。「そうそう、今日ガーダシルのワクチンも打てますよ」。投稿者はこう返した。「あ、いや、それは無理です。この子が自閉症になったら困るので」。 ここで補足しておくと、投稿者自身も自閉スペクトラム症の当事者だ。目の前の息子はとっくに自閉症で、親も同じ。ワクチンのせいで自閉症になるという俗説を逆手に取った、本人としては会心の皮肉だった。ただ、言い方が少し真顔すぎたらしい。 永遠のような沈黙 医師はただ投稿者を見つめた。おそらく、この親にどう対応すべきか頭の中で考えていたのだろう。沈黙は永遠に続くかと思われた。やっと投稿者が笑って「冗談です、冗談」と伝えたが、医師は引きつった愛想笑いを返しただけで、部屋を出ていってしまった。 残された親子が「今のは失礼だったかな」と話し合っていると(息子は大ウケしていた)、入ってきたのは男性の看護師。手にはワクチンの資料の束を抱えていた。看護師はワクチンの安全性と起こりうる副反応についての説明を始め、投稿者が「いや、うちは本当に反ワクチン派じゃないんです」と何度言っても止まらない。「ええ、でも、これはお伝えしないといけないので」と繰り返す様子からして、医師から「一通り全部説明して」と言われてきたのは明らかだった。結局、すでに予防接種を全部済ませている息子のために、15分の講義を受けることになった。 その後 もちろん、ガーダシルはその日に打ってもらった。投稿者は追記で、看護師のピートに感謝している。息子はこれまで、注射のたびに泣くか、周りの大人と取っ組み合いになるかで、押さえてもらわないと打てなかった。ところがピートは声をかけながら落ち着かせ、初めて泣かずに暴れずに接種を終えさせてくれたという。講義の間は正直うんざりしていたが、注射が終わったころには「今年いちばんの看護師」になっていたそうだ。 投稿者はコメント欄で、住んでいる地域は信仰心の強い人が多く、医師は「息子の自閉症を過去のワクチンのせいにしている親」に何度も会ってきたのだろう、と振り返っている。責任を負う立場の医師が冗談で流せないのは仕方がない、新しい先生に気まずい思いをさせて申し訳なかった、と。 海外の反応 1. やらかし名無しさん 皮肉の美しさよ。決まれば最高なんだけど、外れたときのスベり方がえげつないんだよな。いい話をありがとう。 2. やらかし名無しさん(>>1への返信) スレ主です。楽しんでもらえてよかった。ワクチンと自閉症の冗談なんて、当事者にしか言えない特権だと思ってたんだけど、通じるのはうちの家族の中だけだったみたいです…。 3. やらかし名無しさん 病院って冗談が一番スベる場所だと思う。妻が妊娠6か月くらいで、見るからにお腹が大きいときの健診で、医者に「お父さんですか?」と聞かれて「はい、でも彼女が母親かはまだ分からなくて」と返した。医者は5秒くらい無表情でこっちを見てから、妻のほうを向いて「では続けましょうか」。 4. やらかし名無しさん(>>3への返信) それはたぶん「この仕事20年やってるけど、その冗談を言ったのがあなたが初めてだと思う?」って目だよ。 5. やらかし名無しさん 面白かったし、スレ主は悪くないと思う。前に医者から、患者の発言を冗談だと受け取ることは事実上「許されていない」と聞いた。本当に誤解している人かもしれないから、確認しないといけないんだって。空港の保安検査で爆弾の冗談を言うのと同じ。普通の人なら笑って流せても、相手はそれを流すと危ない仕事をしてるんだよ。 6. やらかし名無しさん(>>5への返信) スレ主です。医者は責任を問われる立場だから慎重になるんでしょうね。あの場で言うべきじゃなかったのは分かってます。ただ、反ワクチンの人たちがネタじゃなく本当にこんなにいるとは知らなかった。勉強になりました。 7. やらかし名無しさん 最初は「反ワクチン派なのがやらかしだろ」と言うつもりで読み始めたのに、笑わされた。うちの娘は1型糖尿病なんだけど、新しい医者に真顔で「インスリンの代わりに使えるアロマオイルはどれですか?」って聞くのが楽しみになってる。 8. やらかし名無しさん(>>7への返信) 医者の目に浮かぶ苦悩が見えるようだわ。最後に笑って種明かししたとき、みんなどんな反応するの? 9. やらかし名無しさん 途中まで反・反ワクチンの説教を書く準備をしてたのに、最後で笑いが止まらなくなった。科学を大事にしようって趣旨の集まりに入ってるから、そこで紹介させてほしい。絶対ウケる。 10. やらかし名無しさん 皮肉ってワクチンと同じで、全員に効くわけじゃないんだよな。 11. やらかし名無しさん 個人的には、念のためにきっちり説明してくれた病院でよかったと思う。反ワクチンの家庭への備えができてるってことだし、本当に深刻な問題だから。でも笑わせてもらったよ。 12. やらかし名無しさん(>>11への返信) スレ主です。そこまで大きな問題になってるとは知りませんでした。でも確かに、あの看護師さんの準備は完璧でした。資料の量がすごかった。 13. やらかし名無しさん だからこそ、ワクチンで自閉症になるって話は冗談でも言わないほうがいい。皮肉だろうと医者にはきついはずだよ。本気で信じてる親に毎日のように会ってるんだろうから。 14. やらかし名無しさん(>>13への返信) スレ主です。先生は、私が息子の自閉症を以前打ったワクチンのせいにしてると思ったんだと思います。遺伝の影響が大きいという研究が山ほどあるのに、まだそう信じてる人が多いのは悲しいですね。いい先生を困らせてしまって、申し訳なかったです。 15. やらかし名無しさん いや、その医者ちょっと冗談が通じなさすぎない?子どもはもう自閉症なんだし、親も「冗談です」って言ってるのに。 16. やらかし名無しさん(>>15への返信) スレ主です。うちの地域は信仰心の強い人が多くて、先生はそういう親を何度も見てきたんだと思います。責任のこともあるだろうし、責める気にはなれません。看護師さんも注射までは正直うっとうしかったけど、打ち終わった瞬間に今年いちばんの看護師になりました。いつもは押さえつけないと打てない子なのに、声をかけながら落ち着かせてくれて本当にすごかった。 17. やらかし名無しさん 分かる、たぶん自閉症あるあるなんだよ。自分もその「社交スパイス」がちょっと効いてるタイプでさ。これ以上ないくらい分かりやすい皮肉を言ったつもりが、気づけば自分が冗談の解説をしてて、「怒ってないです、本当に冗談です」って必死に説明してる。 18. やらかし名無しさん(>>17への返信) 「社交スパイス」、もらっていい?アスペルガーって呼び方よりずっと響きがいい。 19. やらかし名無しさん 自分も自閉症の当事者だけど、追加接種を打つときはいつも「自閉症のサブスク更新に来ました」って言ってる。今のところ笑ってくれた人は半分くらい。 20. やらかし名無しさん この冗談が真に受けられたってこと自体が、医者が本物の反ワクチン派をどれだけ相手にしてるかを物語ってる。ワクチンは効いていれば誰も病気にならないから、ありがたみが見えにくい。効果を証明するために昔の流行病を呼び戻す必要なんてないのにね。 21. やらかし名無しさん 個人的にはスレ主の冗談、初診で言うのは早かったと思う。医者からしたら、まだどんな親か分からない相手だからね。何回か通って信頼関係ができてからなら、たぶん一緒に笑ってくれたよ。 22. やらかし名無しさん 話の主役は完全に看護師のピートだと思う。資料の束を持って説教に来た人が、最後は泣かずに注射を終わらせる名人だったっていう。全部の病院にピートを1人ずつ配属してほしい。 まとめ 自閉症の当事者である親が、ワクチンと自閉症を結びつける俗説を皮肉ったつもりが、新しい主治医には本気の反ワクチン派に見えてしまった一件。海外の反応は「最高に笑った」という声が多い一方で、「医者は冗談だと流せない立場」「本気で信じる親が多いからこそ」と、病院側の慎重さに理解を示す声もそろった。病院では言葉が額面どおりに受け取られる。そして、15分の講義の先には、泣かずに注射を終わらせてくれる看護師が待っていた。 元ソース: 息子の新しい主治医に「うちは反ワクチン派です」と言ってしまった 投稿 ワクチンを勧められて「自閉症になったら困るので」と皮肉った自閉症の親、新しい主治医が固まった結果… は やっちまった!海外のやらかし告白 に最初に表示されました。…