1: 蚤の市 ★ 9UaOPMzZ9 2025-11-22 10:38:05 「責任ある積極財政」を掲げる高市政権が策定した初の経済対策は、前年度を大きく上回る規模に膨れ上がった。財政出動による高成長を志向し、国債増発もいとわない高市早苗首相は、経済財政諮問会議などに積極財政派を相次ぎ登用。現政権は歳出膨張の歯止め役を欠いた状況だ。大型補正の編成がコロナ禍後も常態化する中、財政・通貨への市場の信認は揺らぎ始めた。 高市政権の発足直後は、財政規律を重視する自民党の麻生太郎副総裁や鈴木俊一幹事長が重しとなり、極端な財政拡張は抑えられるとの見方もあった。だが、首相は経済財政政策の司令塔となる経済財政諮問会議や日本成長戦略会議の民間メンバーを、金融緩和と財政出動で成長を目指す「リフレ派」の学者・エコノミストで固めた。 12日の諮問会議では、前日銀副総裁の若田部昌澄早大教授らが補正予算案に関し「昨年を上回る規模」を要求。首相官邸からは財務省に「枠にはめず、必要な政策はすべて積み上げるように」との指示が飛び、財政拡張の流れができた。 財務省が当初想定した一般会計補正予算案は14兆円規模。だが、自民党の「責任ある積極財政を推進する議員連盟」は25兆円規模の予算を要求するなど、「与党内に予算上積みを求める声が充満した」(財務省関係者)。衆参両院で少数与党の政権は、補正予算案の早期成立をにらみ、野党の要求にも配慮。現金給付を求める公明党の主張ものみ、児童手当を2万円上乗せするなどし、歳出規模は17.7兆円程度に膨張した。 首相は21日、補正後の国債発行額は前年度を下回る見通しと説明し、「財政の持続可能性にも十分配慮した」と強調した。ただ、石破前政権が編成した2025年度当初予算で発行額を前年度当初から抑えた影響が大きく、補正同士の比較では、国債発行額は前年度の約6.7兆円を大幅に上回る公算だ。 こうした状況に市場では財政悪化とインフレ懸念が強まり、円安が加速するとともに、長期金利も一時1.8%台と17年半ぶりの水準に上昇。財政規律派の自民党幹部は「トラス・ショックが現実味を帯びてきた」とし、22年秋に財源の裏付けのない財政拡張的な政策を打ち出し、市場が大混乱した英国の二の舞いを懸念する。 時事通信 経済部2025年11月22日10時18分配信…