765: おさかなくわえた名無しさん[] 2013/05/27(月) 18:51:35.34 ID:5Xoso60v 友人Sとは中学の3年からの付き合いがあり、高校、専門学校、そして卒業してからも親しくしていました。 学生の頃は何も考えていなくてもよかったのですが、社会人になると仕事はどうしてもしなければいけません。 友人Sは仕事も長続きせず、コミュニケーションもヘタクソ、しかも少しでも気に入らない事があれば全て人のせい。 口先だけで生きているような通称「ビックマウス」とあだ名されるほどの人間でした。 ある日、地元から少し離れて暮らしていた自分にSから連絡がありました。 聞いてみると、またウソをついて仕事をやめていたのがバレ、実家を追い出されたというものです。 祖父の家に住まわせてもらうと言っていましたが、それも結局祖父tと大喧嘩になり頓挫、また追い出される形になりました。 長い付き合いでもあったので、多少はかわいそうだな・・・という思いもあり、最後のつもりで今住んでいる家に少しの間住まわせてやる事にしました。 引越しも終わり、家賃、光熱費も半分、そして仕事が見つかるまで毎日職安へ行くように言い、場所もしっかりと教えて共同生活が始まりました。 1週間ほどして、すぐに近場の工場での仕事が決まりそこへ通うとSは言いました。 普段よりも早く仕事が見つかったので「ああ、こいつなりには考えているんだな」と思ったのですが・・・。 翌日仕事へ朝早く行くSに、自分は簡単に調理した弁当を持たせました。 その日は自分が休みだったので、6時に起きて作り、7時に見送り、朝からコーヒーを飲みながらゆっくりしていました。 すると11時ごろ、家の駐車スペースに車が入ってくる音が聞こえました。 誰?と思ってベランダから下を見るとSの車が帰ってきている。 玄関まで下りていくと、丁度カギをあけて入ってきたSに鉢合わせしました。 「どうしたん?仕事は?」と聞くとバツが悪そうな顔をして「実は今日工場の機械がメンテナンスらしくて半日だけやったんよ」と。 その顔は何度も見てきた明らかにウソをついている顔でした。 バカみたいにバレやすいウソをつくのが得意で、その性で親からも友達からも信用をなくしているというのに、実に呆れた男です。 適当に流してその日は一緒にゲームをし就寝しました。…