
1: ゴアマガラ ★ 2025/10/19(日) 11:45:27.55 ID:Gvi21xXf9 米動画配信大手Netflix(ネットフリックス)によるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本国内での独占放映権獲得が大きな波紋を呼んでいる。立教大学社会学部教授の砂川浩慶さんは「こうなるのは時間の問題だった。今回の件は、スポーツの公共性とビジネス性の線引きが改めて問われるきっかけになるだろう」という。ライターの日比野恭三さんが聞いた――。■大学教授「地上波でのWBC放送の可能性はまだある」 2026年開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本国内における独占放映権を、アメリカの動画配信大手ネットフリックスが取得した――。 8月25日の発表は、多くの野球ファンや関係者に驚きをもって受け止められた。これまで無料放送が前提とされてきた“国民的イベント”が、突如として有料サブスクリプションの枠に組み込まれたからだ。 立教大学社会学部の砂川浩慶教授(メディア論)はこう指摘する。 「有料配信事業者が、注目度の高いスポーツイベントの放映権を獲得するのは時間の問題でした。今回の件で注目すべきは、日本で、しかも野球で有料配信が成り立つのかどうかという点でしょう」 「無料放送が当たり前」という常識を覆した今回の一件。スポーツは“ビジネス”なのかそれとも“公共のもの”なのか――その線引きが改めて問われている。 ■ラグビーW杯日本大会の例 WBCの国内放映権が海外配信大手のネットフリックスに渡った理由から考察していこう。 背景にあるのは、前回大会の成功だ。実質的にWBCを主導するMLB(メジャーリーグベースボール)は今大会の放映権をできるだけ高く売りたいと考え、資金力のある企業に打診。そして、前回大会の5倍ともされる推定150億円規模の巨額契約に応じたのがネットフリックスだった――と見るのが自然だ。砂川教授は言う。 「加入者収入だけでの回収は現実的ではありません。ネットフリックスの月額料金は890円からなので、単純計算で数百万単位の新規加入が必要になりますが、最盛期のスカパーでさえ世帯普及率は10%に届きませんでした。ダイジェスト配信の権利(デイリーサマリー権やウィークエンドサマリー権など※)も収益源として活用することになるでしょうし、国内事業者とサブライセンス契約(再販契約)に至る可能性も十分にあります」(砂川氏、以下すべて同) ※平日だけ放映できる権利と土日放映できる権利などといったオプションのこと 2019年のラグビーW杯日本大会では、日本戦を日本テレビが無料放送し、それ以外のカードをBS、CSなどで視聴できる有料専門チャンネルJ SPORTS(ジェイ・スポーツ)でカバーするという形がとられたが、事業者にとっては有料と無料をどう組み合わせるかも重要な戦略なのだ。現在は「ネットフリックス独占」と伝えられているが、水面下で交渉が進んでいるとみられ、一部の試合が無料で視聴できるようになるなどの可能性はまだ残されている。 ■日本のメディアにはそもそも無理だった 「短期的な採算性は乏しいでしょうが、150億円はネットフリックスの事業規模を考えれば先行投資として割り切れる金額です。むしろ配信事業者間の競争が激化するなか、差別化を図る意味合いのほうが大きい。今回の試みでどんな成果が得られるかを見極め、その結果を踏まえて次の一手を打つ――そうした構えだと思います」と砂川教授は展望する。 かたや国内のメディア業界にとっては、本件はどのような意味を持つのだろうか。 WBC1次ラウンド東京プールの主管を担ってきた読売新聞社は、MLBとネットフリックスが頭越しに契約を結んだことで、文字通り“メンツをつぶされた”格好だ。その読売をはじめとする国内のメディア業界は、WBC放映権の“海外流出”を食い止められなかったのか。砂川教授は明瞭に言った。 全文はソースで…