1: 七波羅探題 ★ 2025/08/09(土) 23:18:15.02 ID:4+ao0a0D9 産経新聞2025/8/9 07:00 日本一、山岳遭難が多い長野県で今年、過去最悪ペースで遭難が増え続けている。本格的な夏山シーズンに入った7月19日以降は続発し、多い日には8件、同時多発している。いったい何が起きているのか。槍ケ岳(3180メートル)、奥穂高岳(3190メートル)への主要登山口である同県松本市の奥上高地・横尾を訪れると、必要な登山計画書を作成しなかったり、脚力や体力が不足していたりする中高年の登山者たちの姿があった。 真新しい装備 登山相談所前で、北アルプスのパトロールを委嘱されている山岳遭難防止常駐隊員と県警山岳遭難救助隊員らが、次々と入山者に声を掛けていた。 「登山計画書は提出されましたか?」「どちらまで?」 ほとんどが計画書をインターネットや登山アプリを通じて県に提出していたが、約1割が未届。県条例で届け出が「義務」と説明し、その場で記入してもらう。隊員たちはその人の技術と体力に見合った行程を組んでいると信じて、それを受け取っていた。 登山者をほぼ送り出した昼頃、常駐隊員は追いかけるように、2人1組で登山道のパトロールへ登り始めた。 常駐隊副隊長の相川大地(たいち)さん(44)は「声かけしながら、登山者の表情、体格、発汗量、息づかい、歩き方、装備のバランスをみて、大丈夫かどうか判断している」という。 「一番心配なのは、年齢に比して装備が新しく、山登りを数回しか経験していないような60歳前後の人。山の情報は簡単に入手できるが、自分の技術や体力不足を分かっていない人が多い」と厳しい。 教えてもらって横尾を眺めてみると、確かに脚力・体力不足を感じさせる中高年、高齢の登山者が歩いてくるのが目に留まった。 約半数が北アルプスで遭難 県警のまとめによると、県内で令和6年に発生した山岳遭難は全国最多の321件350人。45%が東京や神奈川を中心とする関東地方の人だ。年齢別では、70代以上23%、60代21%、50代27%と、高齢者、中高年が多い。約半数が北アルプスで遭難している。 今年も同傾向のまま、8月3日までに205件232人の遭難が発生。前年同期を上回り、3年連続で過去最多を更新するペースだ。 課題を表しているのが「無事救出」の多さで、昨年、今年は遭難件数の4割以上を占めている。一見良さそうな話だが、遭難の理由の多くが疲労、道迷い、技量・装備不足など登山者自身に由来し、山の難易度と自分の力量を正しく理解していれば防げたとみられている。 北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会救助隊長を務める横尾山荘社長の山田直(ただし)さん(63)は「北アルプスを登るにはそれなりの訓練や経験が必要。だが脚力も体力も歩行技術もなく、登山用ストックを頼りに歩く人が増えてきた。これ以上遭難が増えると、救助できない人が出てくる」と危機感を強める。 横尾山荘では夕食後、県警山岳遭難救助隊員が宿泊者向けに安全講話を行っている。取材した日も、「登山はレジャーではなくスポーツ。入山前に、自分の行きたい山と自分の体力が見合っているか、しっかり下調べしてください。入山後はこまめな水分補給とカロリー補給を」と遭難防止を呼び掛けていた。 ◇ 長野県の山 標高3000メートル級の山々が連なる北アルプス(飛騨山脈)、中央アルプス(木曽山脈)、南アルプス(赤石山脈)を擁し「日本の屋根」とも呼ばれる。日本百名山29座、3000メートル峰15座は、いずれも日本一。眺めるだけなら美しいが、高く険しい山は登山者に厳しく、転落や滑落など遭難が後を絶たない。 引用元: ・【登山】長野の山岳遭難、過去最悪ペース 7割が50歳以上 特に経験少ない60歳前後にリスク [七波羅探題★]…