K-ウェブトゥーン、危機を迎えた5つの理由(毎経エコノミー・朝鮮語) 「内容はみんな似たり寄ったりだ」 「似たようなパターンと蓋然性の不在にあきれる。」 最近、Kウェブトゥーン消費者が次々と出している評価は似ている。 「コンテンツ多様性」が大きく落ちたということに異見がない。 似たり寄ったりの書写に作り出したような似たような絵柄まで。 いわゆる量産型ウェブトゥーンが主になり、見応えのある作品がないという不満が出ている。 斬新な企画不在がウェブトゥーン市場の競争力を蚕食しているという評価だ。 特に「回憑還」に要約されるウェブトゥーントレンドがますます固着化している。 回憑還は回帰・憑依・転生の最初の文字を取って作られた新造語だ。 死亡した主人公が過去に再び戻って起こることを扱ったり、他の人の体に魂が宿るストーリーだ。 2010年代後半から今まで成功したウェブトゥーン叙事の多くがこれだ。 ドラマ化で大きな人気を得た「財閥家の末息子」や国内再生数1位の武侠ウェブトゥーン「火山帰還」のような作品が代表的だ。 回憑還の照会数が高いため、後発作家も相次いで似たような作品を次々と出している様子だ。 ここには韓国ウェブトゥーン製作の大勢として位置づけられた「ノーブルコミックス」トレンドが一役買った。 作家が独自企画したオリジナル作品ではなく、既存に成功したウェブ小説IPを活用してウェブトゥーン化したコンテンツをいう。 ウェブ小説の中で回憑還の作品が多いため、自然にウェブトゥーンもそのトレンドについていくことになった。 現在、ウェブ小説を原作としたウェブトゥーンは全体作品の20〜30%水準だと知られている。 だが、主要ウェブトゥーンプラットフォームの再生数上位圏に布陣した作品を調べれば、その比重は体感上半分を越える。 ノーブルコミックスがウェブトゥーンの大勢になった理由は明らかだ。 ウェブトゥーンのアイデアを絞り出す必要がなく、作家の立場で労働強度が低いうえ、原作ファン層のおかげで初期読者の確保が容易だ。 制作速度も速く、短期的な収益創出に有利だ。 作家やウェブトゥーンスタジオの立場で今すぐ色々と有利だ。 しかし、コンテンツの画一性という副作用は明確だった。 遠くを見れば、全体ウェブトゥーン市場に致命的に作用する可能性があるという分析が出ている。 似たようなコンテンツに飽きた読者がウェブトゥーン市場を完全に離れてしまうことが発生しかねないという懸念だ。 「いきなり回帰」のようなストーリーが作品全体の蓋然性を害し、創作市場の質を落とすという批判も出ている。 (引用ここまで) 「ウェブトゥーンが行き詰まっている5つの理由」とでも言うべき記事があったのでピックアップ。 ざっくり書いてみましょうか。 ・1.YouTube、NetFlixと時間競争 1話数分で読めるウェブトゥーンはYouTubeやNetFlix等と競合関係にある。特にYouTubeショート、TikTokとは強い競合関係にあり、押されている。 ・2.ワンパターンなコンテンツ 転生もの、リプレイもの、憑依ものと定番のコンテンツがあるのだが、あまりにも画一的。 また絵柄も流行のものを追っているのでどれを見ても同じと揶揄されている。 ・3.プラットフォーム寡占による弊害 カカオ、NAVERが強すぎるために作家への支払い等で圧迫状態となっている。ウェブトゥーン作家の平均収入が2/3になったほど。中間値も100万ウォン減った。 ・4.著作権侵害がひどい 漫画村に相当する違法プラットフォームが引きも切らない。 ・5.翻訳障壁が高く世界進出が妨げられている 日本とアメリカ以外の国への翻訳・進出が難しい。 日本の読者から見ることのできる理由としては、2.のワンパターン化ですかね。 「日本のマンガもなろう小説ベースばっかりだ」っていうかもしれませんが。 いや、それどころじゃないんですよ。 「あれ、ひとつ前のと同じ話だったっけ?」ってタイトルを見直すレベルで同じ。 絵のしょぼさも手伝って本当に同じ話に感じられます。 しかも、わざわざ日本語に翻訳されている、言ってみれば「厳選されたもの」でそのレベルでしかない。 韓国国内ではどれほどひどいのかって話ですね。 ウェブトゥーンの強みとして「原作ウェブ小説がすでに受けているので、そこから分業で構成、作画、彩色とできて供給が安定化できる。さらにはそこからNetFlix等でドラマ化まで一本化してIPを活用できる」ってことがいわれていますが。 「流行しているコンテンツ」を追うのでどうにもならないほどの画一化を招いているのですね。 ある意味、ドラマ化までが目的と化しているんですよね。 「産業化」しているとでも言うべきか。 ホリエモンみたいな事業家が褒めたたえるのも当然です。「ベルトコンベアに乗せてウェブ小説からドラマ化まで」ができる体制になっていますからね。 でもそれ以上の「IPによる収入」はほぼ期待できないんですよ。 グッズが出るほどに一般化しているウェブトゥーンがどれほどあるのかって話です。 note.comで楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 中味は長編記事。最新の記事は「 「スマホ向き」「分業体制」「フルカラー」……で、そのウェブトゥーンは面白いですか? 」となっています。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…