【呉東龍のミリタリーインサイド】韓国製KF21戦闘機、「中途半端」戦闘機に転落か(ニュースピム・朝鮮語) 26年12月から初度実戦配置する次世代超音速戦闘機KF21ボラメが「中途半端な」戦闘機に転落する危機に直面した。 KF21戦闘機の空対空ミサイルの武装が不十分であることが明らかになっているためだ。 現在量産が進行中のKF21は空対空(空中戦)戦闘用ブロック(block)1機種で、初生産物量20台は2027年までに、追加で生産した20台は2028年までに納品を完了する計画だ。 空軍は2029年以降、KF21 80機を追加で導入し、2032年までに計120機を戦力化する方針だ。 しかし、主に空対空戦闘任務を遂行するブロック1から空対空ミサイルの数量が大きく不足していることが確認された。 ミサイル導入計画は短期的に、「合同参謀本部が3日分の物量だけを確保し、残りは韓国の技術で開発すればいい」とし、追加導入を考慮していないという話も聞こえる。 しかし、ミサイル開発にはまだ10年以上の「至難な」期間が必要だと把握されている。 2027年国産超音速戦闘機の実戦配置は国民の胸をときめかせる。 それなら、2027年から始まり、初期戦力化されるKF21武装能力はどうだろうか。 結論的に初度配置機体は「空中標的」だけが攻撃できる水準に過ぎない。 さらに心配な点は、KF21ブロック2の空対艦ミサイル能力は「ゼロ」状態だということだ。 韓国はKF16、F15Kで米国製空対艦ミサイルAGM84「ハープーン」ミサイルを運用中だ。 F15Kを導入し、空対艦ミサイルとしてハープーンIIの装着を要求するほど、空軍は空対艦能力を重視した。 しかし、米国の承認などの問題でKF21には搭載が不可能だ。 これに対し、射程300キロ以上の超音速空対艦ミサイルを開発する「空対艦誘導弾-Ⅱ事業」を推進したが、最近、韓国国防研究院(KIDA)が「事業妥当性未確保」の結論を下し、事実上中断された。 KIDAは「敵の防御体系突破の可能性が低い」、「海軍の周辺国対応手続きを考慮すると、長距離交戦の確率が低い」とし、事業の妥当性がないと見た。 このため、2026年の政府予算案に関連予算は含まれていなかった。 (中略) 国防科学研究所(ADD)は、KF21で使われる英国産ミティアミサイルとほぼ同じ水準で、可視距離の外にある敵機を撃墜する長距離空対空ミサイルの開発を本格化している。 防衛産業界関係者は「ADDが長距離空対空ミサイル·短距離空対空ミサイルを開発しながら長距離空対空ミサイルを2033年までに開発するのはリスクがあまりにも大きい」とし「長距離空対空ミサイルはミサイル開発の最高水準の難度を要求するが、耐久証明も必要で試験も長期間しなければならない」と指摘した。 実際、英国が主導したミティアも実戦配置に17年がかかった。 (引用ここまで) <冒頭記事3行要約> ・KF-21は韓国空軍で広く使われているAMRAAM・サイドワインダーを使えない。 ・ハープーンも使えず対艦攻撃ができない。「中途半端戦闘機」になりかねない。 ・国産ミサイル開発と、既存戦闘機改良事業でKF-21をフォローしなければ。 3行要約とかいうものをやってみた件。 できる記事ではやっていくと思うのですが、消えていく可能性もあり。 韓国空軍はこれまで多くのアメリカ製兵器を導入してきています。F-5、F-4、F-16、F-15E、F-35Aといったところ。 結果、戦闘機に搭載される武装もAMRAAMやサイドワインダーといったアメリカ製のものが多数になっているわけですね。まあ、当然。 しかし、「韓国独自の戦闘機」とされているKF-21はこれらアメリカ製の武装を使用できません。 現状、AIM-120 AMRAAM、AIM-9 サイドワインダー、AGM-84 ハープーンのいずれも搭載できていません。 事実ベースで見ても、KF-21はこれまで「長距離ミサイルはミーティア、短距離ミサイルはIRIS-T」を搭載して試射まで行っています。 また、何度かそれらを搭載しているKF-21が撮られたことがあります。 アメリカ製武装については、搭載したショットすら撮られたことがありません。 アメリカ側にKF-21へのAMRAAM、サイドワインダー、ハープーンらの接続を拒絶されている、との報道が何度か出ています。 KF-21は以前から「F-16導入を狙う国をターゲットとして輸出攻勢を行う」ことを喧伝していましたから、アメリカとしては食い扶持が減るような真似はしたくないわけです。 韓国軍は「国産ミサイルを開発して、KF-21にはそれを搭載させる」としていますが、長距離、短距離ミサイル共にまだ開発途中。 さらに対艦ミサイルについては開発中止が決まっており、現状で搭載できる武装はゼロ。 冒頭記事ではそれらをもって「中途半端戦闘機になりかねない」「輸出に問題が出るのでは」としているわけです。 西側諸国ではAMRAAMはベストセラーで採用国多数。数えるのも面倒なほどに多いのです。 そんなベストセラーのミサイルをKF-21では使えない。「KF-21専用武装もありますよ!」っていわれても、導入国からしてみたら「え、なんでそんな面倒なことしなくちゃいけないの」ってなりますわな。 ユーロファイターやグリペンでAMRAAMが使えるようになっているのも、輸出を鑑みたらそのあたりの互換性が必須だから。 対艦ミサイルについては搭載できる目処すらついていない。まあ、初期バッチでは空対空しか想定されていないのでまだ対艦攻撃そのものが将来課題だったりはしますけども。 おまけにミーティアは100発、IRIS-Tに至っては50発しか契約しておらず、「3日分だけ弾薬があればいい」「あとは国産ミサイルを開発しろ」って態度だとのこと。 なんらかの事態になってから輸入じゃどうにもならない気がしますけどね。 ま……まあ、韓国ほどの実力者がそういうのなら。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 中国の戦狼外交に揺るがない高市政権、主権を放棄してしまった韓国……その悲しき実例を見てみよう 」となっています。 また、楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…