1: 煮卵 ★ AXGkvHAQ9 2025-11-23 12:18:39 ブランコとともに児童公園の象徴的存在だったジャングルジム。それが、公園にある当たり前の遊具ではなくなってきたという。 ただ、姿を消している遊具はジャングルジムだけではないらしい。 懐かしい遊具たちの今を探ってみた。 ◇安請け合いしたけど…… 「パパ! ジャングルジム! いきたい!」 東京都内に住む30代男性は今春の休日、長男にせがまれた。自宅近くにはぱっと思い浮かぶだけでも10以上の公園があった。すぐに見つかるだろうと思い「いいよ、行こうか」と二つ返事した。 ベビーカーに荷物を載せて家を出発したのはよかったが、行けど歩けど、ジャングルジムは見当たらない。親子で「ないねえ」を連発しながら、近所を歩き回ったという。 「意識していない時は、なんとなくどの公園にもあると思っていて、気に留めたこともありませんでした」 男性はスマホを取り出してジャングルジムがありそうな公園を探し、やっとグーグルマップ画像にブランコなどとともに写り込んでいる公園を見つけた。ところがいざ公園に到着すると、お目当てのジャングルジムには“使用禁止”のテープがまかれていたという。 張り紙に書かれていたのは「撤去工事予定」という文言だった。 ◇見つからない理由は ジャングルジムはこれほどまでに見当たらないものだっただろうか。 厚生労働省の社会福祉施設等調査によると、そもそも子どもたちが遊ぶことを目的に遊具などを備えた「児童遊園」の数が減少傾向にある。少子高齢化などを背景に最多だった1982年の4456施設から、昨年公表された調査では2023年10月時点で2033施設にまで減った。今冬公表予定の24年調査では、初めて2000施設を下回る可能性もある。 そして、「児童遊園」があったとしても、男性が訪れた公園のように、老朽化や安全性を理由に、高さのあるジャングルジムを中心に撤去が進んでいるという。 「ジャングルジムだけじゃないですよね。昭和期につくられた一点ものの大型遊具も、どんどん撤去が進んで量産型や健康増進を目的にした遊具に置き換わっていっていると感じます」 全国の公園遊具を約20年にわたって撮り続けてきた写真家・木藤富士夫さん(49)は寂しげに語った。回転型のジャングルジムや箱型ブランコ、ぶら下がって楽しむ空中シーソーなどで遊んだ記憶のある昭和生まれ世代は多いだろう。 木藤さんによると、こうした遊具は高度成長期などに設置が進んだもので、子どもたちの遊びたいという心と「どんな遊びがどこまでできるか」という挑戦心をかき立てる存在だった。 一方で、転落や挟まってしまうなどして死に至るような重大な事故が発生したこともあった。このため、遊具の安全基準が徐々に強化され、老朽化だけでなく、危険性が高いと判断された遊具は徐々に姿を消していったという。 木藤さんもけがを経験したというが「楽しさも隣り合わせだった」と懐かしむ。 続きは↓ [毎日新聞] 2025/11/23(日) 7:30…