1: 1ゲットロボ ★ la5XBMnW9 2025-11-23 13:30:10 木俣 正剛 高市首相の「台湾有事」答弁が波紋 高市早苗首相が台湾有事の国会答弁で、中国の怒りを買い、大騒動を引き起こしています。 今までの総理が発言したことがない、台湾有事が発生する具体的な状況を、首相が発言したため、中台問題は内政問題であるとする中国の怒りを買った……とメディアは、明日にでも戦争が起こるかのように騒いでいます。 しかし、メディアにも野党にも重要な視点が欠けているように思えてなりません。高市総理の答弁は、バシー海峡(台湾とフィリピンの間の海峡で,世界にとって重要なシーレーン)有事について回答したものです。 首相は官僚の書いた「実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、全ての情報を総合して判断しなければならない」という模範解答に満足できず、ついつい、自分の意見を付け加えて、こんな答弁をしてしまいました。 「たとえば海上封鎖を解くために米軍が来援する、それを防ぐために何らかの武力行使が行われる事態も想定されます」 「台湾を完全に支配下に置くためにどういう手段を使うか。単なるシーレーンの封鎖かもしれないし、武力行使かもしれないし、偽情報、サイバープロパガンダかもしれない。それが戦艦を使い武力の行使もともなうものであれば、どう考えても存立危機事態になりうるケースであります」 台湾に対する集団的自衛権の問題は、日本政府も米国も曖昧にしている問題で、現在、専門家でも意見が異なります。 答弁のなかの「完全な間違い」 しかし、高市首相が付け加えた部分は、完全な間違いがあり、それを「まちがい」と正す人がほとんどいないのが、もっと問題ではないではないしょうか。 実は、高市首相は、ありえない言葉を使って有事を想定していました。私は耳を疑い、この人が本当に軍事や現代史に詳しく歴史問題に発言するだけの資格があるのか、きわめて疑問だと感じました。 高市首相が「戦艦」という兵器を持ち出したことは、ありえないことです。 現代の中国は戦艦をもっているのでしょうか? もちろん、もっていません。いや、世界中を探しても、現在稼働している戦艦はありません。 彼女は多分、「軍艦」のことをいいたかったのでしょう。 戦艦とは、あの「戦艦大和」のように、大きな大砲を積み、その大砲では貫通できない固い装甲で船体を包んだ巨大な軍艦のことであり、今や存在しない兵器です。 ちなみに、中国が近代になってからもった戦艦は二隻。その名は、定遠・鎮遠。 鎮遠は、1911年に実験艦として大砲の威力の実験に、使用され沈没しています。 一方、定遠は、戦後、日本との長い戦いの歴史を知らしめるために展示船として遊興施設になっています。 まさか高市首相も、展示船にすぎない定遠を、いまさら、中国が戦争に使おうなどとは思っていないでしょう。ですから、この部分は完全なまちがいと言って訂正すべきなのです。 軍事知識に乏しい読者は、私がオタクで細かな点をついて高市イジメをしていると思うかもしれませんが、これは軍事知識の最低クラスの問題であり、1プラス1が3と答えるほどの情けないまちがいなのです。 そして、同様に、野党もマスコミも、この問題にいまだにきちんと踏み込んでいないことに疑問を感じます。 さて、もうひとつ高市首相の軍事知識のなさについて言っておきましょう。岡田代議士の質問は海峡が封鎖されて軍事衝突がおきた場合についての質問でした。 現在の海峡封鎖は、軍艦を並べて民間船を臨検するといった悠長なことはありえません。 現代戦の実相も、戦史の知識もないのに、中国嫌いの高市ファンを喜ばすために、過剰な戦闘シーンを想像させる予想を述べたのなら、これは彼女のスタンドプレイが招いた大きな失敗といえるでしょう。 今からでも遅くはありません。あなたは、こう訂正すべきでしょう。 「従来の日本の見解にそった発言をしたつもりであったが、詳しく説明しようとして、大きなまちがいを言った。戦艦とは軍艦の意味であるが、戦艦などないのは、中国の方々もご存じのはず。わざと『ジョーク』とわからせるために発言したのに、野党もメディアもジョークを理解できる軍事的知識がなかったのはショックでした。中国の軍事専門家は当然ジョークとわかっていただいていると思います。しかし、ジョークが通じず、こんな大事になったのは申し訳ありません」と。 全文はソースをご覧ください…