363: 本当にあった怖い名無し 2019/08/16(金) 02:09:16.86 ID:B6d1UD5R0.net 僕は小学校三年生の時にとある出来事が起こるまで、そこそこ霊感があったのだと思っている ただ、僕が感じられるのは人の姿とか声ではなくて 空中や人の周囲に色のついたモヤが見えたり何も見えないけれど強く感じる不快感だったり 嘘の発言がボイチェンを通したように歪んで聞こえるみたいな抽象的なものだけだった なんとなくそれらが良いモノなのか悪いモノなのかの察知は出来ていて それで怖い思いみたいなのはあまりしていなかったけれど、それが通常は見えていてはいけないモノなんだと薄々理解はしていた どうせ悪いモノの存在を伝えたところで対処法とかは知らなかったし、そもそも見えゃった時点で手遅れな事が殆どだったからね なので僕の母親以外に僕が変なものが見えるという事を伝えていなかった そんな僕が7歳の夏休みに、幼馴染みの友達家族と一緒に泊まり掛けで海水浴に行くことになった 幼馴染みは小学校に上がる前に車で二時間ぐらいの場所へ引っ越してしまっていて、小さい僕たちには永遠の別れの様に思っていたけれど その年は僕の家族が仕事や部活の大事な時期に重なってしまい旅行が出来なそうだということで、僕が不貞腐れているのを知った幼馴染み一家が自分達の家族旅行に僕を同行させてくれることになったんだ 僕も幼馴染みも久しぶりの再会に大喜びで、朝早くの出発なのに最初からテンションがクライマックス 行きの車ではしゃぎすぎて体力を使い果たしてぐったりとしていたけれど、海についたらすぐに復活して昼食を掻き込む様に平らげると浜辺に遊びに出た 芋洗いという程に混雑はしていなかったけれどそこそこ人が多くて、少し怯んだ覚えがあるけれど 遊びの天才だったあの頃の僕たちは、何かしら楽しいことを見つけていた記憶がある しばらくして面倒を見に来てくれた幼馴染みの父親は小さい頃から泳ぎが得意だったそうで 学生時代には大会で表彰台に上がることもあったぐらいだったそう…