1: ネギうどん ★ sfjo+kNr9 2025-10-10 11:13:09 『ドラゴンボール』や『ONE PIECE』に象徴されるように、かつて『週刊少年ジャンプ』といえば「友情・努力・勝利」を掲げた明るく王道のストーリーが主流であった。仲間と力を合わせて強敵を倒し、努力が実を結んで勝利を掴む――そうした単純明快で前向きな物語が、長年『ジャンプ』の看板を支えてきた。 しかし、近年の漫画・アニメ界で圧倒的な話題を集めているジャンプ漫画といえば、『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『チェンソーマン』といったアングラ的でダークな世界観を持つ作品群である。 (略) ■3作の共通点とは? この3作に共通するのは、「組織VS魔物」という構図である。『鬼滅の刃』の鬼殺隊、『チェンソーマン』の公安対魔特異4課、『呪術廻戦』の呪術高専は、それぞれ「鬼」「悪魔」「呪霊」という人智を超えた存在と戦う。 敵が単なる怪物ではなく、人間の恐怖や欲望を象徴する存在として描かれている点も重要だ。鬼は人間の弱さを突き、呪霊は人間の負の感情から生まれ、悪魔は恐怖そのものを具現化する。だからこそ、戦いには倫理的・心理的な深みが加わり、単純な勧善懲悪ではない緊張感が生まれるのだ。 もう1つの共通点は「ジャンプらしくない」作風である。主人公たちが望むのは「平穏」であり、たとえばルフィが「海賊王」、ナルトが「火影」を目指したひと昔前のような大それた夢は抱かない。また、友情・努力・勝利を強調するのではなく、裏切りや主要キャラの死など、絶望に見舞われるダークな展開が多い。 こうした「重さ」は一昔前の『ジャンプ』なら受け入れられなかったかもしれない。しかし、SNSを通じてファン同士が感情を共有できる現代ではむしろ熱狂の要因となり、作品の展開を語り合い、考察すること自体がファンコミュニティの活力となっているようだ。 「ジャンプらしくない」世界観や展開で新たなファン層を確立した『鬼滅の刃』『チェンソーマン』『呪術廻戦』。単純な勧善懲悪では割り切れないこれらの作品の成功は、今後の『週刊少年ジャンプ』に「友情・努力・勝利」に代わる新たな原則をもたらすのだろうか。 全文はソースで…