117: おさかなくわえた名無しさん[] 2019/05/10(金) 18:43:27.79 ID:qp7bDjO4.net 「貴重な物を価値の分からない人が~」って話はよくあるけど、自分が価値の分からない人だった話 俺は中学生の頃、宇宙から降って来る巨大なボールをギターで打ち返すアニメを見てギターが欲しくなった。 近所のリサイクルショップに行って、店主のオッサンに「見た目カッコよければ何でもいいからギターが欲しい」と相談、 オッサンは店の奥から、ホコリまみれの何年売れ残ってるのかも分からんようなギターを出して来て俺に売ってくれた、三千円で。 その日、早速家に帰って振り回すも、当然親に見つかって思いっきり叱られ、ギターは敢え無く部屋のオブジェと化した。 それからかなーり月日が経って大学生から一人暮らし、その部屋にも何となくそのギターを持って行った。 ある日、大学で同じサークルの仲間と日雇いのバイトに申し込んで、俺の部屋が一番集合場所に近かったんで三人ほど泊まりに来た。 先輩の一人がギターを見つけて「いいギター置いてんじゃん、ちょっと見してよ」と言う、 俺、ギターを適当にガシッと掴んで差し出し「あぁコレですか、どうぞどうぞ」 先輩が発狂した。 先輩「ちょっ、お前そのギターをおぉぉぉがぁらぁぁ!!」 俺「えっえっ、大した物じゃ無いですよこれ?」 先輩「一旦置け、座布団の上にな、慎重に慎重にぃぃぃ!」 俺「はいはいはいぃぃぃ!?」 何かよく分からんけど、あんまり見かけないギターだったらしい、リサイクル屋のオッサン・・・ 入手の経緯を話すと、呆れ返った先輩が「ここには置いとけん」と俺から買い取ると言い出した。 三千円でいいって言ったのに、先輩は三万円も置いてギター抱えて帰って行った。 お金は次の日に返そうとしたけど先輩は受け取ってくれなかったので、バイト終わりに先輩含む全員で焼肉に行って騒いで使った。 価値のある物って本当にどこにあるか分からんな、オブジェとして何となく気に入ってなければ、引越しの時に捨てる所だったよ。…