韓国、原発輸出時ウェスチングハウスに「1基当たり8億ドル」提供契約(中央日報) 今年初めに韓国水力原子力と韓国電力が米ウェスチングハウスと結んだ知的財産権紛争終結合意文に韓国の原発輸出時1基当たり8億2500万ドル(約1219億円)規模の設備購入契約とロイヤルティーを今後50年間提供する条項が盛り込まれたことがわかった。 原発業界によると、1月に韓国水力原子力・韓国電力とウェスチングハウスが締結した合意文に、韓国水力原子力・韓国電力が原発を輸出する際に1基当たり6億5000万ドル規模の設備購入契約をウェスチングハウスと結び、1基当たり1億7500万ドルの技術使用料を支払う条項が盛り込まれたという。 また、韓国企業が小型モジュール原発(SMR)など次世代原発を独自開発して輸出する場合、ウェスチングハウスの技術自立検証を通過しなければならないという条件も含まれた。韓国企業が開発するSMRがウェスチングハウスの基本技術を基に設計した既存の大型原発を縮小する方向で開発されているだけに、これもやはり自社技術に該当するのか確かめるという趣旨だ。 双方が1月に結んだこの合意は、チェコのドコバニ原発受注に向けた最終契約過程で出てきた。ウェスチングハウスは韓国水力原子力がチェコに供給しようとする最新韓国型原発APR1400が自社の基本技術に基づいたものとして自国裁判所に知的財産権訴訟を提起しブレーキをかけた。これに対し韓国水力原子力は知的財産権紛争を終わらせるための交渉を進め、結局紛争終結を引き出した。 (引用ここまで) 韓国による原発輸出第2弾となったチェコへの原発輸出。 フランスからもアメリカのウェスチングハウスからも文句がついていたのですが、1月には「知的財産権にまつわる紛争はすべて解決した」と韓国電力、ウェスチングハウスの双方から発表がありました。 米WEと韓国企業 知的財産権をめぐる紛争を終結(原子力産業新聞) 合意の中味は発表されなかったのですが、「ウェスチングハウスがそんなにあっさり引き下がるかねぇ?」とは思っていたのですよ。 「韓国型原発」とかいってますが、基本的……根本的にはウェスチングハウスから供与された技術です。 韓国でやっているのはなんなんだってチェックしたことがあるのですが、当時は「メーターやスイッチの位置を韓国向けに調整した」のが韓国型原発だとのことでした。 要するに核心部分はすべてウェスチングハウスのものだってことですわ。 で、結果として「1基輸出するごとに8億2500万ドルを支払う」契約になっていたとのこと。えーっと、今日のレートで1220億円くらいか。 まあ、でしょうね。 これに加えて「日本、北米、EUにおいては原発受注をしない」ことの確約までさせられたとの話。 そしてUAEについては追加工事費が高騰して赤字化。 韓国電力と韓国水力原子力公社のどちらが工事費を負担するかについて国際仲裁裁判に持ちこまれることとなりました(笑)。 韓電・韓水原、「1.4兆」UAE工事費葛藤…結局、国際紛争の悲話(毎日経済・朝鮮語) とんでもないディスカウントでUAEへの輸出を請け負ってしまって、けっきょくは赤字に転落。 その負担を韓国電力と韓国水原公社のどっちがどれだけ負担すべきかで結論が出なかったと。 まあ、でしょうね。 2009年に受注を勝ち取った当時から「損益分岐の計算がおかしい」とは指摘されていました。 そうしないと受注できなかったのでしょうが。 ……まあ、がんばってくださいな。 note.comで楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 中味は長編記事。最新の記事は「 米韓首脳会談でイ・ジェミョンは「華麗な外交デビュー」を飾ることができるか? 在韓米軍の扱いは? 」となっています。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…