漫画は日本が絶対強国? 今や「Kウェブトゥーン」に熱狂するアメリカ(SBS・朝鮮語) 平凡な会社員が小説の中の世界に入って、自分だけが結末を知っている状態で世の中を救うために戦う物語。 ウェブ小説で始まりウェブトゥーンで大きな人気を集めた「全知的読者視点」が実写映画として製作されLAで公開されました。 イ・ギョンジュン/213 Pictures & Media配給会社代表:「ウェブトゥーンである程度立証されたコンテンツであり、それにイ·ミンホ、ジス、アン·ヒョソプ俳優まで加わったので、これはゼネラル(米国)市場に本当に韓国コンテンツを知らせる良い機会だと信じて疑いませんでした」 ウェブトゥーンの叙事は映像コンテンツにまで拡張され、北米市場での産業的可能性を立証しています。 ネイバーウェブトゥーンは世界中で約1億5千万人の月間利用者を保有しており、アメリカ国内でも着実にApp Store漫画部門の上位圏を維持しています。 (中略) 最近はディズニーとのパートナーシップを通じてマーブルとスターウォーズの作品をウェブトゥーンにすると発表し、世の中をびっくりさせました。 ディズニーの作品が韓国のウェブトゥーンに生まれ変わるのです。 このニュースに、ウェブトゥーン エンターテインメントの株価は 1 日で 80% 以上急騰しました。 (中略) ウェブトゥーン産業の成長可能性が顕在化すると、韓国政府もコンテンツ輸出戦略の一環としてウェブトゥーン産業に対する支援を強化しています。 パク·ビョンホ/韓国コンテンツ振興院LAビジネスセンター長「(ウェブトゥーン市場が)毎年ほぼ30~40%ずつ成長していることを見ると、購読者と消費者が着実に拡大していることが分かります。 ウェブトゥーンの海外進出のため、ショーケースやマーケット共同館への参加支援など、様々な方法でアプローチしており、輸出を最大化するためのIPビジネスも戦略的に支援しています」 (引用ここまで) ウェブトゥーンがアメリカを席巻しているそうですよ。 ……うちの認識とはちょっと違うかなぁ。 ここのところ、Webtoon Entertainmentの株価がちょっと上昇したのですよ。 8月12日の第2四半期決算発表の翌日には9ドルくらいから、一時18ドル超になるほどまで上昇。終値は16.96ドルと倍近く上昇しました。 現状は15ドル弱くらいまで落ちてますけどね。 株価上昇の大きな理由は「ディズニーと提携して、マーベルやディズニーのカートゥーンをウェブトゥーンに変換して掲載する」って発表があったから。 ……うーん。 マンガはそれ自体の売上高もあるのですが。 本当においしいのはヒット作のグッズ販売だとされています。 なんの用もなくてもアニメイトとかに行くことがあります。 「いま流行っているコンテンツ」をチェックするのはコンテンツそのものを見るよりも、グッズがどれだけ棚を持っているかを見たほうが確実だったりするのですよ。 この「ディズニーとの提携」、カートゥーンをウェブトゥーン仕立てにすることはできるでしょうね。 でも、それをグッズ化できるか。IPを利用できるかといったらできません。 「鋼の錬金術師」や「片田舎のおっさん、剣聖になる」といった日本のマンガをウェブトゥーン仕立てにしてもいますが。 同じようにIP利用は不可能です。 「ウェブトゥーンの入り口にしたい」って考え、戦略は分からないでもないですが。 いかにして最初に手に取らせるか、っていうのはコンテンツにとって永遠の課題ですからね。 でもまあ、「それって本当にウェブトゥーンのためになる?」とは思うかな。 ちょうどマーベルが映画に乗っ取られて、かつその映画もいまとなってはコケまくっているように。 日本のマンガをウェブトゥーン化しても、カートゥーンをウェブトゥーン仕立てにしても、そこでコンテンツとしてのサイクルは途切れます。 ウェブトゥーンが誇っていた「ウェブ小説→ウェブトゥーン→ドラマ、映画、アニメ化」ってサイクルを描けないと思うのですが……。 まあ、少なくとも株価は上昇しているからそれでいいのか。刹那的っすなー。 note.comで楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 中味は長編記事。最新の記事は「 「スマホ向き」「分業体制」「フルカラー」……で、そのウェブトゥーンは面白いですか? 」となっています。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…