バス停で見かけた、ヒョウ柄のピンヒールブーツで自転車をこいでくる女の子。隣には、ゴツい厚底ブーツの相棒。あの2人、どこへ行くんだろう——。ブラジルに住む20代前半の女性は、声をかける代わりに、こっそり後をつけることにしました。2人が向かったのは、バス停のすぐ脇から丘の上へと広がるファベーラ(ブラジルの都市部に多い、低所得層の人々が暮らす家々が密集した地区)。15分後、彼女は電波の届かない路地の迷路で、帰り道を完全に見失っていました。 ※注:ファベーラは、丘の斜面などに小さな家々がぎっしりと建ち並んでいることが多い。投稿者によると、ブラジルでは街の中心部のすぐそばにファベーラがあるのはごく普通のことだという。また「オルタナ系」は、ゴスやパンクのように主流から外れたファッションや音楽を好む人、またはそうした文化のこと。 何をやらかした? 📌 ブラジル在住の20代前半の女性が、バス停で見かけたおしゃれな2人組の行き先が気になり、こっそり後をつけてファベーラの奥へ。15分後に我に返ったものの帰り道が分からず、スマホは圏外、配車アプリの車も来ない。最後は銃を持った男たちに助けを求める羽目になり、そのうちの1人に電話番号まで教えたうえ、月末の苦しい家計から高い車代を払って帰宅した。 事の発端 「オルタナ系」には物足りない街 投稿者は冒頭で、こう断っています。「大事なことなので先に言っておくと、私は女性で、悪意はまったくありませんでした」。 彼女が住んでいるのは、ブラジルのいくつかのファベーラのすぐ近く。本人いわく、街の主要な地区のあいだにファベーラがあるのは、ここではごく普通のこと。自分が暮らしているのは、比較的落ち着いたいい地区だそうです。そして彼女はオルタナ系のファッションや音楽が好きなのですが、住んでいる街はその手のシーンが盛んとは言えず、「かっこいい場所」を見つけるのがとても難しいのだといいます。 ピンヒールで自転車をこぐ2人組 前日、帰りのバスを待っていたときのことです。家まではせいぜい15分ほどの距離。そのバス停は、ちょうどファベーラの入口にあたる、人通りの多い広場にありました。 バスは遅れていて、ポッドキャストを聴きながらぼんやり待っていると、それぞれ自転車に乗った女の子が2人やってきました。2人とも、とんでもなくおしゃれ。1人は足首まであるヒョウ柄のピンヒールブーツにベレー帽。「ヒールで。自転車に。乗ってるんですよ。今まで見た中でいちばんかっこいい光景でした」。もう1人は最高にかっこいいハーネス(体に巻きつけるベルト状のアクセサリー)に、デモニア(ゴス系の厚底ブーツで知られるブランド)のブーツ。投稿者いわく「分かる人には分かる」一足です。2人は広場に自転車を停めると、ファベーラの中へ歩いていきました。 やらかしの一部始終 声をかければよかったのに、なぜか尾行 「あの格好なら、きっとどこかいい感じのオルタナ系の場所に行くに違いない。ライブかもしれない」。自分でもなぜかは分からないけれど、投稿者はそう思い込みました。ああいう場所なら、誰かが地下にライブハウスや、オルタナ系のたまり場みたいなものを開いていても不思議じゃない——頭の中では、それで筋が通っていたそうです。そこは街の中心部で、入口近くのエリアはおしゃれに様変わりしていることも多い。「ファベーラ見学ツアーなんてものもあるくらいですしね。あなたたち外国の人って、ああいう丘を登るのが大好きでしょう?」 そこで彼女は、2人の後をこっそりつけることにします。「私は衝動的なタイプだし、20代前半の女だから、相手を怖がらせることもないだろうと思ったんです」。服を褒めて「どこに行くの?」と聞けば、いい場所なら教えてもらえたはず。なのに、なぜそうしなかったのか自分でも分からない。「でも私のバカな脳みそは、いちばんバカな選択肢に飛びつかずにはいられなかったんです」 投稿者の説明によると、ファベーラはたいてい街でいちばん高いところにあって、丘を登り、いくつもの路地を抜けていくことになります。道はとても入り組んでいて、行き先を知らなければ簡単に迷ってしまうそうです。 15分後、我に返ったときには迷路の中 ちょっとした冒険を始めて15分ほどたったころ、彼女はようやく正気に戻ります。自分のしていることは不気味なうえに、とんでもなくバカなことだ、と。しかし気づけばファベーラの奥深くまで入り込んでいて、来た道が分かりません。2人を追うのをやめて広場に戻ろうとしましたが、まるで迷路。事態はあっという間に悪いほうへ転がっていきます。 投稿者いわく、ファベーラの中は、強盗に遭うという意味では比較的「安全」なのだそう。そこを仕切る組織の多くが、そういう行為を厳しく禁じているからです。ただし、銃を持った人を見かけることはいずれある。とくに入口の近くでは。そして、まさにそれが起きました。とてつもなく大きな銃を持った男たちを見て、彼女はパニックに。思わず小走りで、またファベーラの奥へと逆戻りしてしまったのです。 圏外、車は来ない、地図も使えない やがて、まだ開いていたピザ屋を見つけて腰を下ろし、どうするか考えることにしました。時刻は夜9時ごろ。スマホは圏外で、Wi-Fiのパスワードを教えてもらうために炭酸飲料を1本注文しました。 そこから40分ほど、Uber(スマホで車を呼べる配車サービス)で車を呼ぼうと粘りましたが、つかまりません。そのうち運転手の1人が、親切にもこう教えてくれました。まともな人なら、あんな場所に車で入っていったりしない。帰りたいなら、入口まで自力で戻るしかない、と。 電波がないのでGoogleマップも役に立たず、ピザ屋の人たちに道を尋ねることに。店の人たちはとても親切に教えてくれたものの、彼女は筋金入りの方向音痴。案の定、また迷いました。こうなったら、誰かに道を聞くしかありません。ところが通りには、あの武装した男たち以外に人影がない。「こんなに人がいないのはおかしい。もしかして警察が何か作戦でも計画しているんじゃないか」と、不安は増すばかりでした。 「何じろじろ見てんだ」 意を決して、あの武装した男たちに道を聞こう——。そう思って勇気をかき集めているあいだ、彼女はあろうことか、男たちをじっと見つめてしまっていました。当然、怪しまれます。男たちは物騒な銃を手にしたまま、そんなことはお構いなしに近づいてきて、決して穏やかとは言えない口調で「何じろじろ見てんだ」。 ここでようやく、彼女の脳みそが正しい判断をします。「上からの景色が気になって登ってきたら迷ってしまって、スマホも使えなくて帰れないんです」と、とっさに嘘をついたのです。男たちは、自分たちの写真を撮っていないか確かめさせろと言いました。もちろん撮っていません。一方で、ピザ屋で待っているあいだに、たまたま丘の上からの景色を1枚撮っていたので、言い訳の裏付けだけはありました。 送ってくれた男に、電話番号を 男たちのうちの1人が、広場まで送っていくと申し出ました。断る度胸はなく、彼女はそのままついていくことに。道中、男はさかんに口説いてきて、とうとう電話番号まで聞いてきます。彼女は幸せな結婚生活を送っている身ですが、銃を持った相手に「嫌です」と言う勇気はなく、番号を教えてしまいました。それでも男は意外なほど親切で、呼んだ車が来るまで一緒に待っていてくれたそうです。 その後 その車代は、かなり高くつきました。月末で、ただでさえ切り詰めていたところだったので、家計には大打撃。それでも、一刻も早くその場を離れるしかありませんでした。家に着いたときには顔は真っ青、目は普段の4倍くらいに見開かれていたといいます。 帰宅後、あの男からメッセージが届くと、彼女は送ってもらったお礼を手短に伝え、自分は結婚していると告げました。ブロックすることも考えたものの、実際とても親切にしてくれた相手でもあります。男からは「また景色が見たくなったら連絡して」とも言われたそうです。「このあたりにオルタナ系の店がないか聞いてみようかとも思ったけど、どうせ行かないのでやめました」。そして肝心の2人組がどこへ向かっていたのかは、今も分からないままです。 投稿には「作り話では」と疑う声も寄せられました。投稿者は追記で「疑われるのは分かります。でも私、本当にただのバカなんです。すみません」。さらに「ファベーラって世界共通の言葉だと思ってました(笑)」「2人ともほんとうに、ほんとうにきれいだったんです。たぶん、歌声で船乗りを惑わせるセイレーン(ギリシャ神話の怪物)みたいな何かに引っかかったんだと思います」とも書き添えています。 海外の反応 1. やらかし名無しさん これ本当の話? 判断が1つ残らずおかしな方向に転がっていって、読んでるこっちの頭が追いつかないんだけど。 2. やらかし名無しさん(>>1への返信) ブラジル在住だけど、この話は全然ありうると思うよ。ただ、投稿者の生存本能がゼロなのは確か。 3. やらかし名無しさん(>>2への返信) ありえない話だとは思わない。ただ、地元に住んでる人がこれをやったってところが信じられないんだよ。観光客がやらかした話だったら、すんなり信じたと思う。 4. やらかし名無しさん(>>3への返信) 20代のころに自分がやったバカなことを思い出すと、正直笑えない。あの年ごろって、根拠もないのに自分は何があっても大丈夫だと思い込んでるんだよね。 5. やらかし名無しさん 「セイレーンの歌声に誘われた」じゃないのよ。自転車に乗った知らない2人の後をつけてファベーラの奥まで入って、銃を持った男に電話番号を教えた。それは魔性の歌声のせいじゃなくて、単に生存本能が仕事してないだけ。 6. やらかし名無しさん(>>5への返信) ゲームでこんな展開のクエストが来たら「いやいや、現実でこんなことするやついないって」って笑うやつ。 7. やらかし名無しさん 最初に「私は女性で悪意はなかった」って断ってるけど、女性だからって、知らない人の後をつけるのが不気味じゃなくなるわけではないからね(笑) 8. やらかし名無しさん(>>7への返信) ほんとそれ。場所がどうこう以前に、知らない人の後をつけるのはどこであってもやめよう。行き先が気になったら、服を褒めついでに普通に聞けばいい。 9. やらかし名無しさん 裁く前に、イエス様のお言葉を思い出そう。「15分間女の子の後をつけてから『あれ、これって不気味じゃない?』と我に返ったことのない者だけが、石を投げなさい」 10. やらかし名無しさん(>>9への返信) 続けて「幸いなるかな、ファベーラをググりし者」。白状すると、自分も読みながら検索した。ブラジルのいろんなタイプの貧しい地区をまとめて呼ぶ言葉なんだね。 11. やらかし名無しさん 知らない人のために、地元民から少し補足。ファベーラはブラジルではごく当たり前にあって、何世代も暮らしてる家族もいるし、文化も根づいてる。ミュージシャンやスポーツ選手にもファベーラ出身の人はたくさんいるよ。ただ行政の手が十分に届いていなくて、地区ごとに独自のルールで回っているところも多い。街の中にもう一つ街があるような感じで、単純には語れないんだ。とにかく、無事に家に帰れてよかったね。とんでもない話だ(笑) 12. やらかし名無しさん(>>11への返信) うちの国にも似たような地区がある。撮影の仕事で何度か入ったことがあるけど、住んでる人たちは本当にいい人が多かった。ただ、その地区にはその地区のルールがあって、小さな政府があるような空気は肌で感じたよ。だから地元の人に案内してもらうのが基本なんだよね。 13. やらかし名無しさん (ポルトガル語の書き込み)ちょっとあなた、もう少し生存本能を持ちなさいって。それに、あなたの好みは知らないけど、ファベーラで盛り上がってるのはどっちかというとバイレ・ファンキ(ブラジル発祥のダンスミュージックのパーティー)じゃない? ゴス系の地下クラブがあるかは、正直あやしいと思う。 14. やらかし名無しさん 本文で「外国の人はああいう丘を登るのが大好き」って、観光客のファベーラ見学をちくっと皮肉ってたけど、自分がやったのはそれのもっと無謀なバージョンでは……? 15. やらかし名無しさん(>>14への返信) 自分はリオでファベーラ見学ツアーに参加したとき、ちゃんとお金を払ったんだけどな。投稿者はタダで回れたってことか。うらやましくはないけど。 16. やらかし名無しさん(>>15への返信) タダどころか、帰りの車代で月末の家計が吹っ飛んでるから、実質ツアー代より高くついてると思う。しかもガイドなし、地図なし、圏外つき。 17. やらかし名無しさん ヒョウ柄のピンヒールブーツにベレー帽で自転車、もう1人はハーネスにデモニアの厚底ブーツ。2人とも足元が本気すぎる。その場にいたら自分も絶対に目で追ってた。後をつけるかどうかは別として。 18. やらかし名無しさん(>>17への返信) なんで2人とも自転車を広場に置いていったんだろうと思ったら、丘の上まで細い路地と階段がくねくね続いてるから、自転車じゃ上がれないのか。むしろピンヒールでその階段を登っていくほうがすごい。 19. やらかし名無しさん 本人は「かっこいい2人組の後をつけたこと」をやらかしだと思ってるけど、本当のやらかしは、銃を持った男に本物の電話番号を教えたことでしょ。それは1回きりの失敗じゃなくて、解約できないサブスクに登録しちゃったようなもんだよ。パートナーには、この件も含めて早めに話しておいたほうがいい。 20. やらかし名無しさん(>>19への返信) あれだけの目に遭ったのに、最後に「あの人ならこのへんのオルタナ系の店を知ってるかも」って一瞬考えてるのが最高。まだ諦めてなかったのか。 21. やらかし名無しさん バス停はファベーラの入口の広場にあったんだよね? 最後は広場まで送ってもらったんだから、車じゃなくてバスに乗ればよかったのでは……と思ったけど、あんな目に遭ったあとで、のんびりバスを待つ気にはなれないか。 22. やらかし名無しさん 実用的なアドバイスをいくつか。地図アプリは地域ごとにオフライン用の地図を保存できるから、あらかじめダウンロードしておけば圏外でも道が分かる。知らない人に番号を聞かれたとき用に、サブの番号を持っておくのも手。それと、オルタナ系の店は、そういう場所を紹介してるSNSのアカウントで探そう。知らない人の後をつけるより100倍安全だから。本当に無事でよかった。 まとめ おしゃれな2人組の行き先が気になって後をつけたら、ファベーラの奥で迷子に。圏外で車も来ず、最後は銃を持った男に広場まで送ってもらって帰宅——。海外の反応は「生存本能ゼロ」「女性でも尾行は不気味」というツッコミが中心でしたが、現地の人たちの補足や、「あの足元なら目で追う気持ちは分かる」という声も。2人の行き先は結局謎のまま。次に気になる人を見かけたら、後をつけずに服を褒めて一声かけてみましょう。 元ソース: かっこいい女の子2人の行き先が気になって後をつけたら、ファベーラから出られなくなった The post 「何じろじろ見てんだ」銃を持った男たちに詰め寄られた女性、おしゃれな2人組の後をつけただけのはずが… appeared first on やっちまった!海外のやらかし告白.…