法科大学院を出たばかりの投稿者が、検察の採用面接に臨んだ。雑談も弾み、手応えは十分。ところが最後の「何かご自身のことを」という質問に、口をついて出たのは「私は公設弁護人になりたいんです」。つまり、面接相手の検事たちとは法廷で向かい合う側の仕事だった。オンライン面接の画面が凍りつくまでの一部始終と、そこからの粘り腰。 ※注:公設弁護人(パブリック・ディフェンダー)は、お金がなくて弁護士を雇えない被告人を弁護する、公費で雇われた弁護士のこと。日本の国選弁護人に近い役割で、法廷では検察官と真っ向から争う立場になる。投稿者が面接を受けたのはアメリカの「州検事局」、つまり州の検察で、刑事事件で被告人を訴える側。検察官と公設弁護人は、いわば同じ裁判の「攻め」と「守り」にあたる。 何をやらかした? 📌 検察の採用面接で「将来は公設弁護人(被告人を守る側の弁護士)になりたい」と熱く宣言。面接官の口はあんぐり、記録係は20秒ほどカメラをオフにした。 事の発端 法科大学院を出て、検察の面接へ 投稿者は法科大学院を卒業したばかり。まだ弁護士になるための司法試験の合格発表を待っている身だ。そこで応募したのが、州検事局の「ロークラーク」という枠。合格発表までは法務の補助職として働き、合格したらそのまま検察官として採用される、新人向けの入口のポストである。配偶者がその土地で暮らしていて、投稿者も引っ越して合流する予定だった。 面接は驚くほど和やかだった 面接はオンライン会議で行われた。相手は検事局の次席にあたる幹部と、控訴審を担当するチームの責任者。後者は新しく入るクラークたち全員の指導役でもある。ほかに、幹部のアシスタントがメモ係として画面に入っていた。投稿者が通っていた大学院はたまたま幹部の地元にあり、その話で盛り上がって冗談も飛び交う。質問にはすべて熱意をもって的確に答えられた、と投稿者は感じていた。配偶者のいる町へ移り住むつもりであることも伝え、流れは完璧。……そう、最後の質問までは。 やらかしの一部始終 「何かご自身のことを」 面接の締めくくりに、「ご自身について何か話しておきたいことや、こちらへの質問はありますか」と聞かれた。投稿者は間髪入れず、情熱たっぷりにこう答えた。「私は公設弁護人になりたいんです」。 凍りつく画面 面接官たちの口があんぐりと開いた。メモを取っていたアシスタントは、20秒ほど自分のカメラをオフにした。投稿者は「落ち着け、顔に出すな」と自分に言い聞かせ、無表情を貫く。指導役の責任者が話をさえぎり、「あなたが今話しているのは検察官ですよ」と念を押したうえで、来る場所を間違えていないかと問いただした。 助け舟を出してくれた幹部 一方で、幹部はとても親切だった。この事務所は「進歩派の検察」を掲げていると説明し、選挙で選ばれた事務所のトップ自身、以前は公設弁護人だったのだと教えてくれた。投稿者の失言に同情し、できる範囲でかばおうとしてくれているのが伝わってきたという。さらに幹部は、「このまま選考を続けますか?それとも、お隣の公設弁護人事務所に推薦しましょうか?」とまで申し出てくれた。両事務所はかなり密に連携しているらしい。 ※ 進歩派の検察:アメリカでここ十数年広がってきた検察の方針の一つ。軽い罪はなるべく起訴せずに更生支援へ回す、刑罰の重さや冤罪の防止にも目を配る、といった姿勢をとる。検察でありながら、被告人の側の事情にも配慮するのが特徴。 それでも踏みとどまった 投稿者は質問への礼を述べ、選考に残る意思をはっきり伝えた。「私はまだ弁護士として1年目にもなっていません。自分が何をしたいのか、自分の声がどんなものなのか、どこで一番力を発揮できるのかも分かっていません。ただ、依頼人のために全力で戦えること、柔軟に変われることは分かっています。学ぶ気はありますし、間違えることもあるでしょうが、そのたびに直します」。さらに、これまで知っている検察といえば大学院のあった町の検察だけで、そこは汚職と私欲で悪名高かったこと、だからこそ「進歩派の検察」がどういうものか学んでみたいこと、そして何より、人のために働く機会と先輩の指導を受けられる環境を大切にしたいことを伝えた。 その後 採用されるかどうかは、まだ分からない。投稿者は「どうしてもこの仕事がほしい。何かアドバイスをください」と助けを求めている。コメント欄で「そもそも公設弁護人になりたいなら、なぜ検察に応募したのか」と聞かれると、投稿者は「面接してくれた人たちが本当に好きになったから。失言のあとも冷たくならず、偏見を持たずに接してくれた。新人向けの研修や指導も充実していて、ここなら成長できると思った」と答えている。 海外の反応 1. やらかし名無しさん そもそも公設弁護人になりたいなら、なんで検察に応募したの?素直に公設弁護人事務所に出せばよかったのでは。 2. やらかし名無しさん(>>1への返信) 正直さが大事なのは分かるけど、これがまっとうな意見だと思う。逆に公設弁護人の面接で「本当は検察官になりたい」と言ったら、たぶん興味を失われる。どっちの事務所で働くにしても、場の空気を読む力は弁護士に必要なスキルだろうし。 3. やらかし名無しさん(>>2への返信) 正直であることと、わざわざ逆効果なことを言うのは別物なんだよな。「公設弁護人に興味は一切ない」と言ったら嘘になるけど、聞かれてもいないことを自分から申告する必要はない。 4. やらかし名無しさん(>>1への返信) 公設弁護人事務所って、大きな地域だと実務経験がないと採ってくれないところが多いんだよ。自分の母校の近くのところは、そこでインターンしてた人でも1年の経験を求めてた。だから検察から入るのは別に変な選択じゃない。 5. やらかし名無しさん 自分の倫理観と目標には正直でいながら、ちゃんと柔軟な姿勢も見せられてると思う。働く価値のある職場なら、それを評価してくれるはず。評価しないなら、どうせ入っても合わなかったってことだよ。応援してる! 6. やらかし名無しさん(>>5への返信) 公設弁護人を15年やってて、それ以前にもいろんな分野で働いてきた者だけど、断言する。今回のは大した問題じゃないよ。公設弁護人事務所から検察に移った知り合いも大勢いる。仲間内では「敵と寝る」なんて冗談にされてたけど、行ったり来たりは普通のこと。どっち側でも学べることは山ほどある。 7. やらかし名無しさん (ここで一拍置く。やらかしに気づいた間じゃなく、演出の間だと思わせるのがコツ) 「……なーんてね!びっくりしました?」 8. やらかし名無しさん(>>7への返信) 相手が検察官じゃなければ通用したかもしれない。あの人たちは毎日「今のは冗談です」って言い訳を法廷で聞いてるプロだぞ。 9. やらかし名無しさん この話でいちばん胃が痛いのは、オンライン面接だったってところ。記録係が無言でカメラを切った20秒間、画面に残るのは固まった自分の顔だけ。想像しただけで冷や汗が出る。 10. やらかし名無しさん(>>9への返信) カメラを切ったのは、たぶん笑いをこらえきれなかったんだと思う。悪意じゃなく、あまりに見事な自爆だったから。 11. やらかし名無しさん 正直、どこがやらかしなのか分からない。優秀な弁護人になるには検察側の考え方を知る必要があるし、その逆もまた然り。理にかなってるじゃん。 12. やらかし名無しさん(>>11への返信) 理屈は分かるけど、向こうは5年後、10年後も検察官でいてくれる人に時間と手間をかけたいんだよ。手の内を覚えたら相手チームに移る人じゃなくてね。どれだけ進歩派を名乗っていても、どれだけ公設弁護人と仲良くしていても、欲しいのは長くチームにいてくれる人。 13. やらかし名無しさん 面接で違うキャリア目標をうっかり口にするのがまずいのは、まさにこういう理由。新人を一人前の弁護士に育てるには膨大な手間がかかるから、雇う側は最低でも3年くらいは働いてほしいと考える。すぐ辞めるかもと思われたら不利だよね。 14. やらかし名無しさん 自分もインターンの面接で「最終的には公設弁護人になりたい」とはっきり言ったけど、ちゃんと採ってもらえたよ。検察志望のインターンと同じように、何から何まで教えてくれた。自分の答えを引っ込めなかったのは立派だと思う。 15. やらかし名無しさん(>>14への返信) それに、検察から弁護側に移る人は多いけど、逆はほとんどいないんだよな。本気で公設弁護人を目指すなら、州側で働けるのは最初の数年だけかもしれない。むしろ今が貴重なチャンスとも言える。 16. やらかし名無しさん うちの地域でも、検察と公設弁護人はかなりうまく連携してる。柔軟な姿勢を見せられたのはいいこと。「うわ、言っちゃった」という瞬間からの立て直しとしては上出来だと思うよ。 17. やらかし名無しさん 公設弁護人って、司法制度の中でいちばん働きすぎで、いちばん給料が安くて、いちばん必要とされてる弁護士だよ。その仕事をしたいという気持ちは立派なもの。やらかしなんかじゃない。 18. やらかし名無しさん(>>17への返信) 犯罪者を無罪にするための仕事じゃなくて、国に「本当にこの人がやったのか」をきちんと証明させるための仕事なんだよね。流れ作業で有罪にさせないための歯止め。社会にとってものすごく大事な役割だと思う。 19. やらかし名無しさん 自分もほぼ同じことをやった。州の法務部門の面接で、担当分野について聞かれて「つまり、ものすごく有罪な人のための公設弁護人みたいなものですか?」って答えたんだ。相手は笑って「違うけど、ときどき本当にそう感じるよ」だって。結局採用されて、それから2年間、とんでもなく厄介な受刑者たちと書面で戦い続けた。良い仕事とは言えないけど、良い経験にはなった。 20. やらかし名無しさん オーストラリアの自分の州では、裁判官に任命される人のほとんどが、検察側と弁護側の両方を経験してるよ。両方を知ってるのはむしろ強みなんじゃないかな。 21. やらかし名無しさん それに、たとえ今回落ちても、隣の公設弁護人事務所に推薦してもらえる道が残ってるのが大きい。応募書類の山から自分のだけ抜き出して読んでもらえるって、採用ではものすごく有利だよ。どっちに転んでも損はしてない。 まとめ 検察の面接で「公設弁護人になりたい」と口走り、画面を凍りつかせた投稿者。コメント欄では「聞かれてもいないことを言う必要はない」という冷静な指摘と、「その志は立派」「両方経験する人は多い」という励ましが半々だった。とはいえ、失言のあとに引き下がらず、学ぶ姿勢をまっすぐ伝えた立て直しには多くの人が拍手を送っている。隣の事務所への推薦という道まで残った今回の面接、案外いちばん得をしたのは投稿者なのかもしれない。 元ソース: 検察の面接で「公設弁護人になりたい」と言ってしまった The post 「私は公設弁護人になりたいんです」検察の採用面接で熱く宣言した新人、凍りつく面接官たちの前でどう粘ったか… appeared first on やっちまった!海外のやらかし告白.…