
転載元: 冬月記者 ★ 2025/05/18(日) 22:44:21.41 ID:bUtI1fQl9 巨人・坂本勇人はなぜ急激に輝きを失ったのか 他球団スタッフが感じた「明らかな異変」とは 主砲の岡本和真を故障で欠く苦しい台所事情の巨人。チームの窮地を幾度も救ってきたこの男も苦しんでいる。10代のころから巨人のレギュラーとして走り続けてきた、プロ19年目の坂本勇人(36)だ。 今季は開幕から打撃が上向かず、打率.129、0本塁打と成績不振の4月15日に登録抹消された。 復活への道を模索してファームで打撃の改良に取り組んでいたが、岡本が故障で離脱したため、5月7日に1軍へ緊急昇格。 「7番・三塁」でスタメン出場した7日の阪神戦で決勝打となる左翼線適時二塁打を放つと、試合後のお立ち台で、「(岡本)和真の代わりにはなれないですけど、チーム全員でカバーしながら、帰ってくるまで頑張ります」と力強く誓った。 ここから復調が期待されたが、快音が続かない。1軍に再合流後14打数2安打とふるわず、12日に再び登録抹消となった。 「ここまでガクッと落ちるとは……。2020年に右打者最速の31歳10カ月で通算2000安打を達成した時は、3000安打も実現可能だと思いましたが、今の坂本は安打を打つ雰囲気が打席でまったく感じられない。甘い球をとらえられず、外角をひっかけた内野ゴロばかりが目立ちます。技術面でどこを修正すればいいのか、体のキレを取り戻すのが重要なのか、打撃不振の要因を探し出すのが難しい。試合に出続けて好守で貢献するタイプなので代打は合わないでしょう。このまま打撃の状態が上がってこなければ、来季の現役続行は不透明になります」(スポーツ紙デスク) 通算2000安打の大記録を達成した5年前はまだまだ余力を感じさせていた。不動の遊撃手として出場を続得、23年は打率.288、22本塁打、60打点をマーク。 昨年は守備での負担を減らすため三塁に転向し、打撃でさらなる活躍が期待されたが、このころから歯車が狂いだす。昨年は打率.238、7本塁打、34打点で、打率は自己ワーストだった。 他球団のスコアラーは「ある異変」を指摘する。 ■「動体視力が衰えたのでは」 「今まで絶対に痛打を浴びていた甘い球を空振りし、ミスショットすることが急激に増えました。本人も打席で首をかしげていたので捉えた感覚があったと思います。内角をさばく天才的な打撃技術が持ち味ですが、うまくミートできなくなっていました。速い球にアジャストできなくなり、変化球も腰砕けのスイングでタイミングが合わない打席が目立ちます。個人的に感じたのは動体視力の衰えかなと。坂本が打席で構える前に何度もまばたきをする姿を見ましたが、以前と見え方が変わって反応できなくなっているんじゃないでしょうか」 30代後半を過ぎて動体視力の衰えで成績が急下降するのは、決して珍しいことではない。 在京球団でプレーした選手は「動体視力が衰えると速い球への対応が厳しくなります。バットとボールの距離感が取れなくなり選球眼も悪くなるので、ボール球に手を振ることが多くなり打率が下がってしまう」と話す。 ■「始動のタイミングが遅くなった」 一方で別の見方もある。セ・リーグの他球団のコーチは「すべての打席を見たわけではないので細かい部分は分からない」と前置きした上で、 「始動のタイミングが遅くなったように感じる。テイクバックが浅いままスイングしているので、上体が前に突っ込んで強い打球が打てていない。始動が遅くなり、下半身で粘れないので手打ちのようになっているのが不振の要因だと思います」と指摘する。 坂本とかつてチームメートだった巨人OBも「坂本に限らず、打撃不振になると始動のタイミングが遅くなり、スイングが小さくなる。当てに行くようなスイングで空振りや凡打が増えてしまい、さらにコンパクトな打法を求めてしまう悪循環に陥る。フォームの形にこだわらずシンプルに始動を早くして、強い打球を打つことを心がければ復調への道筋が見えてくるのではないでしょうか。バットをしばらく握らず、下半身を徹底的に鍛える昭和式のミニキャンプで土台から作り直したほうがいい」と力説する。 心配なのは気力だ。今年の坂本は凡打に倒れた後、淡々とした表情を浮かべてベンチに引き上げる姿が多い。 もちろん、内心は悔しいはずだが、張り詰めていた糸が切れてしまうようなことになれば、体もさらに動かなくなる。 野球人生の岐路を迎えている坂本は、もう一度はい上がってこられるだろうか。…