韓国「異常な就職難」…中小企業の採用1人に1800人が殺到(中央日報) 就職活動中のキムさん(29)は最近、ソウルにある従業員60人規模のデータ分析関連の中小企業が年俸4000万ウォン(約420万円)の条件で出した事務職の求人に応募し、驚いた。1~2人の採用枠に、1800人もの応募者が殺到していたためだ。結果は書類選考で不合格だった。キムさんは「少しでも条件の良い仕事は、数百倍の競争率が当たり前だ。今年は本当に『異常な就職難』だという声が出ている」と話した。 若者の雇用問題が、下半期の経済・雇用政策における最大の懸案に浮上している。具潤哲(ク・ユンチョル)経済副首相兼企画財政部長官が「若者の雇用改善を最優先課題として取り組む」と言及するほど、状況は厳しい。若者層は、雇用が減る一方、高賃金は一部の大企業に集中し、より良い仕事へ移るための道も閉ざされるという「三重苦」に直面している。 (中略) 一言で言えば、経済は成長しているものの、雇用はそれに見合うほど増えていないということだ。 (中略) 昨年、韓国国内の大企業雇用の40%を占める4大グループ、サムスン・SK・現代自動車・LGの従業員数は、1年間で1万2300人減少した。グループ別では、サムスンが931人、現代自動車が2395人、SKが3699人、LGが5370人減少した。若者が希望する良質な仕事に就くための門が、さらに狭くなっているということだ。 (中略) 問題は、一度中小企業でキャリアをスタートすると、その後、大企業へ転職する道まで狭くなっていることだ。事実上、「最初の職場」がその後の賃金の推移を左右する構造が定着する中、若者が中小企業への就職を避け、就職時期が遅れているのを、単に求める条件が高いためだと見ることは、さらに難しくなっている。 国家データ処の公式統計によると、2024年時点で中小企業から大企業に転職した、いわゆる「上方転職」の割合は11.8%にとどまった。この割合は2017年の9.2%から2023年には12.1%まで着実に上昇していたが、2024年には初めて低下に転じた。中小企業から大企業へ移るための門が狭くなる中、10人に1人程度しか上方転職に成功できないということだ。 (引用ここまで) 先日、「20代の雇用情勢は地獄だ」とするエントリを書きました。 大企業と中小企業の賃金格差は2倍。 中小企業は賃金の伸びも悪く、生涯所得差は10億ウォン以上になる。 なお、「生涯所得」は25〜49歳の平均所得で計算されている、etc.etc... 「韓国はメモリでうっはうは」くらいのうっすい理解をしている人にはかなりの衝撃となる内容でした。 まあ、逆説的にですが「現状の韓国経済にはメモリしかない」のが見えてくる統計だったともいえます。 ごく一部において「好況な業種も存在する」ものの、内需については23年以降からの不況に変化はないといっていいでしょう。 L字型不況とでもいうべきですかね。 韓国国内で全雇用のうち、大企業の雇用は12%しかないのですが。 その貴重な大企業による雇用のうち、40%を占める「サムスン・SK・現代自動車・LG」の雇用は減少。 特にSKグループは3700人減少。 SKグループなんて「メモリ価格の高騰でうはうは」のはずが、グループ全体では雇用減少しているわけです。 半導体って業種が雇用に影響を及ぼさないってことの証拠でもありますが。 さらに以前に書いたように20代の雇用は先細っています。 人口減少を上回るペースなんですよね。 結果、300虫(月給300万ウォンで地を這う虫)とネットで煽られるレベルの年俸4000万ウォンの求人にも倍率900倍とか1800倍になってしまうわけです。 現状の韓国ではたとえ中小企業から大企業への転職確率が11.8%であろうとも、特に20代のそれは5〜6%ていどであろうとも。 もはや背に腹は代えられない、ってことですね。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 韓国で起きた「投票用紙不足」事態……なぜ起きたのか、そして周辺事情を見てみよう 」となっています。 また、楽韓noteメンバーシップを開いています。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 マガジンから移行していただけるようお願いします。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…