注目デザイナーたちのコレクション Ao Miyasaka氏 現代アーティストとして活動するAo Miyasaka氏は、テキスタイル、刺繍、クチュール、現代アートを横断的に扱い、日本を拠点にニューヨークやアジアでコレクションを展開しています。今回のコレクションテーマは「肉声」で、身体に刻まれた記憶の可視化を試みました。グラフィティの公共的な破壊や存在証明の意味と、刺繍が象徴する修復や祈りといった日本的な身体観を重ね合わせ、見る者の感情に強く訴えかけるビジュアルアートとして、現代社会におけるファッション表現の可能性を提示しています。 Ao Miyasaka氏からは、今回のコレクションとショーへの想いが語られました。 「NYでの発表から1ヶ月。日本での発表のために用意した2着は、日本での発表のために制作した2着はトラウマ(身体の記憶)に由来するものでした。最近では被災地に関するAVが作られ、中高生による性犯罪加害が増えている日本。誰が許してきたのでしょうか。女性vs性犯罪者、子供たちvs親という構造はもう終わらせて、まともな人間全員がそれを許さない社会になってほしいと切実に願っています。会場で流れたBGMには警察と私の電話でのやりとりを肉声でサンプリングし、被害届を出すハードルの高さと、法律が機能しないのであれば自分が動くしかないというFUCKを提示していました。」 ショーのこだわりについては、「皮膚の記憶というドレスを着たモデルに、和紙や般若が施されたドレス(白)/和彫の菊をあしらったドレス(赤)のお2人が『地獄絵図にStay Aliveが書かれたテキスタイルアート』を背中に着せるパフォーマンスを行いました。今回のコレクションは生地や般若、そしてビーズに至るまで全てが日本の職人さんの手仕事から生まれています。その中で特に象徴的な赤と白のドレスは、皮膚の記憶(トラウマ)から身動きができなくなってしまっていた自分を救ってくれた『美しく強い日本文化』(般若や浮世絵、手仕事に対して誇りを持つ職人の皆様)を示していました。」とコメントしています。 デザインのインスピレーションの源泉は、自身の原体験と江戸時代の反骨精神溢れる浮世絵、そして日本の精緻な手仕事であるとのことです。 Marika Suzuki氏 ファッションリサーチャー兼デザイナーのMarika Suzuki氏は、衣服を身体に触れる「空間芸術」と捉え、自身の内面を投影したウェアラブル・アートを展開しています。自身の半生をテーマに、「脆弱性」「不完全さ」との「共生」を表現するコレクションを披露しました。熱処理を施した廃棄ペットボトル、ダメージのある着物、廃棄予定だったテキスタイルを使用し、ファンタジー映像からインスピレーションを得た作品は、廃棄素材に残るダメージや使用感をアートに昇華させ、被服の世界で新たな視点を発信しています。 Marika Suzuki氏からは、今回のコレクションとショーへの想いが語られました。 「私は最近のインターネット等で出回る『自分をポジティブにするには』とか『コンプレックスを克服して忘れるには』とか、そういう過去の自分を否定する風潮があまり好きではないです。精神的な面、外見、生い立ち、記憶、そういった人それぞれが持つその人達にしか分からない感情やコンプレックスを忘れずに、自分だけの精神世界を作り上げていく。のめり込んでいく。深い深い精神世界の中でジメジメした心の部屋に沢山のカビが生えていく。でもこのカビは二度と元の状態には戻らないけれども時に美しく見えてくる。心の傷ってある種そういった側面があると思っています。まあ簡単に言うと、『別に暗い自分のままで良くない?暗い人サイコー!私も色々抱えてるけど私のドレスが美しく見えてるから、お前らも無理に変わる必要ない!』ということです。」 ショーのこだわりについては、「今回はカビをテーマに作ったドレスが14ルック目に出てきました。これは前回のニューヨークファッションウィークで出したものにプラスして新たに作ったもので、汚れた着物の裏地や服を再利用して草木染をしたりしてます。そうすることでよりナチュラルにカビっぽい色をだしつつ、サステナブルファッションにも貢献できるかなとか思っていました。着てもらう人ももうずっと前から決めていて、前回のコレクションでロリータ服を着てくれたVanessaにどうしても着てほしくて頑張ったので、彼女のイメージも少し含まれているかもしれません(笑)」とコメントしています。 デザインのインスピレーションの源泉は、幼い頃から見ていたティム・バートン監督やヤン・シュヴァンクマイエル監督の映画、そして絵本『もしゃもしゃちゃん』の主人公が着ていたドレスであるとのことです。 Eduardo Ramos氏 GFCの本拠地であるカナダ・バンクーバーからは、デザイナー兼クチュリエとして活躍するEduardo Ramos氏が登場しました。独特の仕立て、シャープなライン、流動性へのアプローチで知られ、力強さと女性らしさを独自に融合させた作品は、早くも多くのファッションメディアから注目を集めています。ランウェイプレゼンテーションは、単なるコレクションの展示にとどまらず、自身の個人的な旅と芸術的ビジョンを反映した没入型の体験となりました。 Global Fashion Collectiveについて 2017年10月に設立されたGlobal Fashion Collective(GFC)は、世界のファッションの才能の未来を育成することに専念しています。ニューヨークファッションウィークや楽天ファッションウィーク東京などの名だたるイベントで活動し、ロンドン、ミラノ、パリファッションウィークでもショーケースを開催しています。 GFCは、あらゆる人々やバックグラウンド、アイデンティティを受け入れ、尊重する多様な環境を育成することで、ファッションの未来を再構築することに取り組んでいます。世界中からの才能を育成することを約束し、ファッションショーにとどまらず、影響力のある体験を創造しています。未来の才能のための道筋を作り出しているとのことです。 GFCのウェブサイトはこちらです。 各デザイナーの関連リンクは以下の通りです。 Ao Miyasaka氏: Ao Miyasaka氏Instagram: Marika Suzuki氏: Marika Suzuki氏Instagram: Eduardo Ramos氏Instagram: 今後の開催スケジュール Global Fashion Collectiveは、今後も世界各地でイベントを開催する予定です。 Global Fashion Collective X NEW YORK F/W’26 2026年2月14日(土)・15日(日)/ The GlassHouse Global Fashion Collective F/W’26 in London 2026年2月22日(日)/ Protein Studios Global Fashion Collective X MILAN F/W’26 2026年2月27日(金)/I Chiostri di S. Barnaba Global Fashion Collective X Paris F/W’26 2026年3月5日(木)/La Maison des Metallos Global Fashion Collective X Vancouver F/W’26 2026年4月8日(水)〜4月12日(日)/ David lam Hall…