今回は、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が公開した、日本のアニメの圧倒的な人気に迫った記事からです。要点だけでもかなり長くなってしまいましたが、以下がその内容になります。「アニメはかつてのニッチな日本からの輸出品から、今やアニメーションを定義するほどの視覚言語へと変貌した。なぜそれが起きたのだろうか?アニメはいかにして世界を征服したのだろうか?近年の成功の象徴として「鬼滅の刃」があるが、映画産業はアニメ制作に多大な投資をしている。アニメの特徴は、ドラマチックな睨み合い、ダイナミックなアクションを生む極端なアングル、感情豊かな表情、そして超自然的な力を持つヒーロー像にある。アニメは、ディズニーのような毎秒24フレームで滑らかな動きを追求する西洋とは違い、費用効率の点から毎秒6〜12フレームの使用が多いのだ。この少ないフレーム数が生む相対的な静止こそが、視聴者の脳に画像を長く留まらせ、より深い感情を呼び起こす効果がある。また、アニメのスタイルは連載漫画に深く依存している。週刊誌の制作モデルでは、作家は毎週締め切りと戦いながら、物語をリアルタイムで構築していく。この「臨機応変」なストーリーテリングこそが、アニメ特有の予期せぬ喜びと魅力につながっているのだ。1990年代、アニメは海賊版か、不完全な脚本のライセンス販売に留まっていた。転機は1998年、カートゥーンネットワークが、「ドラゴンボールZ」を「Toonami」で放送したことにある。エピソードごとにリセットされる従来のカートゥーンと違い、「ドラゴンボールZ」はキャラクターの成長や、真の危機を伴う連続性を持っていたことで、アメリカの子どもたちを熱狂させたのだ。この作品と『ポケットモンスター』の成功が、アメリカにおけるアニメブームの「ビッグバン」となり、特に『ポケットモンスター』は史上最も高い収益を誇る、メディアフランチャイズへと成長した。そして大人の観客を惹きつけたのは、宮崎駿監督の芸術的なビジョンだった。『千と千尋の神隠し』がアカデミー賞を受賞し、アニメはディズニーに並ぶ芸術的地位を確立したのだ。現在、アニメはヒップホップ、ファッション、そしてスポーツ界にまで影響を及ぼし、Z世代の42%が毎週視聴するほど主流になった。Z世代にとって日本のアニメは、ベビーブーマーにとってディズニーがそうであったのと同じように、アニメーションの同義語となっている」この記事の内容に対して、ニューヨーク・タイムズ紙の読者から、多くの意見や感想が寄せられていました。その一部をご紹介しますので、ご覧ください。「親日家になったきっかけだ」 北欧でのみ爆発的な人気を誇る日本アニメが話題に…