半導体の翼を付けた台湾、復活する日本…韓国だけが危機(中央日報) 台湾の今年の予想輸出額(6400億ドル)は韓国の約90%にのぼる。2016年まで台湾の輸出額は韓国の半分程度だったが、わずか10年間で追い上げた。1人あたりのGDP(ドル換算)も昨年日本を上回り、今年は韓国まで追い越すのが確実だ。 (中略) 韓国の半導体集中は台湾の意図的な半導体「オールイン」とは異なる。2000年代の経済成長を支えた「中国特需」が消え、鉄鋼・石油化学など主力産業が競争力を失い、半導体だけが残って持ちこたえている状況だ。成長のもう一つの軸である内需も振るわない。新型コロナ流行当時から韓国経済の足かせとなっているが、実質所得減少と高い生活物価上昇率などが絡んで容易でない問題だ。同時に世界で最も低い出生率と最も速い高齢化が潜在成長率を引き下げ、複合的な悪材料に囲まれた局面だ。 専門家らは現在の状況を韓国経済の最後のゴールデンタイムとみる。日本は基軸通貨国であり長期沈滞の中でも持ちこたえる体力があったが、韓国はまともな処方がなければ致命的な低成長に陥るという警告だ。 (引用ここまで) 7000億ドルの輸出を達成したにもかかわらず、韓国経済が弱っているっていう話。 その一方で台湾は6400億ドルを達成。 どちらも半導体一本槍なのですが、その構造は大きく異なっています。 台湾はご存じのようにTSMCが巨人として屹立しており、その周辺産業も大きく潤っています。 半導体産業を深掘りすることで5000億ドルを飛び越して6000億ドルを達成したわけです。 一方で韓国は15大事業等々あったのですが、それらが輸出事業として脱落していって半導体と造船が残ったってところ。 そんな中、メモリ価格が爆発したかのようになったので7000億ドルになっちゃった、と。 楽韓Webでは23年末くらいから「不況に転じた」「この不況はアジア通貨危機以来のもの」って言い続けてきています。 今回の不況は主として内需についてのものです。 構造的な不況なので出口が見えていない。 不動産販売が低調になり、特に今年前半あたりでは建設企業の民事再生手続き申請の話題は毎日のように紙面を飾っていたものです。 ここのところ、少し上向きで再生手続きを終える企業も出てきたとの話ですが。 連鎖倒産の危機じゃなかったの? 韓国建設業界、再建手続き「卒業」相次ぐ(朝鮮日報) ただ、記事の中身を見ると不動産景気がそこまで好調ってわけでもなく、「民事再生」って枷を外すためのものなのだろうなぁってところです。 実際の雇用を見ると、景気動向はこんな感じ。 製造・建設鈍化に11月雇用増加幅22年ぶりに最低…求人倍率もIMFレベル(ニュース1・朝鮮語) ・製造業・建設業での雇用悪化。 ・高齢者雇用は17万人増加の大躍進。 ・求人倍率は0.43(1998年の通貨危機以来、27年ぶりの悪さ)。 いつもの3点セット。 どうにもならないくらいの景気の悪さは継続中、ってことです。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 迷走と株価乱高下を繰り返すウェブトゥーン、明日はどっちだ?(ないかも) あ、今回は個別コンテンツにも触れます 」となっています。 また、楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…