日本、中国に「致命打」を放った……韓国の半導体、格差を広げるチャンス(韓国経済新聞・朝鮮語) 日本が中国向けフォトレジストの出荷を事実上中断した情況が明らかになり、中国半導体企業SMICとCXMTの生産支障の可能性が核心変数として浮上した。 両企業が推進してきたファウンドリーとプレミアムDラム増設速度が遅れる場合、国内メモリー市場の価格流れと受注環境も影響を受けかねないという観測が出ている。 1日、香港のアジアタイムズなど外信は、日本が先月中旬から中国に送っていたフォトレジストの出荷を全面中断したものと見られると報道した。 報道によると、日本政府と企業の公式発表はないが、業界ではすでに既定事実として受け入れている雰囲気だ。 外信は「日本が先月中旬から中国に輸出されてきたフォトレジスト出荷を全面中断したものと見られる」と伝えた。 キヤノン、ニコン、三菱ケミカルなど具体的企業名が言及されており、アジアタイムズはこれを「中国が憂慮した最悪のシナリオ」と指摘した。 (引用ここまで) 韓国メディアが中国メディアを引用して「日本はフォトレジストの輸出停止をした」「これで中国の追撃のスピードが遅くなるのでは!」と嬉々としているニュース。 んー、どうでしょうねぇ……。 フォトレジストは感光剤とも訳される、半導体製造材料のひとつ。 世界のトップシェアはJSRと東京応化工業。あと楽韓さんも株を持っている信越化学工業なんかもそれに次ぐシェアを持っています。 JSRは日本政府系ファンドが買収したことで上場廃止になりました。 市場で買われることを恐れたわけです。それだけ戦略性を持っている物質であるのは間違いありません。 2019年にも日本政府は物資の管理がなっていないとして、韓国企業に対してフッ化水素、フォトレジスト、フッ化ポリイミドの3種の材料について輸出管理を強化しました。 ムン・ジェイン大統領(当時)が激怒して「もう二度と日本に負けない」って名セリフを出したことを覚えているかたも多いかもしれませんね。 当時の韓国政府が実際になにをしたかというとJSRのベルギー支社から輸入して、「日本からの輸入率を下落させた!」ってやったんですが……。いや、ホントの話。 まあ……確かに日本からの輸入は下がったでしょうね。 なんの意味があったのかって言われたら「ムン・ジェイン大統領のメンツを一時的に保つことができた」ってだけなのですが。 当時の「ホワイト国から韓国を外したこと」についてはさほど効果があったとは思えません。 要するに「書類をしっかり揃えろ」、「勝手に第三国(中国工場)に売り払うな」ってだけの話でしたから。 当該企業が書類を出せばしっかり輸出されていましたしね。 それでもサムスン電子のイ・ジェヨン会長が急遽日本に来るなどして「日本側の対応がどうなるのか」を直接確認するなどしていました。 それほどまでに日本の半導体製造材料は「強い」のです。 日本からの製造材料を差し止められると、半導体製造は危機を迎えることになるってわけですね。 ですが、今回はどうかなぁ……。 中国メディアが「キヤノン、ニコン、三菱ケミカルなどがフォトレジストの輸出を停止したとの噂だ」としているのですね。 これが実際の記事なのですが。 Rumored Japan photoresist ban sparks China’s worst fears(ASIA TIMES・英語) まあ、確かにキヤノン、ニコン、三菱ケミカルは輸出をしていないでしょうね。 そもそもフォトレジストを製造していませんから。三菱ケミは大元の材料はやっていたかな。 この記事も「そんな噂があるが……」って体のものです。 というわけで個人的にはやってないんじゃね、と思われます。 ただ、日本が中国に対してのチョークポイントを握っているってのは大きく知られた模様です。 高純度の材料をつくるのはまさに日本のお家芸ですからね。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 迷走と株価乱高下を繰り返すウェブトゥーン、明日はどっちだ?(ないかも) あ、今回は個別コンテンツにも触れます 」となっています。 また、楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…