425: 名無しさん@HOME[sage] 2014/12/11(木) 13:22:36.16 0 震災の時、家ごと流された 当時、私は胃腸炎で入院して退院したばかりだった まだ本調子じゃなくて、通院しながら自宅療養中で 母屋が改装中で騒がしいので、車庫の二階にある離れで寝ていた そこに地震が来て、心配した母が離れに様子を見に来てくれていた とりあえず庭に出ようとしたところで津波の放送があった 母屋は平屋建てで近所に高台は無い、近くで一番高いのが離れの二階 母屋に工事に来ていた作業員さんたちも、とりあえず二階に上がってきてもらって窓から様子を見ていると海側ではなく、川側から茶色い波が押し寄せてきているのが見えた 波が車や瓦礫を飲み込みつつ、あっと言う間に家まで来た 激しい衝撃の後、数分静かになって、その後に更に大きな衝撃が来て 部屋がグラグラ揺れて、揺れながら大きく浮いた 窓の外の風景がぐるぐる回って、外を覗いた作業員さんが「部屋ごと流されている!」と叫んだ かなりの時間が経った後、ごつんと衝撃があって窓のすぐ外に鉄の階段があった どこかのマンションの非常階段だった 持てるだけの上着や毛布を持って、階段に移った マンションの屋上には避難した人が沢山いて、救助が来るまで固まって毛布にくるまって震えていた もうあたりは真っ暗で、少し雪が降っていた 夜明け近くに、救助が来て避難所に移った 救助される時に階段を見たが、もう離れは無くなっていた、沈んだのかどこかへ流されたのか不明 後で聞いたら元々あった箱型の車庫の上に、あとで乗せた形で増設した部屋だったので 船のように浮かんでいられたらしい、元から二階建てで二階部分がもぎ取られたのだったら 大人5人が入った状態で浮かんでいるのは無理だったかも知れない、という事だった もし身体が本調子であったら、車か走って高台を目指していたと思う 後で知ったが、高台への道は車が渋滞していて乗り捨てられた車などで身動きが取れず 車ごと流された人も多かったらしい、走っていたら高台に着くまでに津波に飲まれていた 工事の人がいなかったら、母と私だけでは窓から非常階段まで移れなかったと思う 最悪の出来事だったが、いくつもの偶然と幸運が重なって今も生きている…