1: ネギうどん ★ SDSR759Z9 2025-10-14 11:36:11 なぜ……と思いつつ、なんとなく分かる気も 2011年10月に実写ドラマ化された『謎解きはディナーのあとで』(原作:東川篤哉)が、今年2025年4月に待望のTVアニメ化を果たしました。制作決定時は、ファンから喜びの声があがり、多くの反響を呼びました。実は、ほかにも何度も実写化はされているのにTVアニメ化は発表されていない、実写化のカリスマ漫画家がいました。 その代表格といえるのが、漫画家の森田まさのり先生です。『ろくでなしBLUES』『ROOKIES』などのヒット作で知られ、『べしゃり暮らし』を含めた主要作品は、いずれも実写化を果たしています。特に『ROOKIES』は2000年代後半を代表する人気ドラマとなり、2009年に公開された映画『ROOKIES―卒業―』は、その年の邦画・洋画実写映画興収No.1に輝きました。 しかし意外なことに、これほどの実績を誇りながら、TVアニメ化されたことは一度もありません。唯一『ろくでなしBLUES』が劇場アニメ化されたのみで、シリーズ化には至りませんでした。ファンの間では「原作の絵がリアルでうますぎるため、アニメでクオリティを維持するのが難しいのでは」といった理由がささやかれています。 ちなみに森田先生といえば、2024年4月まで初の本格サスペンスホラー『ザシス』を連載していました。これまでの作風とは一線を画す意欲作であり、こちらも近い将来の映像化が期待されています。 90年代カルチャーのアイコンとしてカリスマ的人気を誇った、岡崎京子先生もアニメ化されたことのない作家のひとりです。『ヘルタースケルター』『チワワちゃん』『リバーズ・エッジ』といった代表作はいずれも実写映画化され、そのたびに大きな話題を呼びました。 しかし岡崎先生の作品は、若者たちの欲望や孤独、葛藤を赤裸々に描き出したものが多く、夢や憧れを描く少女マンガの王道とは対極にあります。リアルな性描写やドラッグ描写もたびたび登場し、実写化作品はすべてR15+指定に区分されました。こうした過激なテーマや表現の多さが、アニメ化を阻む一因になっているのかもしれません。 そして、なぜかアニメ化されない漫画家のひとりとして、乃木坂太郎先生も挙げられます。累計1000万部超えの医療マンガ『医龍―Team Medical Dragon―』(原案:永井明)は、2006年に坂口憲二さん主演でドラマ化され、2014年までに4シリーズが制作されました。さらに『夏目アラタの結婚』も、柳楽優弥さん主演で映画化されるなど、これまでに複数の実写化を果たしています。 乃木坂先生の作品は、緻密な人間描写や社会制度を絡めた重厚なストーリー展開が大きな特徴です。医療現場のリアリティを描いた『医龍』や、死刑囚との獄中結婚をテーマにした『夏目アラタの結婚』など、その題材はいずれもシリアスで社会派でした。そうしたリアル志向の作風ゆえに、「アニメよりも実写向き」と判断されてきたのかもしれません。 それでも「いつかアニメで観たい」というファンの声は根強く、特に『幽麗塔』のアニメ化を望む意見はいまなお見られます。複雑に絡み合う人間模様や緊迫感あふれるサスペンス描写が、アニメならではの表現でどう映し出されるのか、想像するだけで胸が高鳴る人も多いのではないでしょうか? こうして振り返ってみると、リアル志向の作風が際立っており、画風やテーマ性がアニメ化のハードルを高くしているというファンの見方にも頷けます。あるいは作者自身がオファーを断っている可能性も否めませんが、いつかこれらの作品が地上波でアニメ化する日を楽しみに待ちたいです。…