元スレ 全てのレス 1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/07/15(土) 21:00:34.61 :Z4hqYXQc0 Opening 運というものは、この世の最も残酷なシステムである。いとも容易く努力を裏切り、何の罪もなく罰を与え、ある日唐突に人を殺す。 壮大なzero-sumゲームである世界において、運は貧富の差を与える。例えば、割り箸を割って、先が付いてくる方と持っていかれる方に分かれるのに良く似ている。 そう、丁度今蕎麦を食べようと少女が割った割り箸の様に。 ※ちょっと長めです。具体的には15000字くらいあります。 ※地の文の量や一人称視点などがチャプター事に変わったりします。ご留意ください。 ※原作と解釈が違ったり歴史の改ざんがあります。 ※わりとシリアスです。 3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/07/15(土) 21:06:21.97 :Z4hqYXQc0 Chapter1 ~街中~ 白菊ほたる「あっ……また割り箸割るの失敗しちゃった……」 白菊ほたるという少女を簡潔に表すとしたら、不幸である。 それはアイドルという夢に向かって日々努力をしている彼女にとっては重大なバッドステータスとなっている。 レッスンをすれば靴紐が切れ、テレビの収録に臨めば中止になり、挙げ句の果てに所属した事務所は倒産した。それも一度や二度ではなく、三度だ。 その事実は13歳の少女が擦れるには十分過ぎる程に重い。 ほたる「今日もついてないなぁ…」 歪に割れた割り箸で、うどんの少し混じった蕎麦をすすり、店を出る。 オーデション帰りの彼女の顔は暗く、俯いたままに。…