今月19日、大阪城近くの公道で奇妙な光景が見られた。警察官が列をなして電動キックボード(KB)に乗り、道路脇を走行していたのだ。 大阪府警は、「正しい乗り方を知ってもらうため」の全国初の取り組みとして、今後3カ月間、移動に電動KBを使用すると発表。幹部は「模範走行を拡散して」と呼びかけた。 「報道後、SNSなどでは『こんな無駄なことをするより免許制に』『警察が特定の商品の宣伝をしているようにしか見えない』などの批判が殺到。電動KBをめぐっては、信号無視や飲酒運転、歩道での危険走行などルール違反が後を絶たず、2024年の検挙件数は全国で4万1246件にのぼる。当時の登録台数・約2万2000台の2倍近く違反が発生している状況は尋常ではない」(社会部記者) 批判記事にはLuup社からクレームも 日本における電動KBの普及は、極めて異例の経過を辿ってきた。 「業界最大手Luup社が21年にシェアリングサービスを開始すると、22年には電動小型モビリティの車両区分を新しく定めた改正道路交通法が国会で成立。23年7月に施行され、最高速度20km/h、16歳以上なら免許不要、ヘルメット着用も努力義務に留まった」(同前) …