韓国与党で強まる関税交渉強硬論…「3500億ドルの米国投資、通貨危機が再来する」(中央日報) 韓国と米国の最終関税交渉妥結が膠着状態となっている中、与党の共に民主党から対米強硬論が噴出している。 (中略) この日の懇談会では「対米関税交渉」「米ジョージア州韓国人拘禁事態」などが話題になった。懇談会に出席したある民主党議員は「『従来の関税交渉案をそのまま受け入れれば我々の国家経済が崩れる。国益の観点から徹底的に状況を打開するレベルで交渉をしなければいけない』という話があった」と伝えた。また「日本が5500億ドル(約81兆円)規模の対米投資を約束するなど不公平な合意をしてしまったが、韓国は決して日本のように合意してはいけない」という議論もあった」と話した。 これに対し魏室長は「韓国と日本は条件があまりにも違うため、そのような条件を受け入れるような合意はないはずだ。激しく交渉している」という趣旨で答えたという。 これに先立ち7月、韓米は米国が韓国に課すことにした関税を25%から15%に引き下げ、その代わりに韓国が計3500億ドル規模の対米投資を推進することで合意した。しかし3500億ドルの投資をどのような方式でするのか、投資収益はどのように配分するのかなどをめぐり両国の隔たりが大きく、最終協定書に署名していない状況だ。 (中略) 民主党は最近、米国に向けて強硬な声を出している。17日、民主党の初当選議員らは国会で記者会見し、「(米国の関税強化は)自由貿易の原則に逆行するだけでなく、韓国企業のグローバル競争力を深刻に脅かす措置」とし「不合理な関税をやめて同盟国に公正な競争を保障するべきだ」と主張した。 (中略) 国会外交統一委員会所属の民主党議員は18日、中央日報との電話で「我々は米国の属国なのか。韓国は基軸通貨国でもなく外貨準備高も少ないが、3500億ドル規模の投資を受け入れれば97年の通貨危機状況が再来しないという保証はない」とし、米国に不満を表した。 李在明(イ・ジェミョン)大統領も18日に公開された米タイムズ紙のインタビューで「(3500億ドルのファンドなど)米国の要求に同意したとすれば弾劾されたはず」とし「それで米国交渉チームに合理的な代案を要請した」と明らかにした。 (引用ここまで) アメリカからの対韓国関税引き下げの条件として妥結したとされている3500億ドルの投資についていろいろと揉めています。 韓国国内から「そこまでして支払うのであれば、無視して25%の関税を払ってトランプ政権の終わる4年を我慢するべきだ」との意見が大きくなってきています。 特にそうした声が大きいのがそもそも反米意識が強い与党・共に民主党から。 左派は自主国防を度々主張して、米韓同盟破棄を言い出すこともあるほどです。 北朝鮮との統一を果たすためには米軍基地があってはならないといった考えかたをしている議員も少なくありません。 ここまで行くと極左的考えで、共に民主党では主流を形成してはいませんが。 それでも基本的な考えとして「アメリカが嫌い」なのは間違いありません。 ノ・ムヒョン大統領も政治的出自、支持母体はそのあたりの考えが強い人々だったので「イラク戦争の派兵決定」や「米韓FTA締結」を推進したことについて「裏切りだ!」と言われたものでしたね。 本人は「そりゃ大統領に就任したんだから大統領としてやるべきことと、自分の主義主張は切り離すだろ」と票票としたものでしたけども。 で、左派は「関税なんて怖くない! アメリカの横暴に対抗せよ!!」みたいにやっているのです。 なんでも「3500億ドルも投資したら外貨準備高がなくなって第2の通貨危機だ」とか主張していると。 40〜50代よりも上の世代の韓国人にとっては国家破産してIMF管理下に置かれたって屈辱はトラウマになっていますからね。 国会議員らが「すべてを現金で投資せよとアメリカが言い出している」との主張をしているとのことで。 んー、いくらアメリカ側がアレでもそこまでですかね? で、「これなら25%の関税に耐えたほうがいい」とのことなのですが。 根本的に日本と10%の価格差がついて耐えられるもんなんですかね。 しかも、それで4年間過ごすわけですから。その間にシェアが変わって買い換えとかも行われるわけですよ。 まあ、韓国がそれでいいっていうならいいんでしょうけども。 少なくとも現代自動車とキア自動車は針のむしろに寝かされたまんまで4年間を過ごすってことですね。 ただまあ……政権変わったら関税が取消になるかどうかっていうのは微妙なところなんだよなぁ。 たとえ民主党政権になったところで、って部分はあるのですよね。 政権交代があっても税制ってそんな変わらないよねっていう。 note.comで楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 中味は長編記事。最新の記事は「 迷走をはじめた韓国のウェブトゥーン、果たしてどこへと向かうのか……自社IPを捨ててまで得たものとは? 」となっています。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…