1: ばーど ★ 2025/06/02(月) 18:29:26.32 ID:EssUhF/V 6月3日の韓国大統領選挙を控え、韓国に関する日本メディアの報道やSNS上での言及が増えている。 その中で目につくのは「親日」や「反日」といった言葉だ。民主化後初めてとなる非常戒厳令を出し罷免された尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領を「親日」と呼び、政権交代で「反日に戻るか」といった見出しの記事もある。 しかし、こうした言説は、韓国社会への理解を妨げたり、日本による植民地支配の歴史を軽視したりすることに繋がってはいないだろうか。日本では「日本に友好的」といった意味合いで使われる「親日」も、韓国では植民地期に日本統治に加担した人物を指し、批判的に使われる。 「親日」や「反日」という言葉の問題点とは何か。日本に対して「親」か「反」かで二分する言説が見えにくくさせている、韓国の民主化の歴史やデモの役割とは。韓国の民主化運動を研究してきた、東京大学東洋文化研究所教授の真鍋祐子さんに聞いた。(取材・文=若田悠希/ハフポスト日本版) ■「親日か反日か」で韓国を語ること ──韓国政権について「親日」か「反日」かで報じる日本のメディアが多くありますが、どう見ていますか。 「親日」「反日」は、日本中心的で稚拙な二元論にすぎず、韓国という国への理解を妨げる言葉です。 2012年の大統領選の時、あるニュース番組で、文在寅(ムン・ジェイン)は「反日」で朴槿恵(パク・クネ)は「友好的」だとフリップにはっきりと書かれていたのを見て唖然としました。責任意識を持って発信してきた韓国専門の研究者は多くいます。しかし、テレビなどの影響力の大きなメディアで朝鮮半島の専門家でもない人がコメントする状況が長く続いてきたことに、非常に歯痒い思いでいます。 日韓関係を、日本の植民地支配が引き起こした歴史問題を抜きに語ることはできません。そこには一人一人の被害者、犠牲者がおり、国家間の折衝だけでどうこうできる問題ではありません。報道においても「外交」や「国際政治」だけではなく、人権の視点で考えることが重要です。 ──日韓関係の報道で、日本の朝鮮植民地支配への言及が十分ではないケースも多いです。 日本の加害の歴史と、それに伴う責任を軽んじたり否定したりすること自体が根治されるべきです。 日本軍「慰安婦」問題や、徴用工問題で被害に遭われた人が、過去の清算を求めることや、政府がそれを支援することがなぜ「反日」なのでしょうか。実際に起こったことをなかったことにしてほしくない、自身の名誉を回復してほしいと賠償を求めるのは、人権の観点から当たり前の要求です。 日本からすれば「韓国人はいつまでも歴史問題を蒸し返している」「対日強硬路線だ」と見えているのかもしれませんが、被害者がなぜそのように言うのか、韓国側の歴史的、社会的文脈に立って捉える、複眼的なものの見方が報道にも求められます。 ■帝国主義を批判する「反日」。「嫌韓」との明確な違い ──韓国の市民の間で「親日」や「反日」という言葉は使われているのでしょうか? 韓国では「親日」とは、日本統治時代に大日本帝国に対して非常に親和的で、戦後もそこで得た利益を既得権としている人や、その社会構造を肯定的に考える人のことを指します。日本のメディアでは、「日本に対して友好的」「歴史問題を水に流してくれる、日本政府にとって都合の良い政権」を「親日」と呼んでいるようですが、韓国では、植民地支配の歴史をふまえ、明確に定義された言葉として定着しています。 ──「反日」はどうですか? 「反日」という言葉自体は存在しますが、私はあまり聞いたことはありません。「反日」あるいは「抗日」が使われるとしたら、「親日」の対義語的に、大日本帝国への同調者や既得権者、あるいは帝国主義的な思考そのものへの反対や抵抗を意味する場合です。 韓国人の多くは、国家・政府と個人をはっきりと分別しています。「かつて朝鮮半島を植民地支配した大日本帝国」や、戦後も加害事実を隠して、なかったことにしようとする政権に対してはもちろん批判的ではあるけれど、日本人ひとりひとりは別であるという認識がほとんどです。 ──日本で使われる「嫌韓」という言葉とは、まったく別物ですね。 「嫌韓」は反知性的で乱暴なくくりです。「嫌韓」と明らかに異なるのは、韓国で「反日」「抗日」という言葉が使われる時は、「好き・嫌い」という感情に基づくものではないということです。非常に論理的で、帝国主義や植民地主義批判に基づくものであって、その矛先は日本だけではなく、韓国人にも向きます 以下全文はソース先で ハフポスト 2025年05月31日 10時0分…