アメリカン航空でアトランティックシティからフィラデルフィアへ向かう便を予約すると、便名も出発ゲートもあるのに、乗り物が飛行機ではなくバスのことがある。航空券の中に、陸路の区間が最初から組み込まれているのだ。カジノの街と大都市の空港を結ぶこの「飛ばない便」が、海外の掲示板で話題になった。 今日の知ってた? 🚌 アメリカン航空は、ニュージャージー州のアトランティックシティ空港とフィラデルフィア国際空港のあいだを、飛行機ではなくバスで結んでいる。運行しているのは提携するバス会社ランドライン(Landline)で、2022年6月にアトランティックシティ線とペンシルベニア州アレンタウン線から始まった。バスの区間もアメリカン航空の航空券の一部として予約でき、乗客は出発地の空港でチェックインと保安検査を済ませ、フィラデルフィアでは検査場の内側で降りて、そのまま乗り継ぎ便に向かえる。 背景:航空券に組み込まれたバスとは 「コードシェアのバス版」と考えると分かりやすい。日本でも、ある航空会社の便名が付いた便を、実際には提携先の別の航空会社が飛ばしていることがある。これがコードシェア(共同運航)だ。ランドラインの路線はこの仕組みを陸上に持ち込んだもので、予約画面ではアメリカン航空の便と同じように便名が並び、運航会社の欄にランドラインの名前、機材の欄に「BUS」と表示される。 アメリカでは「地方空港からハブ空港へ飛んで乗り継ぐ」のが基本。大手航空会社は、フィラデルフィアやシカゴのような拠点空港(ハブ)に便を集め、地方の小さな空港からはまず短い便でハブへ運び、そこで国内外の便に乗り継がせる。アトランティックシティとフィラデルフィアは約56マイル(約90キロ)しか離れていないが、この「ハブへの足」がないと、地方の利用者は大空港まで自分で車を走らせるしかない。 なぜ飛行機をやめてバスにしたのか。導入が決まった2022年当時、アメリカの航空業界では地方路線を担う小型機のパイロットが不足し、燃料費も高騰していた。アレンタウン〜フィラデルフィア間は、コロナ禍の2020年5月に飛行機の便が運休していた路線でもある。数十キロの距離に小型機と操縦士を割くより、バスで運んだほうが採算が合う、というわけだ。 もう少し詳しく 保安検査は出発地で1回だけ。アメリカの空港の保安検査は、国の運輸保安庁(TSA)が担当している。始まった当初、バスの乗客はフィラデルフィアに着いてから検査場に並び直す必要があった。2023年7月11日からは出発地の空港で受けた検査がそのまま有効になり、バスはフィラデルフィア空港の制限エリア内に乗客を降ろすようになった。預けた荷物もアメリカン航空が乗り継ぎ便まで運ぶ。空港当局の案内では、バスの所要時間はおよそ70分とされている。 バスだけを使うことはできない。ランドラインの案内では、この区間はアメリカン航空の乗り継ぎ便とセットでしか予約できない。座席指定や無料Wi-Fiがあり、マイレージも飛行機の区間と同じように貯まる。車内は35席ほどで、通常の観光バスよりゆったりした配置になっている。 路線は広がり、一部は飛行機に戻る。フィラデルフィア発着では、その後デラウェア州ウィルミントン、ペンシルベニア州スクラントン、ニュージャージー州トレントンにも路線が広がった。2025年10月にはシカゴ・オヘア空港とインディアナ州サウスベンド、イリノイ州ロックフォードを結ぶ路線も始まったが、アメリカン航空は2026年8月、オヘア発着の2路線を10月上旬で終了すると発表した。サウスベンド線は地域航空会社スカイウェストが運航する1日3往復の飛行機に切り替わり、ロックフォード線は代替なしで撤退する。2026年8月時点の報道では、フィラデルフィア発着の路線に終了の発表は出ていない。 日本の空港バスとの違い。日本の空港リムジンバスは、ふつう航空会社とは別に乗車券を買う乗り物で、空港に着いたらあらためて保安検査を受ける。アメリカン航空のバスは、乗車券ではなく航空券の1区間として扱われ、検査も荷物も乗り継ぎ便までつながっている点がまったく違う。 海外の反応 1. 海外の名無しさん つまり陸を走るエアバス、ってこと? 車輪は付いてるし、あながち間違いでもないな。 2. 海外の名無しさん(>>1への返信) いや、エア・ランドバスだろ。しかも途中でデラウェア川を渡るから、正確には陸・水・空バスだな。 3. 海外の名無しさん シカゴのオヘアとサウスベンドのあいだもバスだったよ。サウスベンドで保安検査を済ませておけば、オヘアではターミナルの中で降ろしてもらえて、そのまま乗り継ぎ便に歩いていける。マイルも貯まるし、荷物も向こうまで運んでくれる。 4. 海外の名無しさん(>>3への返信) そのサウスベンド線は10月で終わるよ。代わりにスカイウェストが運航する飛行機が毎日飛ぶことになった。オヘアのバスは両方ともやめるらしい。 5. 海外の名無しさん(>>4への返信) バスがなくなるのを残念がる人もいるだろうけど、飛行機が怖くてバスにほっとしていた人も絶対いたはずだ。たぶん1人くらいは、飛行機が戻ってきて静かに絶望してる。 6. 海外の名無しさん フィラデルフィアとアレンタウンのあいだもバスだよ。最初は不安だったけど、実家がアレンタウンの近くだから、送ってもらって地元の空港で検査を受けて、そのまま西の自宅へ帰る便に乗り継げる。大きい空港まで行く手段を探すより断然楽で、何度も使ってる。 7. 海外の名無しさん(>>6への返信) いい情報をありがとう。うちもあの辺に親戚がいるから、次の帰省で使ってみるよ。フィラデルフィアの駐車場代を考えたらそれだけで得してる。 8. 海外の名無しさん 予約するときにバスだって気づかなかった。便名もゲートも付いてるから普通に飛行機だと思ってたら、当日バスが待ってた。小さい字でバスって書いてはあったけど、そんな乗り物が混ざってるなんて想像もしてないからな。 9. 海外の名無しさん(>>8への返信) 機材の欄に堂々と「BUS」って書いてあるし、運航会社もランドラインになってるんだけどな。どこに驚く要素があったんだよ。 10. 海外の名無しさん アトランティックシティからフィラデルフィアのバス、ほんとに快適だよ。何よりフィラデルフィアの保安検査の長い列に並ばなくていいのが大きい。あそこの朝の列は地獄だからな。 11. 海外の名無しさん 行き先によっては、フィラデルフィアから直接乗るよりアトランティックシティ発でバスを挟んだほうがマイルが安く済むことがある。高速道路の通行料と空港の駐車場代まで考えたら、近くに住んでるなら迷う理由がない。車内も清潔で広かった。 12. 海外の名無しさん 100マイル(約160キロ)以内の空港同士なら、検査済みの乗客だけを運ぶ専用列車でつなぐべきだと思う。荷物を預けて検査を受けたら列車に乗って、隣の空港のターミナルの中で降りる。列車なら飛行機の何倍も運べる。 13. 海外の名無しさん(>>12への返信) 理想はそうなんだけど、ほとんどの路線には1日に何本も列車を満員にするほどの需要がないんだよ。需要に合わせて増やしたり減らしたりしやすいのは、結局飛行機やバスのほうなんだ。 14. 海外の名無しさん(>>12への返信) まずまともな旅客鉄道を作るところからだな。うちの地元はバッファローとナイアガラフォールズに空港が1つずつあって、車で40分の距離なのに、鉄道を延ばす話が何年も揉めて進まないままだ。 15. 海外の名無しさん アトランティックシティとフィラデルフィアのあいだって、アメリカにしては珍しく普通の列車がちゃんと走ってる区間なんだよね。ヨーロッパの航空会社も列車とセットの航空券を売ってるけど、既存の列車に乗せるだけで、自前で並行する交通機関まで走らせたりはしない。わざわざバスを用意するのは不思議な感じがする。 16. 海外の名無しさん(>>15への返信) 普通の列車だと、着いた先でまた検査を受けて荷物も自分で運ぶことになる。バスなら地元の小さい空港で15分で手続きして、ハブ空港では乗り継ぎのゲートまで直行だ。大空港で出発の2〜3時間前から並ぶことを考えたら、この差は大きいよ。 17. 海外の名無しさん パイロットへの懲罰人事に使ってほしい。「態度を改めないと、次はアトランティックシティ〜フィラデルフィア線の担当だぞ」ってね。 18. 海外の名無しさん(>>17への返信) 航空業界には、操縦士として行き詰まった人が大型免許を取ってトラック運転手になる、っていう内輪のジョークがあるんだよ。だからあながち外れてない。 19. 海外の名無しさん ニューアークからフィラデルフィアまでプロペラ機で飛んだことがある。生まれて初めてのプロペラ機で、滑走路の上を歩いて乗り込んだ。隣の女性は最初から最後までパニックになってたな。これくらいの距離なら、たしかにバスのほうが平和かもしれない。 20. 海外の名無しさん ボストンでも似たようなことが始まった。ローガン空港から40キロ近く離れたフレーミングハムの施設で保安検査と荷物の預け入れを済ませて、バスで空港の検査場の内側まで運んでもらえる。しかもそのバスを運行してるのもランドラインなんだよね。 21. 海外の名無しさん(>>20への返信) 空港の外に「検査場だけ」を置くって発想は面白いな。混雑した大空港の周りに、こういう出張検査場がいくつもできたら便利そうだ。 22. 海外の名無しさん これって『スピード2』のバス版だよね。いや、元がバスで2が船だったから、ただの『スピード』か。 まとめ アメリカン航空は2022年から、提携するバス会社ランドラインを使い、アトランティックシティなどの地方空港とフィラデルフィアのハブ空港を「便名付きのバス」で結んでいる。保安検査は出発地で1回だけ、荷物もマイルも乗り継ぎ便までつながる。コメント欄は「陸を走るエアバス」の言葉遊びから、実際に使った人の絶賛、予約時に気づかなかった人のぼやき、専用列車を作るべきだという議論まで広がった。シカゴの路線は飛行機に戻る一方で、ボストンでは同じ仕組みの出張検査場が始まっており、空港の外で飛行機の旅を始める試みはまだ形を変えながら続いている。 元ソース: アメリカン航空は、アトランティックシティとフィラデルフィアのあいだを飛行機ではなくバスで運行していると知った The post 「便名もゲートもあるのに、乗り物はバス」アメリカン航空が90キロ先の空港まで”飛ばない便”を走らせている理由 appeared first on みんな知ってた?【海外の反応】.…