1: ◆TOYOUsnVr. 2016/09/08(木) 05:03:56.08 ID:igJiY+430 「例えば、どうしようもなく欲しいものがあったとして」 そんな前置きを以て、この話は始まります。 --> 2: ◆TOYOUsnVr. 2016/09/08(木) 05:04:27.81 ID:igJiY+430 ◆ ◇ ◆ ◇ 「例えば、どうしようもなく欲しいものがあったとして。文香はどうする?」 「どういうものかに、左右されるかと……」 「んー。じゃあ、それが金銭的な方法で解決できるものだとしたら」 「迷わず買う、と思います。きっと」 「まぁ大概そうだろうな、俺だってそうだ」 「じゃあ、それ以外だとしたら?」 「それ以外、と申しますと……?」 「そうだな、うん。例えば、気持ち。恋と言ってもいいかも」 「諦める、でしょうね。何よりそうしてきましたから」 「そうか」 「ええ」 「なら、決まりだ。文香はこれからワガママになりなさい」 「…………はい?」 3: ◆TOYOUsnVr. 2016/09/08(木) 05:05:14.85 ID:igJiY+430 何やら謎の問答の後に、私はプロデューサーさんからそう告げられました。 ルールは単純かつ明快。 一日、一つワガママを言う。というものでした。 さぁ、困りました。 何分、ワガママというものがよく分かりません。 それを意識的に行え、というのは少々無茶ではないかと思うのですが、 プロデューサーさんの言うことです。きっと何か考えがあるのでしょう。 そんなわけでこの日より、私の当面の課題は一日一ワガママになりました。 なってしまったのでした。…