死ぬ程洒落にならない怖い話スレ383から。友人Aが独自にアレンジした蠱毒の実験記録、当時十代だった管理人にも記憶に焼き付いている一本。 334: 名無しのオカルト 2025/05/16(金) 18:44:56.55 ID:14IHbFPO0 >>333が罪悪感に苛まれる前にこれ投下、ホントは書きたくなかった(完全に時効だが違法行為が有ったらしい) 俺がまだ十代後半の時の話 主登場人物 俺:やや科学オタク(本件には関係しない) A:変人、呪、危険物などの知識がやけに豊富 俺とAは幼少期からの付き合いでよく遊んでいた この話のときは夏でよく近所の山の中に行ってAが持ってきたモノを燃やしてみたりいじってみたりして遊んでいた(今も多くのモノの正体は不明) そんなある日こんな話をした A「お前さあ、蠱毒って聞いたことある?」 俺「ああ、あの毒虫を一つの容器に閉じ込めて共食いさせるやつだろ、生き残りが最強の毒虫になるやつ」 A「そう、んでさあ、この夏休みにやってみない、少し僕流に改造したやつだけど」 俺「まあやるだけなら」 そう言った次の日、Aはとても蠱毒用とは思えないでかいガラス容器を持ってきた、だいたい子ども一人寝れるくらいの底面に1mぐらいの高さ 俺「ようそんな大きいやつここまで運んだな、にしてもそんなにいるんか?」 A「ほんと目立って大変だったよ、んでこのようきにな、、、」 Aはその容器の底に10cm程度土を入れ、それから苗を順番に植えていった A「これトリカブト、この山の、これ彼岸花、これもこの山の、これスズラン、、、」 植えたのはどれも毒草でした、それから俺達は山で毒虫と雑食のゴキブリを20匹、草食のバッタを5匹集めた 俺「バッタってイネ科の草しか食わんが」 A「呪の儀式ってのはときに科学が無視されるんだよ、あんたの好きな特異点ってやつに近いのか?まあそうじゃなくてもストレス過多で食性が変わることもあるし、試しだ試し」 引用元: ・死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?383 335: 名無しのオカルト 2025/05/16(金) 19:17:56.76 ID:14IHbFPO0 最後に水を少量入れ、蓋で密封して完成、草の光合成で酸素を供給し、水は容器の壁についた水滴が土にしみる、日光だけあれば半永久的に植物を生存させられるテラリウム仕掛けだ A「へー、そんな栽培方法が」 俺「もともとは大航海時代に水を使わず、潮風にも当てずに船乗りが植物収集するための技法だよ」 それからは毎日その容器の所に二人で来て密封具合の点検(水蒸気が漏れると水滴ができない)、中の虫と草の様子の観察をした しばらくは虫の共食いとゴキブリの死体、落ち葉あさりが淡々と続いた、1週間後、変化が現れた、バッタがAの予言どうり各種毒草を食べ始めたのだ 俺「すげー、ほんとに食性が変わった」 A「まあ一時的なもんだろ」 更に2週間、流石に草地でもない非力なバッタは全滅していた、そしてまたいくつかの植物が完全に食い荒らされ枯れていた 残っていたのはトリカブト(未熟な蕾)、彼岸花(葉)、ケシ(実)だった 俺「なんでこれだけ食い残ったんかねえ」 A「さあ」 俺「ところでこの丸い実ってなんの植物?」 A「ケシ、ソムニフェルム種」 俺「違法なやつでは、確かアヘンとかで」 A「そうだよ」 経過としては外から見た感じムカデが一匹地面の死体あさりをしているゴキブリを食っていて、残ったゴキは草を直にかじっていた それから夏も終わろうとしていた、彼岸花は食われていた、そしてムカデが草の上まで登ってゴキブリを襲うようになった 俺「ムカデの生態も随分変わったな」 A「蠱毒といえばほぼ報告はムカデの勝ちで終わりなんだよな」 食害に耐え大きくなったトリカブトの蕾と上の方が開いてきたケシが目についた 336: 名無しのオカルト 2025/05/16(金) 19:28:23.49 ID:14IHbFPO0 次の日 立派な芥子坊主がどこにもない、土の上に落ちてるなんてこともない、そしてまとわりついていたゴキブリも、ムカデも居ない、あるのはトリカブトとそのの紫の大輪だけだった A「とりあえずこれして」 渡されたのは長袖のジャージと軍手、ゴム手袋だった ジャージの袖を隠すよう軍手をつけ、その上にゴム手袋を重ねた A「じゃ、中の虫の生き残り探そう」 土を掘る程度では見つからず 俺「ふるいにかけて探すか、あ、土はこぼすなよ、一応芥子粒が混ざってるかもだし、あれ外来種だし」 どこにも居ないし何なら死んだ虫の外骨格すら残っていなかった、残りはトリカブトの根についた土だった 俺「うわ、うわ、何これ、根が全部絡めてる」 A「見ろよこれ」 衰弱しきっては居たものの体中根に絡まったムカデは生きていた 「勝者、トリカブト」 俺にはそんなことは到底言えなかった、やっぱりAは少し狂ってる、もちろんそれで縁を切ったりはしないのだが それから土の処理をしてそのトリカブトを実験場跡に植えて帰った、俺は当分ここに来ることはないと決心した それから、始業式が来て、たった3日後のことである A「ちょっと来てくんない」 俺「あの山にはしばらく近寄りたくないな」 A「そう言わずに」 トリカブトの半径3mぐらいだったろうか、そこを中心に円形に一切の植物が枯れ草すら残さず消えていた、根本には大量の虫の死骸が散らばっていた それからは流石にAに誘われてもあの山にだけは行かなかった トリカブトは根だけで越冬するらしい、今もあるのかは不明だが数年間Aが夏の山に通ってたし多分しばらくは生えていたのだろう A「流石にさあ、新技法生み出したんだし命名権は俺達だよな」 俺「まだその毒で殺せたわけじゃないし、大体それで死んでもアコニチン自体猛毒だしなあ」 彼は「コドクソウ」と名付けたらしい、蠱毒草なのか孤独草なのか知らんが 337: 名無しのオカルト 2025/05/16(金) 19:33:52.90 ID:14IHbFPO0 ちなみにケシのモルヒネは本来神経毒で接種しすぎると呼吸器系の中枢がやられて呼吸困難、窒息死になる あとそれに近い物質(これもケシから取れる)も呼吸中枢に作用して咳止めとして日本の市販薬にも微量入ってる 書きこむために少し調べた 管理人:蠱毒(こどく)——複数の毒虫を同じ容器に閉じ込めて共食いさせ、最後に生き残った一体を最強の呪具とする中国由来の呪術とされる。今回はそれを大幅アレンジした「自由研究」の顛末。友人Aのセンスがどこまで正気か、判断は読者に委ねます。この「実験」、あなたならどこまで正気だと思う?感想やツッコミはコメ欄でお待ちしています。…