
2398で始まり4214で終えたが…笑えないKOSPI(中央日報) 非常戒厳と弾劾局面の中で今年2000ポイント台から始まった韓国総合株価指数(KOSPI)が4200ポイント台まで上昇して1年を終えた。1年間で75%以上上昇し、主要46カ国の証券市場でトップという成績表を受けた。フィナーレは華麗だったが、内情は違う。半導体の独走に頼ったいびつな好況だ。 韓国取引所によると、KOSPIは今年最後の取引日である30日に4214.17で引けた。前日よりは0.15%の下落だが、昨年末比では75.6%上昇した。この日時価総額も3478兆ウォンで昨年末より77.1%増加した。ドル安・原油安・低金利の3安好況だった1987年の93%と、通貨危機後のITバブル時期だった1999年の83%に次いで過去3番目に高い年間上昇率だ。 (中略) エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)とサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長、現代自動車の鄭義宣(チョン・ウィソン)会長の「チキン会合」後の11月3日にKOSPIは過去最高値となる4221.87を記録した。 だが未来アセット証券リサーチセンター長のパク・ヒチャン氏は「サムスン電子とSKハイニックスのKOSPI寄与率が40%を超えるほど依存度が大きくなった。半導体収益に対する楽観的な流れに少しでも亀裂が生じれば市場全体が揺らぎかねない」と話す。続けて「韓国の半導体も人工知能(AI)収益化議論から自由でないだけに来年下半期になるほど利益に対する不確実性が変動性を引き起こす恐れがある」と指摘した。代わりにKB証券リサーチ本部長のキム・ドンウォン氏は「AIサイクルは最大10年以上持続するがいまは3年ほどしか過ぎていない」として長期成長論にウエイトを置いた。 (引用ここまで) 韓国の代表的な株式指数であるKOSPIが4214で今年の市場を終えました。 年初が2398だったので、ざっくり75%以上の上昇となっています。 この1年のKOSPI、日経平均、S&P500を比較してみるとこんな感じ。 青がKOSPI、オレンジが日経平均、緑がS&P500。 異常です。株式指数が75%上昇ってなったらなんらかの異常を疑ってしかるべき。 で、その異常はメモリの価格ってオチなんですが。 ただ、イ・ジェミョンは大統領選挙の公約として「KOSPI5000時代の到来」を述べていたこともあり、この75%上昇は「我々の経済政策は間違っていない」との(間違った)確信を抱かせるのに寄与しています。 冒頭記事にあるように、株式市場の盛り上がりの大半はメモリの高騰に支えられており、いわゆる半導体サイクルの需要期とAI需要の高まりが重なる幸運に恵まれただけなのが実際です。 でもまあ、そうやって糊塗する以外にやりようがないというか。 「我々はマンション価格を下落させる」「内需を喚起する」「株式市場を隆盛させる」といった目標を掲げていて、前者ふたつはまったくできていませんからね。 ついでにいうとさっきの3つの指標ですが、3年分だとこうなります。 日経平均が良好。KOSPIがついで、S&P500が劣後する。 とはいっても差はほとんどなく、遅れていたKOSPIが今年一気に爆発しただけなのが分かるかと思います。 要するにメモリ価格のブーストだけで2年半ほど遅れていた分を一気に取り戻した、って状況がこれから見えてきますね。 メモリ価格ひとつで国家の浮沈がかかるレベルになっている。 だいぶ国家として屋台骨が歪んでいるのではないかってところです。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 韓国大統領イ・ジェミョン、「韓国はユーラシアの覇者だった」との偽史を信奉か……歴史財団院長に「なぜ桓檀古記を研究しないのか!」と圧力 」となっています。 また、楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…