李在明政府6カ月の経済成績表(中央日報) 李在明(イ・ジェミョン)政府が発足して6カ月が過ぎた。 米国との関税交渉を除けば、この半年間の経済運営で際立つ点は大きく三つだ。金融を大胆に緩め〔消費クーポン13兆ウォン(約1兆4000億円)など〕、企業の負担を増やし(いわゆる“黄色い封筒法”、商法など)、不動産取引を極端に統制した(10・15対策など)。 その結果が反映された経済状況は決して良くない。数字を見てみよう。 (中略) 李在明政府は「有能さ」を強調する。しかし、6カ月の経済成績表は惨憺たるものだ。経済指標は嘘をつかない。不動産は暴騰し、為替レートは急騰し、雇用は著しく不足している。政府の経済運営に深刻な問題があるという証拠だ。 (中略) 第二に、不動産は需要統制、特に融資規制では抑えられない。市中に資金が多すぎるのだ。融資規制で不動産を抑えようとするほど現金富裕層だけが得をし、資産の二極化はさらに進む。土地取引許可などの売買規制は、チョンセ・ウォルセの供給減少を招き、庶民の無住宅者がその“流れ弾”にあたって被害を受けた。住宅供給をもっと大胆に急がなければならない。 (中略) 第四に、ポピュリズムで経済は立て直せない。それは表面をよく見せかけているだけにすぎない。13兆ウォンの消費クーポンは消費を喚起できず、国庫の中身だけを浪費した。放漫な財政運用は、物価も金利も不安定にするだけだ。 6カ月という期間は、政権の実力を判断するには短いと反論するかもしれない。しかし、経済運営の哲学と基調が誤っていれば、状況は好転しにくい。何よりも、政権が「本気で経済再建に取り組んでいる」と証明しなければならない。経済の足を引っ張る市場統制、親労組、ポピュリズムと決別することがその出発点だ。 (引用ここまで) イ・ジェミョンが大統領に就任したのは今年の6月。つまり、ここまでまだ半年でしかないわけです。 ただ、2023年後半あたりから韓国は今世紀最大といっていいほどの不況に見舞われています。 「違憲である戒厳令発令」を行ったユン政権に対して、厳しく処分してほしい……って国民感情は確かにあるのですが。 それよりもなによりも「現在の経済状況をなんとかしてくれ!」って部分のほうが大きいのですね。 今年後半になってから輸出についてはメモリ価格の高騰でなんとかなったものの、内需はしょぼくれたまま。 ありとあらゆる指標で内需はぐちゃぐちゃです。 ほんの少し、消費者心理が回復してきたかなぁ……ってくらい。 で、冒頭記事は中央日報記者によるイ・ジェミョンの経済政策への通知表、といったところ。 で、総評からいえば不合格。 30点くらいですかね。 とにかくひどかったのが「ノーベル平和賞クラスの経済政策」と自慢していた地域クーポン。 ひとりあたり10〜55万ウォン、ほとんどの場合で25〜30万ウォンほどをばらまいたのですが。 これといった成果はなし。翌月には消費もしぼみました。 そりゃそうでしょうよ。「これが消費の呼び水になる」とか豪語していましたが、なにをどうしたら呼び水になるのやら。 もらった分は使って、それで出なかった支出は貯金に回されて終わりですよ。 イ・ジェミョンはもともと「ばらまけばそれで消費が廻る」って経済思想を持っています。 いつぞやの「ホテル経済論」でもそうでしたね。 で、実際にばらまいてみたのだけども効果は出なかった、と。 GDPを0.1%ほど引き上げる効果はあったようですけどね。 イ・ジェミョン政権は「(ユン政権に比べて)我々は有能だ」って言い続けています。 先日の「政策報告会」なる生配信をやっているのも「生配信されてもなんの問題もない。なぜなら我々の政策は優秀なものだからだ」って気分があるからなのですが……。 実際は、ね。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 韓国大統領イ・ジェミョン、「韓国はユーラシアの覇者だった」との偽史を信奉か……歴史財団院長に「なぜ桓檀古記を研究しないのか!」と圧力 」となっています。 また、楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…