「6センチの希望」の背後に隠れた永久障害の危険……身長手術は誰に必要なのか(時事ジャーナル・朝鮮語) 最近、ある芸能人がテレビ番組で医師と相談する場面が放送され、「身長手術」が話題となった。この手術の正確な名称は四肢延長術で、骨を人為的に伸ばして身長を伸ばす医学的方法だ。 (中略) 問題は、この手術が決して単純ではないという点だ。 背や脚の長さに医学的な問題がないにもかかわらず、単純に外見改善を目的に手術を受けるには合併症と副作用の危険が過度に大きい。 骨を延長する過程で骨が曲がったり関節が硬くなり、神経損傷で麻痺が生じかねず、ひどい場合はつま先立ちや曲がった足のような永久的な障害につながることもある。 このような理由から、整形外科の医師でさえ、四肢延長術を嫌う場合が多い。 手術前後に発生する合併症と副作用に直ちに対応できる専門医は世界的にも珍しい。 国内ではイ・ドンフン専門医(延世整形外科院長)が代表的な四肢延長術の専門家だ。 セブランス病院在職時代から四肢延長術の研究に邁進した彼は、現在も毎週手術を執刀しており、2009年以後約4000件を施行し、全て成功的に執刀して世界的な名声を得た。 外国の医師らが彼の技術を学ぶために訪れるほどだ。 彼も最初は特定疾患の治療目的だけで手術を進めたが、最近は考えを変えるようになった。 「身長関連の事例ではないが、80代のおばあさん一人は一生コンプレックスだった曲がった脚を矯正したかった。 高齢なので手術の危険があると引き止めたが、生涯最後の願いという言葉に結局手術を進めた。 そのおばあさんは新しい人生を得たと満足していた。身長の問題も同様だ。 身長のために日常生活が大変なほど精神的苦痛を経験する人がいる。 ひどい場合、うつ病や対人忌避症につながることもある。 精神科診療を勧めても効果がなかったし、そのような患者は結局、他の病院でついに身長手術を受ける。 問題は手術をきちんと受ければ幸いだが、合併症や副作用によって手術後の生活がさらに苦しくなる事例も少なくないという点だ。 そのため、そのような切迫した患者には新しい人生を生きられるように助けることが必要だと思う」 (中略) 四肢延長術の核心は単純に骨を切断するのではなく、長期間にわたって進行される「骨延長過程」にある。 骨が育つ速度に合わせて間隔を少しずつ広げなければならず、この過程で合併症の管理が何より重要だ。 骨だけが長くなるのではなく、筋肉・神経・血管・皮膚も一緒に長くならなければならないが、実際には骨の成長速度についていけない場合が多い。 その結果、関節が固まったり、骨が曲がり、神経が圧迫されると麻痺が発生する可能性がある。 数ヵ月間骨を固定しなければならないだけに、感染の危険もある。 「過去には合併症が最も大きな問題だったが、現在は手術後の運動能力をどれだけ回復するかが主要イシューだ。 一般的に手術1〜2年が過ぎてから運動を始めることができる。 手術前の日常生活での運動能力を100とすると、手術後は概ね98以上に回復する。 ジョギングやフィットネスクラブの運動レベルも90以上可能だ。 ただ、激しい運動は完全に以前の水準に戻るのは難しいかもしれない。 セブランス病院在職時の研究によると、手術前の運動能力を100とした時、手術2年目の平均は約70だった。 もちろん個人差が大きくて100まで回復した場合もあったが、20にとどまった場合もあった」 (引用ここまで) 四肢延長術、韓国でいうところの「身長手術」についての話題。 冒頭の「ある芸能人が〜」っていうのは、こっちのエントリで扱ったホ・ギョンファンのエピソードですね。 身長168cmの芸人が「ずっとコンプレックスだった。結婚できないのも身長の問題があるかもしれない」って言っていたんですが。 「低身長界での高身長」って自分で言って笑いを取ってたりするので、実際にはどうなんだかなっていう。 ま、それはともかく。 身長手術界の名医、もいるとのことで。 セブランス病院といえば韓国でも有数の大病院として知られています。 その整形外科院長で4000例の身長手術をこなした人物が身長手術について語っています。 「身長についてどうにもならないほどのコンプレックスを持っているのであれば手術も選択肢だ」とのこと。 それは……そうでしょうね。 っていうかまあそれは美容整形でも同様ですけども。 ただまあ、整形よりもはるかに四肢延長術のほうがハードルが高いよなぁ。 それでも2009年から16年で4000件ですって。 ひとりで、ですからね。執刀医としてってことでしょうけど。 1年に250件とか尋常じゃないな。 かつて「1年で600件近い四肢延長術が韓国で行われている」って報道があったんですが。 ほぼ半分がこの人。 ……すげえな。 あと「元の運動能力を100としたとき20にまでしか戻らなかったケースもある」とかさらっと言ってますが。 血管が形成できずに壊死しちゃった人とかもいたって話を聞きますし。 そこまでして……とは思うんですが。 韓国の場合は「そこまでして」なんでしょうね。 note.comで楽韓noteを開設しています。中味は楽韓Webを濃厚に仕立てた長編記事。最新の記事は「 迷走と株価乱高下を繰り返すウェブトゥーン、明日はどっちだ?(ないかも) あ、今回は個別コンテンツにも触れます 」となっています。 また、楽韓noteマガジンを発刊しました。月に6〜800円くらいになる有料記事が全部読めて月額500円。だいぶお得になってます。 Twitterで更新情報をお伝えしています。フォローはこちらから→Follow @rakukan_vortex…