1: 煮卵 ★ YPxia2889 2025-11-17 09:17:29 ママ友との関係に悩んでいる人は、少なくありません。どうすればもっと楽につきあえるのでしょう。東京未来大学こども心理学部教授の藤後悦子さんに聞きました。 学生時代からの友人や職場の友人の場合、ある程度、方向性や価値観が似ていますよね。でも「ママ友」は年齢一つ取っても、20代から50代まで幅広く、多様性があります。経済的格差によるライフスタイルの違いも大きいです。 大人同士だけなら「ちょっと合わないな」と感じたら離れていけばいいですが、子ども同士の仲がいい場合はそうもいきません。 第一生命経済研究所の調査によると、20年前は「ママ友がゼロ」はわずか約6%しかいませんでしたが、最近は約半数にまで増えています。 背景には、共働きが増え、職場や趣味の場など、家庭以外の別のコミュニティーを持つ人が増えたことがあると思います。さらにオンライン上のつながりが日常化し、SNSやAIを活用して相談したり情報を収集したりする人も多くなっています。 ママ友というと、「ボスママ」「マウント」といった言葉も出ますが、受験やスポーツチームなど、成果主義で競争をあおるような集団においては、優秀な子どもを持つ親がある程度、力を持つという構造はあり得ます。 以前、担当した研究では、子どもがどう評価されているのか、半数以上の親が気にしていました。子どもの評価が、親としての自尊心や「親としてどう見られるか」という評価につながってしまうのだと思います。 また高級住宅地など、似たような価値観や生活水準の家庭が集まっているような地域では、学歴や夫の職業、勤務先といった情報にすごく敏感になりがちで、それが無意識に親の序列意識や比較のもとになってしまうこともあります。 ママ友とつきあう上でストレスをためないようにするには、「親しくなれたらラッキー」ぐらいに思うことだと思います。現在は、「親友を求めすぎる人」と、「まったくいらない」という人と、両極端に分かれている気がします。 ママ友と言っても、あいさつはする人、情報共有ができる人など、いろいろな種類のママ友がいていいと思います。時間を経るにつれ、気が合う人となら、もしかしたら生涯の友になれるかもしれません。 加えて、ママ友とだけでなく、例えば地域のラジオ体操など、子どもと一緒にかかわれるコミュニティーをほかにも持っていると、心理的な安心感につながります。こうした場は、思春期以降、どこでも成果ばかりを求められるようになりがちな子どもたちにとっても、大事な場になるでしょう。 また、ママ友ができなくても、自分を責めないで欲しいです。「一人でいること」も悪いことではなく、自分のペースや考えを大切にする健全な自律性の表れでもあります。大切なのは友達の数ではなく、周囲に安心できる人が一人でもいるかではないでしょうか。 カウンセラーといった専門職や、グループが仲良くなるのを助けるファシリテーターがいる子育て支援の場所を活用するのも一つの手です。 最初から深く関われる人を求めるのではなく、少しずつ、顔を合わせたり、時間を重ねたりする中で、人は仲良くなっていくのだと思います。(編集委員・岡崎明子、益田暢子) [朝日新聞] 2025/11/16(日) 11:00…