
名古屋グランパス・長谷川健太監督、今季で退任へ リーグ戦17位と低迷…クラブと協議 後任はJ1監督経験者を軸に選定名古屋グランパスの長谷川健太監督(60)が今季で退任することが11日、分かった。今季は「アジアの舞台」を目標に掲げたが、8月に天皇杯準々決勝で広島に敗れてACL2の出場権が消滅。リーグ戦は17位に低迷し、成績不振により10日にクラブと協議して退くことになった。クラブはJ1監督経験者を軸に後任の選定を進める。 契約最終年の今季は低空飛行が続き、一度も上位争いに食い込めなかった。5月は6戦無敗と巻き返しの気配を見せたが、FWマテウスが負傷離脱した夏場には4連敗するなど波に乗れなかった。ピッチ外の混乱にも巻き込まれた。6月に山口ゼネラルマネジャー(GM)主導でブラジル人FWの獲得を発表しながら、国際連盟(FIFA)の規定に抵触することが発覚して取りやめになった。 過去に堂安律(アイントラハト・フランクフルト)や久保建英(ソシエダード)らを育てた若手育成の手腕は発揮した。今季はGKピサノやDF森といった下部組織出身の10代選手を積極起用して才能を開花させるなど、来季以降への種はまいた。 ただ、肝心のリーグ制覇が遠かった。就任2年目の2023年こそシーズン半ばまで優勝争いをしたが後半に失速。最近2シーズンは開幕序盤に出遅れ、下位に沈んだ。J1優勝の「請負人」として22年から4シーズン指揮をとったが、任務は果たせなかった。 ▼長谷川健太(はせがわ・けんた) 1965年9月25日生まれ、静岡市出身の60歳。ポジションはFW。清水東高、筑波大から日本リーグの日産自動車(後の横浜M)に入団。91年に地元の清水エスパルスへ。日本代表として93年のW杯米国大会アジア最終予選に出場し、「ドーハの悲劇」を経験。99年に現役引退。清水、G大阪、FC東京の監督を経て22年から名古屋を指揮し、24年にルヴァン杯を制した。J1通算268勝(151分け200敗)は西野朗の270勝に次ぐ歴代2位。名古屋、クラブ史上初の“日本人優勝指揮官”長谷川健太監督の退任を発表…今季は過去4年間におけるワースト順位に 名古屋グランパスは12日、長谷川健太監督が今シーズン限りで退任することを発表した。 クラブ史上初の“日本人優勝指揮官”が、4年間の政権に幕を下ろす。1965年9月25日生まれの長谷川氏は現在60歳。これまでに、清水エスパルスやガンバ大阪、FC東京の監督を歴任した同氏は、2022シーズンより名古屋グランパスを率いていた。とりわけ印象深いのは、2023シーズンの前半戦と、2024シーズンのルヴァンカップ優勝だろう。前者は、後半戦の大失速で6位に終わったものの前半戦に限れば、“史上最強”と謳われた2011シーズンのチームに匹敵する好成績だった。後者は、勝負師としての手腕を振るい、見事にクラブ史上2度目となる聖杯の戴冠を果たしたのだった。また、これと同時に、アーセン・ベンゲル(天皇杯:1995年)、ジョアン・カルロス(天皇杯:1999年)、ドラガン・ストイコヴィッチ(J1リーグ:2010年)、マッシモ・フィッカデンティ(ルヴァン杯:2021年)に続く、クラブ歴代5人目の優勝指揮官かつ、史上初の日本人優勝指揮官にもなったのだ。 一方で、リーグ制覇を掲げた4年目の今シーズンは、前年の開幕3連敗を上回る、開幕6試合未勝利と2年連続でスタートダッシュに失敗。5月の6戦無敗で持ち直したかに思えたが、ふたたび夏場に負けが込むと、結局、最終盤まで残留争いから抜け出せなかった。今月8日の第36節柏レイソル戦で、他力によって“最低限”の目標を達成したが、この4年間におけるワーストシーズン(現在17位で、同政権下におけるワースト順位の11位以下が確定)となっていた。 ただ在任4年で、“健太チルドレン”が生まれたのも事実だ。これまでに、CB藤井陽也やMF森下龍矢、CB三國ケネディエブスの台頭を促してきたなか、今シーズンはGKピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾とDF森壮一朗がブレイク。とくにピサノは、今年7月のE-1選手権で日本代表デビューまで飾っており、辛抱強く起用するという指導方法を貫くことで、ロッソジャッロに“遺産”を残した形となっている。 シーズン終了後の退任が発表された長谷川氏は、クラブ公式サイトにてコメントを残している。「4年間どんな時もチームへの熱い後押しありがとうございました。残り2試合、最後まで闘い抜きます」移籍・レンタル・戦力外「ら」スレ Part17407…