
転載元:  征夷大将軍 ★  2025/11/04(火) 07:29:32.03 ID:yrcMCfdF9 日刊スポーツ  [2025年11月4日5時10分]      東京6大学野球リーグに所属する慶大・常松広太郎外野手(4年=慶応湘南藤沢)が米大リーグのカブスからマイナー契約の正式オファーを受けたことが3日、分かった。今秋のリーグ戦出場全試合で4番を務めた右の強打者は、プロ志望届を提出するもドラフト会議では指名されなかった。就職最難関と言われる米金融業界大手「ゴールドマン・サックス」に内定を得ながら、先月末に同球団から打診を受けたことで、卒業後の進路について再検討に入った。       ◇   ◇   ◇    慶大の4番打者には今、2つの道が作られた。常松は先月23日のドラフト会議では指名漏れを味わい、内定をもらった米金融大手のゴールドマン・サックスに就職を考えていた。潮目が変わったのは10月31日。かねて関心を寄せられてきたカブスから、マイナー契約の正式オファーを受けた。「まだ正式に発表できることはないですが、オファーがあったとは言えます」と認めた。    お世話になった内定先との兼ね合いもあり、すぐには決断できない。「ゴールドマン・サックスは採用を通じて大好きな会社。働くならこの会社以上に成長できる環境はない。社員さんとじっくり話し合って全員が納得する形以外の選択肢はない」と率直な心境を述べた。「プロで野球をやることは子どもの頃からずっと憧れていました。体が動くうちにチャレンジしたいという思いがあるのも事実」と気持ちは揺れる。今月中にも進路を決定する考えだ。    4年春は主に3番起用されて打率2割8分1厘、3本塁打、10打点。迎えた秋は打撃不振からベンチを外れることもあったが、出場12試合はいずれも4番として打率2割7分9厘、1本塁打、8打点の成績を残した。リーグ通算4本塁打の持ち味のパワーとともに、豪快なスイングが生む非凡な打球速度がカブス担当スカウトの目に留まった。    日本時間2日のワールドシリーズ(WS)第7戦は早大2回戦の時間帯が重なり試合観戦はできなかったが、ポストシーズンは時間の許す限りチェックしてきた。ドジャース大谷翔平投手(31)や山本由伸投手(27)らの活躍で2連覇を達成したことには「異国の地で覚悟を持って頑張っている日本人の姿が印象的でした」と目に焼き付けた。就職最難関の超大手企業を取るか、海を渡り憧れのプロ野球選手としてスタートを切るか-。常松の選択に注目が集まる。    ◆常松広太郎(つねまつ・こうたろう)2003年(平15)10月27日生まれ、米ニューヨーク州ライ市出身。小1から野球を始め、小4から小6までは商社マンの父の仕事の影響で米ニューヨーク州に在住した。慶応湘南藤沢中等部と高等部を経て、慶大では3年春にリーグ戦メンバー入り。目標とする選手はロナルド・アクーニャ(ブレーブス)、好きな有名人はゴールドマン・サックスのジョン・ジョイス。TOEICは990点満点。大事にしている言葉は「粗にして野だが卑ではない」。185センチ、90キロ。右投げ右打ち。    ◆ゴールドマン・サックス 1869年にマーカス・ゴールドマンが米ニューヨークで創業した。投資銀行業務やセールス・トレーディングで確固たる地位を築き、世界の金融市場に絶大な影響力を誇る。就職難易度が高い外資系投資銀行の中でも最難関の部類といわれ、過酷な労働条件を勝ち上がったエリートたちの年収は数千万に上るとみられる。日本オフィスは東京・虎ノ門ヒルズ内。    ◆NPBを経由せずにメジャーリーグに挑戦した東京6大学出身者 カブス傘下の加藤貴昭(慶大)や3年間フィリーズ1Aでプレーした元西武のG・G・佐藤(法大)らがいる。インディアンス(現ガーディアンズ)と03年にマイナー契約を結んだ多田野数人(立大)は昇格を果たし、中継ぎとしてMLB通算15試合1勝1敗の成績を収めた。…