
1: 名無しのがるび  2025/10/31(金) 16:19:28.74 ID:??? TID:gundan   都市部を中心に急増中の「まいばすけっと」。コンビニより安く、大型スーパーより便利な都市型小型スーパーは、なぜ今これほど支持されるのか。    驚異的な成長の秘密――“コンビニ・キラー”と呼ばれる戦略を徹底分析する。      あなたの住む街や、勤め先の周りに、“まいばすけっと”が出店していないだろうか。イオングループが東京や神奈川などの首都圏、および北海道で展開する都市型の小型食品スーパーのことである。今、この業態が驚異的な成長を遂げている。    競合店舗を比較・調査して、自店の商品サービスを改善することを、ストア・コンパリソン(Store Comparison)という。    また、利用客を装って店舗やサービスを体験し、その接客や品質などを評価する調査がミステリー・ショッパー(Mystery Shopper)である。筆者はこうした調査を実施し、全体評価レポートを作成するマーケティング・コンサルタントとして、まいばすけっとの実態を明らかにしようと思う。      まいばすけっとの店舗数は、2005年12月の第1号店から、現在、首都圏では直営1250店を超え、北海道では42店となっている。      さらに、2025年3月から2026年2月までに150~200店の新規出店を計画しており、30年度までに2500店舗、将来的には5000店舗体制という出店予定が明らかになった。      2024年2月期決算では、対前年比3倍増の大幅増益を記録し、売上高15.7%増、営業利益9億円増と好調に推移している。この数字は、まいばすけっとのビジネスモデルが確実に市場で受け入れられていることを示している。    2024年の売上高は約2903億円。イオングループ内では、ミニストップ(売上高2830億円、店舗数約2000店)とほぼ同じ売り上げ規模である。      ● コンビニに似ているが、24時間営業はしない    店舗名称は、「まいばすけっと+地名+丁目店」が多い。駅の近くにある店舗は、「+駅名+駅前店」となり、複数店舗があるときは「+駅北店」など、方角を入れて区別している。地域住民にとって、わかりやすく親しみやすい命名である。    出店に関しては、撤退したコンビニや小型スーパーの店舗跡に居抜き出店を行い、初期投資を抑えている。売場面積はコンビニ同様、150平方メートル前後。  営業時間は店舗により異なるが、7時~8時開店、23時閉店の店舗が多く、コンビニのような24時間営業は行っていない。深夜営業を避けることで、人件費や光熱費を削減しているのである。    一定エリアに集中出店するドミナント出店と、ローコスト運営を徹底している。商品構成も工夫されており、刺身盛り合わせのような商品はなく、長期保存が可能なサーモンパック詰め、ドリップが出にくいタコのぶつ切りなどを揃えている。精肉類も100g程度のパックからで個食対応をしており、単身者や少人数世帯のニーズに応える。    さらには、プライベートブランドであるイオン・TOPVALU(トップバリュ)商品を30%取り揃えている。現在では、一部で50%の店舗も存在する。テストマーケティングとして、実績比較を行い、今後の展開に生かすのであろう。      ● スーパーとコンビニの「いいとこどり」戦略    イオンが展開する、駐車場を備えた郊外型大型店舗モールとは異なり、まいばすけっとは市街地の小型店舗を出店することで、徒歩圏内で買い物に行く層を開拓した。    主な顧客層としては、駅から自宅へ帰る際に利用する地域の単身者や共働き世帯、また普段はあまり遠方のスーパーには行かない近所の高齢者家族となる。こうした層にとって、まさに「ちょうどいい」存在なのである。    好調な要因としては、値段設定も大きい。商品の価格がスーパーのイオン同等なので、定価販売のコンビニよりは安いため、“コンビニ・キラー”としての脅威的な存在になっている。    実際に比較してみると、あるコンビニでは「綾鷹」158円、「コカ・コーラ」170円、「紅しゃけおにぎり」が198円であった。一方、まいばすけっとでは、それぞれ99円、109円、119円(すべて税別価格)である。もちろん、おにぎりの品質は異なるが、同じドリンク商品で価格差がこれだけあると、消費者にとっては魅力的だ。    筆者の住む近所にあるまいばすけっとは2024年5月にオープンしたが、9月に450m離れたコンビニが閉店し、また同じ頃に400m先にあったコンビニがリニューアル改装中となった。この同時期の動きは、何らかの影響があったのかもしれない。…