1. 匿名@ガールズちゃんねる 家計に余裕がないことを知っている紗良は、明らかに遠慮していました。私の気持ちはしかし、すでに「買う」方へと傾いていました。なんとか相応の理由をつけて、ドルチェ&ガッパーナを買ってあげたい「……。頭をフル回転させていると、ピカッといつもの電球が光ったのです。 「紗良、では、こうしましょう。あなたに今月から毎月、お小遣いを100ユーロあげます。どうしても、あのサンダルが欲しいのなら、そのお小遣いで買いなさい」 ただし、と私は条件をつけました。 「この100ユーロの中にはね、あなたの着たい服やCD、ペンやノート、それに、お友達と映画に行ったり、アイスクリームを食べたりするためのお金が全部含まれるのよ。毎月 ちゃんと、自分で管理できる? ただし、本と私が必要と思うものだけは、ママが買ってあげる」 もし、このプランを実行するなら、これからの1カ月、仲良しのスージーちゃんたちと遊園地には行けません。可愛いカードも鉛筆も買えません。紗良は、しばらく考えていました。 「いいわ、私、それでいい。今月のお小遣いで、あの靴を買うわ」 <中略> もちろん、その後1カ月間、紗良は底の見えた財布に耐えていました。どこへも行かず、何も買わずに(笑)。こうして、サンダルをきっかけに、お小遣いの管理は紗良本人にさせることになりました。ちなみに、このドルチェ&ガッバーナの靴は、紗良が大学生になるまで活躍しました。それだけ大切に履いたのです。 お小遣い制にして、その内容まで取り決めて管理させることは、自立の一歩になります。ただし、決めた金額は必ず守らせる。足りなくなっても援助しません。そうして、お金の価値を紗良は学んでいきました。 2025/10/11(土) 00:35:20…