1: 少考さん ★ jaIv08iP9 2025-09-04 14:46:26 「ぼっち、きもい」と言われたと妄想し犯行 4人殺害公判で検察指摘 [長野県]:朝日新聞 塩原賢 北沢祐生2025年9月4日 10時31分(2025年9月4日 13時10分更新) 長野県中野市で2023年5月、警察官を含む男女4人を殺害したとして、殺人罪などに問われた同市江部の農業青木政憲被告(34)の裁判員裁判が4日、長野地裁(坂田正史裁判長)で始まった。青木被告は起訴内容について「黙秘します」と述べた。 弁護側は起訴内容と刑事責任能力について争う姿勢を示した。一方、検察側は起訴前に実施した精神鑑定の結果などを踏まえ、犯行時は善悪の判断ができる状態だったと判断している。公判では刑事責任能力の有無が主な争点となる。 検察側は冒頭陳述で、被告が22年ごろから、自宅前を散歩中の被害者の女性2人から「(ひとり)ぼっち、ぼっち、きもい」と言われていると妄想を抱き殺害をしようと考えていたと指摘。好きだった果樹園経営ができなくなるため思いとどまっていたが、事件当日に2人を目撃し、激高してナイフを持ちだして犯行に及んだと主張した。 事件前の暮らしぶりについて、検察は、進学した都内の大学の学生寮内で「ぼっち」「きもい」と周囲から言われていると思うようになったと指摘。精神鑑定の結果、この頃から妄想症の精神障害を煩っていたとした。 ただし、犯行を隠そうと、ナイフで刺して動けなくなった被害女性を台車で自宅近くに運び込んでいることなどから、「完全責任能力があった」と主張した。 一方、弁護側は、大学時代は、寮以外に電車内でも「ぼっち」「きもい」と言われていると思い込むようになったと主張。東京から中野市の実家までバスや電車を使わずに自転車で帰省したこともあったと述べた。また盗聴や盗撮を疑い、携帯電話の電源は常に切っていたとした。 中退後に実家に戻ったが、症状は治まらず、毎日、被害女性2人から「ぼっち」「きもい」と言われていると思い込み、「犯行時は我慢の限界で、突発的な犯行だった」「統合失調症の再燃憎悪の状態にあった」と主張し、判断能力は著しく低下していたとした。 検察などによると、被告は23年5月25日午後、自宅近くで村上幸枝さん(当時66)と竹内靖子さん(当時70)の2人をナイフで刺すなどして殺害。通報で駆けつけた県警中野署の池内卓夫警部(当時61)と玉井良樹警視(当時46)=ともに2階級特進=に猟銃を発射するなどして殺害したとして起訴された。被告は翌日朝まで銃を持って自宅に立てこもり、その後逮捕された。 初公判を前に村上さんと竹内さんの遺族は「なぜ大切な家族を奪われなければならなかったのか、裁判で見極めたい」「我々遺族の気持ちも裁判でお伝えしたい」とコメントした。 公判は精神鑑定を実施した医師への証人尋問や被害者側の意見陳述など計13回予定されている。判決は10月14日に言い渡される。 この事件は銃規制のあり方にも影響を与えた。被告が使ったハーフライフル銃と呼ばれる猟銃は事件後に所持するための許可基準が厳しくなった。…