1: 匿名 2026/10/14(水) 21:14:26 田島さんは思いあまって市の発達相談窓口を訪れた。応対してくれたのは臨床心理士。少し話しただけで、娘の特性についてこう切り出した。「テレビを見ている時、横から話しかけても返事をしないのでは?」続く指摘も思い当たることばかり。驚くと同時に、ほっとした。「娘を理解してくれる人は自分以外にもいる」肩の荷が下りた瞬間だった。気持ちに余裕が生まれると、娘への接し方が変わった。用意した食事をどう食べるかは娘にゆだねた。残してもいい。スプーンを使わず手で食べてもいい。どの皿で食べたいのかを聞くようにもなった。次第に娘の笑顔が増えていった。ただ、娘の偏食はその後も変わらない。3歳になった娘は、こども園に通い始めた。給食でも完食することはなく、週に一度ある「お弁当の日」はいつも頭を抱えた。「何を入れたら笑顔で食べてくれるんだろう」試行錯誤は続いている。持ち帰った弁当箱を開ける瞬間は、毎回緊張した。そんな中で思いついたのが「キャラ弁」。娘が好きなキャラクターや動物をかたどった弁当を作ってみた。すると、食べてくれたのだ。「これだ」ようやく手にした成功体験が、食事作りの楽しさを思い出させてくれた。無理に食べさせるのではなく、一緒に楽しむ。その積み重ねで、娘が口にするものが少しずつ増えていく。小学生になる頃には、思い悩むことはなくなっていた。…