「お店で、いつものお菓子の在庫を聞いただけ」。それだけの用事が、なぜか心にざっくり刺さって帰る日がある。アメリカの安売りチェーンで、大好きなチョコがけグミを探して店員に声をかけた女性が、そこから会計を終えるまでの3分間、その好みをずっとネタにされ続けた。本人も「たいしたことじゃない」と分かっている。それでも泣きそうになった。悪ノリは、どこで線を越えるのだろう。 ※注:ダラーツリーは、アメリカ各地にある均一価格の安売りチェーン。日用品からお菓子まで同じ値段で並ぶ、日本の100円ショップに近い業態。「マディベアーズ」は、グミのクマをチョコレートでまるごと包んだお菓子で、アメリカでも好き嫌いがくっきり分かれる通好みの一品。 何をやらかした? 📌 その日ほしかったのは、チョコがけグミ「マディベアーズ」ひと箱だけ。売り場に見当たらず、レジ前にいた店員2人に在庫を尋ねたところ、スマホの商品写真を見た店員がえずく真似をして「本気であれが好きなの!?」。そこから3分間、2人がかりでその好みを笑い続けられ、目当ての品も買えないまま店を出ることになった。 事の発端 その日、ほしかったのはお菓子ひと箱だけだった 投稿したのは、アメリカ在住の女性。その日は生理が始まる直前で、自分でも「今日はやたらと気持ちが揺れているな」と自覚があったという。誰にでもある、たまたま虫の居所が悪い日である。そういう日は、たいてい食べたいものが一点集中で決まる。彼女の場合、それが「マディベアーズ」だった。グミのクマをチョコレートでコーティングした、日本ではまず見かけないタイプのお菓子だ。 そこで彼女は、車で帰る途中の夫に「ダラーツリーに寄って」と頼んだ。すべて均一価格で並ぶ安売りチェーンで、日本でいえば帰り道の100円ショップにあたる。ほんの数分の寄り道である。 お菓子の棚を二往復しても見つからない ところが、お菓子売り場を端から端まで見ても、目当ての箱が見当たらない。棚をもう一度たどっても同じ。置き場所が変わったのか、そもそも入荷していないのか、そこが分からない。仕方なく、彼女は店の前方へ向かった。 レジ前では、店員2人が仲良さそうにじゃれ合っていた。お互いをからかっては笑っている、よくある職場の空気である。この時点では、彼女もその輪に何の警戒もしていない。むしろ話しかけやすそうだ、くらいに思っていた。 やらかしの一部始終 スマホの写真を見せた瞬間、店員がえずいた 「これ、ほかの場所にも置いてありますか」。そう尋ねながら、彼女はスマホに保存していた商品パッケージの写真を見せた。商品名だけでは伝わらないかもしれないと思っての気づかいである。 写真を見た男性店員の反応は、想定のはるか外側だった。ほとんどえずくような仕草をして、こう言ったのだ。「え、本気であれが好きなの!?」 彼女はとりあえず笑って受け流した。「うん、あれ意外とおいしいんですよ」。ここで終わっていれば、ただの世間話である。反射でつい声が出てしまうことくらい、誰にでもある。 3つ目の冗談で、もう笑えなくなっていた 終わらなかった。そこから2人の店員は、そのお菓子がいかにありえないか、あんなものを本当に好きな人間がいるとは信じられない、という話を延々と続けた。それも彼女の目の前で、彼女を肴にして、である。 「3つ目の冗談あたりで、もう面白くもかわいくもなくなっていた」。彼女は当時の気持ちをそう書いている。時間にすればわずか3分。だが、逃げ場のないレジ前で自分の好みを2人がかりで笑われる3分は、体感ではかなり長い。しかもその日の彼女は、ただでさえ気持ちが揺れやすい日だった。今日いちばん食べたかったものを、赤の他人に「気持ち悪い」と連呼される。それが、じわじわ効いてきた。 会計の最後に放たれた一言 結局、店に在庫はなかった。彼女は代わりに、クッキー生地の味をチョコで包んだ別の菓子を手に取り、会計に進んだ。せめてこれで妥協しよう、というささやかな落としどころである。 そのレジで、店員はまだ話を続けていた。「今度入荷したら全部買い占めなよ。……いや、やめといたほうがいいか。あれを本気で好きな人がいると思われちゃうし」 ここで彼女の中の何かが切れかけた。「頼むから『自分の口には合わないな』とだけ言って、次の話に行ってくれ」。心の中でそう思いながら、彼女は店を出た。 その後 家に着いてから、彼女はその一部始終を掲示板に書き込んだ。文末には、自分でこう添えている。「こんなの、たいしたことじゃないのは分かってる。でも、こっちはただお菓子の場所を聞いただけなんだけどな……」 この「たいしたことじゃないのは分かってる」という一行が、投稿全体でいちばん多くの人に刺さった。誰かに殴られたわけでも、罵倒されたわけでもない。大事件でもなんでもない。だからこそ怒っていいのかどうか分からず、もやもやだけが手元に残る。そして帰り道の車の中で、さっきの3分間を頭の中で何度も再生してしまう。 店員の側にも、おそらく悪意はなかった。同僚とふざけ合っていたテンションのまま、たまたま来た客をそのノリに巻き込んだ。それだけのことだ。ただ、じゃれ合いの相手が「同僚」から「初対面の客」に入れ替わった瞬間に、同じ冗談の重さはまるで変わってしまう。この投稿が多くの人の記憶を引っぱり出したのは、たぶんそこだった。 海外の反応 1. やらかし名無しさん 接客業でその対応はないでしょ。客が商品の場所を聞いてきただけなのに、なんでそこから3分も笑われなきゃいけないのか。単純に失礼だと思う。 2. やらかし名無しさん(>>1への返信) 「安い・早い・丁寧」は2つまでしか選べない、って昔から言うでしょ。ああいう激安チェーンは真っ先に「丁寧」を切り捨ててる。店の前でタバコを吸ってる店員が、こっちに気づいてレジまで戻ってきてくれたらもう合格点、くらいの気持ちで行ってる。 3. やらかし名無しさん(>>2への返信) 週20時間のシフトのはずが60時間働かされて、給料は40時間分しか出ない。そんな職場だったらこっちも表情筋が死ぬと思う。店員個人を叩く前に、ああいう働かせ方を平気でやってる会社の話もしたい。 4. やらかし名無しさん 私も前に、注文した瞬間にウェイトレスから「うえっ、私エビ大っ嫌いなんです」ってえずく真似をされたことある。まだ料理も来てない段階で、なぜあなたの好き嫌いを聞かされているんだろうと真顔になった。 5. やらかし名無しさん(>>4への返信) 声に出して笑ってしまった。エビが嫌いなのは自由だけど、それを客に向かって実演する必要はまったくないでしょ。 6. やらかし名無しさん(>>4への返信) 自分の店の看板メニューを「あんなの食べられません」と言い切るオーナーが出てくるテレビ番組を思い出した。有名シェフに「じゃあお客さんの席で切り分けてこい」と言われて、真顔で肉を運んでいくくだりが最高だった。 7. やらかし名無しさん マディベアーズ好きとしては全力で味方する。置いてる店が少なくて、見つけたときの嬉しさは分かる人にしか分からない。というか、あれにちゃんとした商品名があったこと自体、この投稿で初めて知った。 8. やらかし名無しさん(>>7への返信) 純粋に気になるんだけど、あれのどこが良いの?チョコの味が強すぎて、せっかくのグミの果物っぽい風味が全部消えてしまう気がするんだけど。 9. やらかし名無しさん(>>8への返信) 食べ方が違う。まず口の中でチョコだけを溶かして、最後に残ったグミを噛む。これで両方おいしい。急いで噛むと、たしかにただの甘い塊になる。 10. やらかし名無しさん うちでは「よその人が好きなものにケチをつけない」を、子どもに最初に教える決まりにしてる。いい大人が2人がかりで、初対面の客相手にそれをやってるのはなかなかの光景。 11. やらかし名無しさん この人は何もやらかしてない。強いて挙げるなら、あの店にお菓子を買いに行ったことだけが失敗。 12. やらかし名無しさん 正直そのお菓子、自分だったら棚から手に取らないタイプだと思う。でも初対面の他人の食べ物の好みを笑うのはまったく別の話で、しかも接客中でしょ。そこは絶対に混ぜちゃいけないところ。 13. やらかし名無しさん たぶんあの2人に悪意はゼロだったと思う。同僚同士でずっとふざけ合ってたところに客が来て、そのテンションのまま巻き込んだだけ。問題は悪意じゃなくて引き際で、こっちは飲み会仲間じゃなくて、変わったお菓子を買いに来ただけの他人なんだよね。 14. やらかし名無しさん(>>13への返信) 自分もかなりの偏食で、飲食店で働いてたときは近づくのも無理な食材を素手で扱ってた。それでも顔には一切出さなかった。言いたいなら客がいないところで好きなだけ言えばいい。買いに来ている本人の前でやるのは別の話。 15. やらかし名無しさん その気があるなら、あの会社にはちゃんと苦情の受付窓口がある。商品を聞いただけの客を笑い者にしたなら、本社に一言送っていい案件だと思う。それでうるさい客扱いされるなら、それはそれで構わない。 16. やらかし名無しさん(>>15への返信) そこまでやるほどのことかな、とは思う。悪意でやったなら話は別だけど、たぶん本当にただ滑ってただけでしょ。本社に投げると、時給の安い2人の生活がかかってくる話になる。 17. やらかし名無しさん 「気にしすぎ」で片づけたくはないんだけど、この手のやつは家に帰るまでに脳内で何十回も再生しちゃうのがいちばんしんどい。数日経つと「変な人がいたな」で終わるので、それまでの辛抱。 18. やらかし名無しさん チョコがけのイチゴやバナナは誰も文句を言わないのに、グミになった途端に「ありえない」になるのは何なんだろう。理屈の上ではまったく同じことをしてるだけだと思うんだけど。 19. やらかし名無しさん 笑い話をひとつ。息子がお菓子を扱う店で働いていて、賞味期限が近いものをたまに持ち帰ってくる。今週はチョコがけグミが7箱来て、正直「うえっ」と思った。妻に勧められて渋々ひとつ食べたら、そこから完全にやられた。職場に1箱持っていって、いちばん好き嫌いの激しい同僚に勧めてもらったら「無理です」と即答されたらしい。ところが翌日、電話越しにその人が「もうひとつください」と言っているのが聞こえてきた。家にあった分も、もう全部消えた。10日前の自分ならこの投稿に「災難だったね」と書いていたと思う。今は普通においしいと思ってる。 20. やらかし名無しさん 投稿者さんは悪くないので胸を張っていい。それと結果的に、この件はマディベアーズの宣伝としては大成功していて、自分は今から探しに行くところ。 まとめ ほしかったのはチョコがけグミひと箱、それだけ。売り場になくて店員に尋ねたら、そこから会計まで自分の好みを笑われ続けた——という、事件性ゼロの3分間の話である。反応の大半は「聞いただけの客を笑うな」だったが、「悪意はなく、ただ引き際を間違えただけ」「本社に苦情まではやりすぎ」という声も少なくなかった。同僚同士の悪ノリが、客を巻き込んだ瞬間に別物になる。その線引きの怖さだけは、レジの内側にいる人も外側にいる人も覚えておいて損はなさそうだ。 元ソース: 安売りチェーンの店員に、あるお菓子の在庫を聞いただけでやらかした The post 「え、本気であれが好きなの!?」お菓子の在庫を聞いただけで、店員2人に3分間笑われた話 appeared first on やっちまった!海外のやらかし告白.…