ハローキティのパジャマ姿で、夜9時すぎに自宅の裏庭のブランコをこぐ。日本人の感覚なら、微笑ましい以上のことは何も起きない光景だと思う。ところがアメリカのある町では、これが警察の出動案件になった。しかも通報の中身は「10歳くらいの女の子が、上着も着ずに外にいる」。ブランコに乗っていたのは、仕事から帰ってきたばかりの21歳だった。 ※注:アメリカの一般的な住宅の裏庭は、隣家との境が腰くらいの高さのフェンスや生け垣で仕切られていることが多く、隣の家からは中がよく見える。また、緊急通報(911)は日本の110番よりずっと気軽にかけられるもので、「子どもが一人で外にいる」といった内容でも通報が入り、実際にパトカーが確認に来る。 何をやらかした? 📌 21歳の女性が、夜9時22分から自宅の裏庭のブランコに乗り、ハローキティのパジャマのまま音楽を聴いていた。それを裏の家の住人が見つけ、「10歳くらいの女の子が上着も着ずに外でブランコをこいでいる」と警察に通報。駆けつけた警官に対して、母親は「10歳の女の子ではなく、うちの21歳の娘です」と説明する羽目になった。当の本人はイヤホンの音量を最大にしていたせいで、騒ぎが終わるまで何ひとつ気づいていなかった。 事の発端 仕事帰りに、ブランコで頭を空っぽにするのが日課だった 投稿者は21歳の女性。家の裏庭にあるブランコに乗るのが、彼女なりの息抜きだった。昼間にふらっと出ることもあれば、仕事が終わった夜9時ごろに出ることもある。家族は全員そのことを知っていて、誰も気に留めていない。イヤホンで音楽を聴きながらただ揺れて、頭の中を空っぽにする。それだけの時間である。この日も、いつもと同じはずだった。 その日にかぎって、いちばん暖かいパジャマがハローキティだった ただし、その夜は少し冷え込んでいた。時刻は9時22分。彼女が着ていたのは、当時持っていたなかでいちばん暖かいパジャマ——つまり、ハローキティ柄のパジャマである。上着は羽織っていない。本人としては「これがいちばん暖かいから」という、ただそれだけの理由だった。 もうひとつ、この日の伏線になったものがある。裏庭のブランコは、こぐたびに金具がきしんで音を立てる。家族はとっくに慣れっこの音だが、この音があとで話をややこしくすることになる。 やらかしの一部始終 母が二度、庭に出てきた 20分ほど揺れていたころ、母親が家から出てきて、こちらの様子をうかがっているのが見えた。投稿者は「ブランコの音がうるさいと言いに来たのかな」「もう遅いから入りなさい、かな」と思ったという。ところが母は何も言わずに、そのまま家の中へ戻っていった。それならいいか、と彼女はまた揺れ続けた。 しばらくして、母がもう一度出てきた。今度は手招きをしている。呼ばれた理由もさっきと同じだろう、と思いながら彼女は近づいた。イヤホンの音量は最大のままで、外の音はまったく聞こえていない。だから、家の前の道路で何が起きているのかも、この時点ではまるで知らなかった。 通報の中身は「10歳の女の子が薄着で外にいる」 母が伝えてきた内容はこうだった。裏の家の住人が、警察に通報していた。理由は「10歳くらいの女の子が、まともな冬服も着ずに外でブランコをこいでいる」。しかも通報者は「14歳未満の子どもがこんな時間に外にいるのはおかしい」という趣旨のことまで言い添えていたらしい。 母にとっては、心臓に悪い話である。親戚に10歳の甥はいるが、10歳の娘はいない。うちの裏庭にいる10歳の女の子とは誰なのか。慌てて確認しに行って、そこにいたのが21歳の実の娘だと分かった。そこから警官のところまで歩いていって、「10歳の女の子ではなく、うちの21歳の娘でした」と説明したのである。 その後 事情を伝え終えた母は、笑いをこらえながら娘に「もう戻っていいよ」と言った。通報した隣人も、確認に来た警官も、慌てた母も、誰ひとり悪意はない。ただ、ハローキティのパジャマという一点だけで、21歳が10歳に化けてしまっただけである。 投稿者本人の結論は、いたって前向きだった。「次からはもう少し子どもっぽくない格好にするか、上着を羽織るかしよう。またパトカーを呼ばれないように」。ブランコをやめるという選択肢は、最初から候補に入っていない。 ちなみに投稿には「文章の間違いが気になる人がいたので直しました」という追記までついていた。警察を呼ばれた話を書きながら、誤字のほうを気にして直しに戻ってくる。この人の平熱の高さというか、まったく動じていない感じが、この話をよけいに愛おしくしている。 海外の反応 1. やらかし名無しさん タイトルだけを見たときは、まったく別の、もっととんでもない話を想像していた。開いてみたら夜の裏庭で音楽を聴きながら揺れていただけで、拍子抜けするくらい平和だった。 2. やらかし名無しさん(>>1への返信) 分かる。読み終わったあとの「それだけ?」という感じが、むしろ気持ちいい。何も起きない話がいちばん癒やされるんだと最近気づいた。 3. やらかし名無しさん うちの向かいの公園にも、日の出から日が沈んだあとまでずっと同じブランコをこいでいる若い女性がいる。真冬の凍える日でもおかまいなしだ。あの人は自分の幸せがどこにあるかをちゃんと分かって生きているんだと思う。 4. やらかし名無しさん(>>3への返信) うちの隣人はそのブランコのきしむ音が我慢できないらしくて、ときどき自分から潤滑スプレー(日本でいうクレ556のような万能スプレー)を持って走っていって、鎖の付け根に吹きかけて帰ってくる。文句を言うのではなく油を差すほうを選ぶの、いい落とし所だと思う。 5. やらかし名無しさん(>>4への返信) その隣人に会う機会があったら、ちゃんとした潤滑油を使うように伝えてあげてほしい。あの手のスプレーは油を差すというより、こびりついた汚れを溶かす薬に近い。静かでいられるのは最初の何日かだけで、屋外だとすぐ元に戻ってしまう。 6. やらかし名無しさん そもそも投稿者は何もやらかしていない。通報した人には、警察を呼ぶ前にフェンス越しに一声かけるという選択肢があったはずだ。そのほうが早いし、誰も驚かずに済んだ。 7. やらかし名無しさん 27歳の男だけど、正直うらやましい。暗くなってからパジャマでブランコをこぐ時間、いまの自分にいちばん足りていないやつだと思う。 8. やらかし名無しさん(>>7への返信) 40歳のおっさんも同意する。仕事から帰って、何も考えずにただ揺れているだけの時間。値段をつけられないくらい贅沢だと思う。庭にブランコを吊るす方法を真剣に調べ始めた。 9. やらかし名無しさん 42歳にして、自分の庭にブランコを吊るすという発想が一度も浮かんだことがなかった事実に愕然としている。子どもがいないと、ブランコは子どものものだと勝手に決めつけてしまうらしい。無駄にした年数を数えたくない。 10. やらかし名無しさん(>>9への返信) 64歳の自分も、いま同じことを考えた。大人がゆったり座れる幅の座面で、しっかり高さが出るやつを作りたい。溶接から始めることになりそうだ。 11. やらかし名無しさん 目を閉じて思いきり後ろに倒れると、いちばん高いところで一瞬だけ体が浮く。あの、重力が戻ってくるまでのコンマ何秒のために大人はブランコに乗るんだと思う。星しか出ていない夜だと、本当に空へ飛んでいく感じがする。 12. やらかし名無しさん カビゴンの着ぐるみパジャマを持っているので、いつでも一緒にこぎに行ける。パジャマでブランコをこぐ会、真面目に発足させたい。 13. やらかし名無しさん 19歳のときに似たようなことで警察を呼ばれて、身分証を出して年齢を証明する羽目になった。あのときの、気まずそうに証明書を返してきた警官の顔をいまだに覚えている。 14. やらかし名無しさん 自分の家の庭で子どもがブランコに乗っているだけで警察が動く国の決まりが、本気で気になってきた。「14歳未満は外に出るべきではない」というのは、いったい何を根拠にした話なんだ。 15. やらかし名無しさん(>>14への返信) 決まりではなく、通報した人の頭の中の基準だと思う。ただ、そういう思い込みだけで本当にパトカーが来てしまうところが、いかにもあの国らしい。 16. やらかし名無しさん ヨーロッパの人間からすると、どうにも理解しがたい。寒空の下に子どもが一人でいるのを見つけたなら、まず自分で近づいて大丈夫か聞くのが先ではないだろうか。 17. やらかし名無しさん(>>16への返信) 悪気はなかったんだと思う。近所に気にかけてくれる人がいること自体は、悪いことではない。順番として一声かけるほうが先だっただけで、そこさえ違っていれば全員が笑って終われた話だ。 18. やらかし名無しさん 深夜まで会社で残業していたとき、子どもの笑い声とブランコのきしむ音が聞こえてきて全身が凍りついた。おそるおそる窓の外を見たら、隣の公園で本物の子どもが遊んでいた。あの日を最後に残業をやめた。 19. やらかし名無しさん ハローキティは若くない。世に出たのは1974年で、今年で52年目になる。設定のうえでは小学3年生だけれど、キャリアでいえば投稿者よりずっと年上の大先輩だ。 20. やらかし名無しさん(>>19への返信) つまり投稿者はパジャマを通じて大先輩に敬意を払っていたことになる。通報した隣人は投稿者の年齢を11歳ぶん、キティさんのキャリアを半世紀ぶん見誤っていたわけだ。 21. やらかし名無しさん 次はナイトガウンに光るうさぎ耳のカチューシャ、もこもこのスリッパを合わせて、ぬいぐるみまで抱えて出るといい。そして庭に出る前に、近所じゅうに大きく手を振っておくこと。 まとめ 夜のブランコとハローキティのパジャマ、たったそれだけで警察が来る。読み終えてみれば誰ひとり損をしていない、実に平和な「やっちまった」である。コメント欄では通報した隣人への戸惑いよりも、「自分の庭にもブランコが欲しくなった」という声のほうが圧倒的に多かった。40代も60代も、いまさら気づいたという顔で庭の広さを測り始めている。大人がブランコに乗ってはいけない決まりは、どこにもない。上着だけは、羽織っておいたほうがいいかもしれないが。 元ソース: ハローキティのパジャマで外にブランコをこぎに行った話 The post 「10歳の女の子が薄着で外にいます」と通報された21歳、裏庭のブランコで音楽を聴いていただけだった appeared first on やっちまった!海外のやらかし告白.…