
1: 煮卵 ★ rwzGvedQ9 2026-08-25 00:39:48 7月21日、フィナンシャルタイムズは<なぜ世界は米国よりも中国を信頼するのか>(有料)という見出しの記事を報道した。 その記事は6月23日にピューリサーチが発表した36ヵ国を対象とした世論調査の結果を分析しており、「なぜ?」の答えとして「世界がトランプの価値観を嫌悪しているからだ」と安易に考えてはならないとしている。 本稿では、現時点での分析だけでなく、むしろ過去にさかのぼって習近平政権誕生以来の「米中指導者に対する世界の評価の推移」を見ることによって、世論調査の実態と世界情勢の現在地および未来予測を考察したい。 ◆6月23日のピューリサーチの調査結果 6月23日、ピューリサーチは<2026年、トランプの国際的な評価は低下 米国を信頼できるパートナーと考える人は少ししかない>という世論調査結果を発表した。その結果の一部を日本人に馴染みやすい形に和訳して図表1に示す。 【図表1】36ヵ国を対象とした米中両国への好感度とその差 図表1では、中国への好感度の方が米国への好感度を上回る国を赤のグラデーションで示し、米国への好感度の方が中国への好感度を上回る国を青のグラデーションで示し、その差異を中国が上回る場合はそのまま、米国が上回る場合は「-」の%で表示した。 中国の兄弟国と呼ばれているパキスタンの中国への好感度が90%もある。 必ずしも米中合わせて100%ではなく、対中好感度が対米好感度を75%上回る状態だが、さすがにイラン戦争で米国とイランとの一時停戦への仲介を習近平がパキスタンに依頼しただけのことはあると驚きを以て眺めた。 マレーシアやインドネシアなどの東南アジア諸国も、フィリピンを除けばみな中国への好感度の方が米国よりも高い。 欧州ではイタリアが「中国:51%、米国:31%」であることは意外だ。フランス、ドイツ、イギリスも、僅差ではあるが中国への好感度の方が高い。 注目すべきは日本で、下から2番目、イスラエルを別とすれば世界で最も「米国への好感度が中国への好感度を大きく凌駕している国」であることは、日本人として「感慨深く」受け止めた。 調査対象国は36ヵ国と絞られてはいるが、ほぼ満遍なく選ばれており、平均値は「米国に対する好感度:39%」、「中国に対する好感度:51%」となっており、その差は「12%」で中国の方が米国より高い好感度を持たれていることになる。 ◆フィナンシャルタイムズ:トランプが退陣すれば米国は信頼を取り戻せると思うな 冒頭で述べたように、フィナンシャルタイムズはこの差「12%」を「世界がトランプの価値観を嫌悪しているからだ」と安易に考えてはならないとしている。つまり「トランプさえ退陣すれば、米国は信頼を取り戻せる」と考えるな、というわけだ。 では「なぜか?」に関して、「価値観」の問題ではなく「不信感は無能さと同義語だ」と手厳しく断罪している。これは「米国の統治能力の問題」であり、トランプの後継者がオバマ政権地時代まで時計の針を戻すのは困難で,何世代にもわたって優位に立っていた米国技術は、今や初めてその座を中国に渡しつつあるというのだ。 たとえば米中AI競争において、中国モデルはしばしば劣るものの安価でオープンソースであるのに対して、米国モデルは非常に高価であるだけでなく閉鎖系なので世界は受け入れないという例を挙げている。 本稿ではAIモデルに関しては論じないが、中国が習近平政権時代に入ってからの米中指導者に対する世界の好感度の推移を見ることによって、ピューリサーチが示すデータを考察してみたいと思う。 続きは↓ [Yahoo!ニュース エキスパート 遠藤誉 中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士] 2026/8/23(日) 13:26…