「日焼け止めに使用期限がある」。この一行を知っていたかどうかだけで、その夏が丸ごと変わってしまった人がいる。投稿者は手を抜いていない。SPF100のスプレーを、1時間おきに、4時間ぶんきっちり塗り直していた。それでも夜になって背中をかいた瞬間、飛び上がるほど痛かった。棚の奥から持ち出してきたその缶は、買ってから4〜5年が経っていた。 ※注:SPFは日焼け止めの強さを示す数字で、日本では表示の上限が「50+」と決められているため、店頭で「SPF100」と書かれた商品は見かけない。海外にはこの表記の製品がある。また、この話の舞台は標高がやや高い場所にある湖で、投稿者本人も「水面の反射と高い場所だったことが重なった」と書いている。一般に、高い場所や水辺は日差しの影響を受けやすいとされる。 何をやらかした? 📌 投稿者は湖で遊ぶあいだ、SPF100のスポーツ用スプレーを1時間おきに、およそ4時間かけて塗り直していた。ところが翌日、背中と肩に水ぶくれが並ぶ。塗り方を間違えたのかと思って缶の裏を読み込み、問い合わせ窓口に電話をかけたところ、オペレーターにつながる前の自動音声で「日焼け止めに使用期限の表示は義務づけられていない。3年を過ぎたら期限切れと考えてほしい」という案内が流れた。手に持っていた缶は、どう数えても4〜5年もの。塗る量でも回数でもなく、缶そのものが原因の候補だったという可能性に、その時点まで一度も思い至っていなかった。 事の発端 「ちゃんと塗っていた」4時間 その日、投稿者が出かけたのは標高がやや高い場所にある湖だった。水の上と水の中を行ったり来たりする、夏らしい一日である。日焼け対策も、本人の言葉を借りればまったく手を抜いていない。使ったのはSPF100と書かれたスポーツ用のスプレータイプで、これをおよそ1時間おきに、合計で4時間ぶん塗り直している。塗り直しの間隔としては、むしろ真面目な部類だ。投稿者は生まれつきかなり肌が白く、自分でも「恥ずかしいくらい色白」と書くほどで、初対面の相手から「日焼けするとつらいでしょうね」と言われた経験まであるという。だからこそ、日焼け止めは切らさないようにしていたし、その日も念入りに使っていた。ただ一点だけ、確認しなかったものがある。その缶がいつ買ったものか、である。 かゆくてかいたら、飛び上がるほど痛かった 異変に気づいたのは、その日のうちだった。背中がかゆくて手を伸ばし、かいた瞬間に、思わず声が出るほどの痛みが走る。ここで一瞬だけ「これ、焼けているのでは」という考えがよぎった、と投稿者は書いている。ところがその考えは、ほんの一瞬で追い払われてしまった。理由はこうである——「かき傷ができたところに日焼け止めがしみただけだ」。自分でも後から「われながら間抜けな理屈」と振り返っているとおり、これはどう見ても筋が通っていない。だが人は、望まない可能性に気づいたとき、それを打ち消すためだけの理屈を実に器用に組み立ててしまう。しかもその夜、投稿者は普通に眠った。事態がはっきりした形で現れるのは翌朝である。 やらかしの一部始終 翌日、水ぶくれが出て、はじめて缶を読んだ 翌日、背中と肩に水ぶくれができていた。ここでようやく投稿者は、自分の塗り方に何か見落としがあったのではないかと考え、缶の裏に印刷された細かい文字を読み込みはじめる。使用量が足りなかったのか、間隔が長すぎたのか。答えを探して読み進めるうちに、お客様相談室の電話番号を見つけたので、そのままかけてみた。ところが、担当者につながるより先に、自動音声の案内が流れてきた。内容はおおよそこうである。日焼け止めには使用期限の表示が義務づけられていない、3年を過ぎたものは期限切れと考えてほしい。投稿者はその案内を、缶を手に持ったまま聞いた。その缶は、少なく見積もっても4〜5年前のものだった。本人が投稿に書いた一言が、この記事でいちばん短くて重い。「まったく知らなかった」。 病院で、建物中の人に見せられる その後、投稿者は病院にかかっている。焼けたところを洗ってもらい、薬をしみこませたガーゼを当ててもらって、痛み止めを出されて帰宅した。ここで投稿者が半ば呆れ気味に書き添えているのが、処置のあいだに「建物にいる人ほぼ全員に見せられた」ことである。医療の現場では、めずらしいものや教材になりそうなものが出てくると人が集まってくる、というのはよく聞く話だが、集められた側からすればたまったものではない。痛みで消耗しきっているところに、次から次へと背中をのぞきに人が来るのである。ちなみに投稿者は、閲覧注意と断ったうえで、当時の写真も投稿に貼っている。ここでは載せないが、これだけの反応が集まったのは、その写真の説得力によるところが大きい。 いちばん痛かったのは、タンクトップの肩紐だった 投稿者は「人生でいちばん痛かった経験のひとつ」と書いている。そして、そのいちばんをさらに更新した瞬間があった。着ていたタンクトップの肩紐が、肩にできた水ぶくれの上で一晩かけて乾き、かさぶたと一体化してしまったのである。朝、肩紐を外そうとしたら、意識が飛びかけるほどの痛みだった、という。ここで無理に引っぱらなかったのが、この話で唯一うまくいった判断かもしれない。投稿者は湯船に湯を張ってしばらく浸かり、くっついた部分がふやけて自然に外れるまで待った。文章にすればたった二行だが、その二行の背後に、何時間ぶんの「動けない時間」があったかは想像がつく。 その後 この投稿は大きな反響を集め、投稿者は追記を書いている。要旨はこうだ。自分は生まれつきとても肌が白く、高い場所で、しかも水の上と中にいた。期限切れだったのか保管が悪かったのかは分からないが、いずれにしても誰かのせいではなく自分の落ち度である。肌を守るために使うものが、ちゃんと使える状態かどうかを確かめておくべきだった。日焼け止めにも期限の表示があるべきだとは思うけれど、確認を怠ったのは自分だ、と。訴えるつもりもない、とも書いている。そしてこれは薬品によるものではなく、普段ほとんど日に当たらない肌が、いくつかの条件が重なってひどく焼けただけだ、とも補足している。 コメント欄では、原因について本人がもう少し詳しく答えている。診てもらった際に、期限切れか不良品だったとすれば日焼け止めが虫めがねのように働いた可能性がある、と説明され、それに水面の反射と高い場所という条件が重なったのだろう、という話だったそうだ。ただし本人は、いちばんの理由は「自分が恥ずかしいほど色白だから」だと思う、と付け加えている。投稿の締めくくりは、責任追及でも制度への怒りでもなく、ただの呼びかけだった。これは防げたことです。日焼け止めは古くなります。手元のものを一度確認して、書いてあるとおりに保管してください。 ※注:本文にある湯船に浸かって待った、という対応は投稿者が実際にとった行動であって、やけどの手当てとして勧められるものではない。皮膚の状態が気になるときは医療機関で相談を。 海外の反応 1. やらかし名無しさん 写真を開いた瞬間に、こっちまで背中がひりっとしました。読んでいるだけで痛いです。何より、この人が手を抜いていたわけではまったくないのがつらい。1時間おきに4時間ぶん塗り直していて、これなんですよね。 2. やらかし名無しさん(>>1への返信) 痛みが引いたあとに来るかゆみのことを考えると、他人事ながら気が重くなります。あれは痛みより厄介で、しかもかいてはいけない。個人的には、日焼けの本番はむしろ数日後から始まると思っています。 3. やらかし名無しさん 日焼け止めに期限があるという発想が、そもそも自分の中にありませんでした。これを読んで洗面所の引き出しを開けたら、いつ買ったのかまったく思い出せないチューブが3本出てきたので、今から並べて確認します。 4. やらかし名無しさん うちの日焼け止め、去年の残りどころか一昨年の残りが普通に現役で置いてあります。中身が減っていないということは、それだけ長く生き延びているということで、よく考えると褒められた話ではないんですよね。 5. やらかし名無しさん これ、なんとなく腹が立ってきます。期限があるものなら、なぜ見えるところに書いておかないのか。肌を守るために買うものなのだから、いつまで守れるのかは、いちばん大きく書いてあってしかるべきだと思うのですが。 6. やらかし名無しさん(>>5への返信) 食べ物のほうは「まだ食べられるのに捨てる人が続出する」ほど日付が徹底しているのに、こういう本当に困るものは無表示で通ってしまう。どこに厳しくてどこがゆるいのか、消費者の側からは順番がまるで逆に見えます。 7. やらかし名無しさん 苦い記憶がよみがえりました。自分も同じ理由で痛い目に遭ったので、それ以来シーズンの頭に新しいものを買うようにしています。何年も使うものではないと分かってから、迷わず買い替えられるようになりました。 8. やらかし名無しさん(>>7への返信) うちの子どもたちは日に弱いので、ベタベタになるくらい塗って、こまめに塗り直してもいたんです。それでもある夏、二人ともひどく焼けてしまって。原因が分からず悩んだ末にたどり着いたのが、この期限の話でした。 9. やらかし名無しさん 期限の話も大事なのですが、個人的にはスプレーという形状のほうが気になりました。スプレーは塗ったつもりになりやすくて、実際には量がまったく足りていないことがあるんです。手で塗り広げないと、ムラがそのまま残ります。 10. やらかし名無しさん(>>9への返信) 分かります。屋外だと風でけっこう飛んでいくので、缶が減っているわりに肌に乗っていない、ということが起こる。缶の残量が減るペースを「ちゃんと塗れている証拠」だと思ってしまうのが落とし穴だと思います。 11. やらかし名無しさん 条件のほうも相当きつかったのではないでしょうか。高いところで、しかも水の上と中にいて、反射をずっと浴び続けている。同じ日焼け止めでも、街を歩く日と湖で遊ぶ日ではまるで別物として考えたほうがよさそうです。 12. やらかし名無しさん(>>11への返信) そのあたりを本人が追記で全部認めたうえで、「誰のせいでもなく自分の落ち度」と書いているのが良かったです。ここまでの目に遭ったら誰かに矛先を向けたくなるものなのに、しかもそこから「みんなも確認して」で締めている。 13. やらかし名無しさん これは母に見せます。うちの母は「日焼け止めなんて腐るものじゃない」の一点張りで、何年も前のものを平気で家族に塗ってくるんです。口で説明しても通じなかったので、この話を持っていくことにします。 14. やらかし名無しさん(>>13への返信) うちの母はさらに上を行っていて、そもそも日焼け止めを使いません。理由は「私は焼けないから」です。実際には毎年しっかり赤くなっているのですが、本人の中ではそれは焼けたうちに入らないことになっています。 15. やらかし名無しさん ヨーロッパで売られている化粧品には、フタの開いた容器の絵に「12M」「24M」と数字が書かれたマークが付いていて、開けてから何か月で使い切るべきかが分かるようになっています。あれ、地味にものすごく助かるんですよね。 16. やらかし名無しさん(>>15への返信) 言われてみれば、手元の化粧品の裏にもその小さい絵が付いていました。今まで一度も意味を考えたことがなくて、何かの認証マークくらいに思っていた。知ってしまうと、途端に無視できない数字に見えてきます。 17. やらかし名無しさん うちは毎年なぜか日焼け止めが行方不明になって、そのたびに新しいものを買っています。ずっとだらしないと思っていましたが、この話を読んで初めて、あの謎の紛失に感謝したくなりました。家のどこかに何年分か眠っているはずです。 18. やらかし名無しさん 肩紐がかさぶたと一体化していたところで、思わず読むのを止めました。想像した瞬間に自分の肩が痛くなるやつです。引っぱらずにお湯でふやかすまで待った判断、あの状況でよくできたと思います。 19. やらかし名無しさん 痛み止めをちゃんと出してもらえたのはよかったです。自分の住んでいる国だと、よほどの状態でないと痛み止めまでたどり着けないので。日焼けでここまでになると分かってもらえるかどうか、正直あまり自信がありません。 20. やらかし名無しさん 落ち着いたころに、一度お医者さんに肌を見てもらっておくと安心だと思います。心配しすぎる必要はないと思うのですが、ひどく焼いた年に一度だけ寄っておく、くらいの気持ちでいられるとちょうどいい。 21. やらかし名無しさん(>>20への返信) その距離感がいいですね。怖がらせる話にしてしまうと、かえって誰も行かなくなる。日焼けしたら病院、ではなく、気になることがあったら気軽に聞きに行ける相手を作っておく、くらいでちょうどいいのだと思います。 ※注:日焼けと肌への影響には個人差があり、ここでの書き込みは医学的な助言ではない。気になる症状があるときは医療機関で相談を。 まとめ SPF100のスプレーを1時間おきに4時間ぶん塗り直していた投稿者が、翌日に水ぶくれで動けなくなった。塗り方を疑って缶の裏を読み、問い合わせ窓口に電話をかけて、はじめて「日焼け止めは古くなる」と知る。手にしていた缶は4〜5年もので、しかも本人は生まれつき色白、場所は標高の高い湖の上と、条件がきれいに重なっていた。海外の反応は、期限の存在を今日はじめて知って洗面所に走った人、表示を義務づけないことへの怒り、いや期限より塗る量と塗り直しの問題だという指摘、標高と水面の反射こそ主犯だという見立てに割れ、それでも「誰のせいでもなく自分の落ち度」と書いた投稿者の潔さでは全員が一致していた。日本は今がちょうど本番の8月で、洗面所の引き出しには去年の残りが入っている家庭も多いはずである。この夏まだ一度も日付を見ていないなら、いま確かめてみてもいいのではないでしょうか。 元ソース: やらかし:日焼け止めに使用期限があると知らなかった話 The post 問い合わせの自動音声が「3年を過ぎたら期限切れと考えて」。手に持っていた缶は4〜5年ものだった appeared first on やっちまった!海外のやらかし告白.…